厚生労働省より平成29年についての国民健康・栄養調査が発表されました。
国民健康・栄養調査(平成29年)結果の概要 PDF形式(1604 KB)
管理栄養士の私なりにデータを読み解いてみたいと思います。
# あくまでも私見ですので参考までに。
# 注釈も含めたより正確なものを求める場合は
# 上記のリンク先のPDFのデータを確認してください。
今回は「血圧」「コレステロール」「塩分」です。
まずは「血圧」から。
国民が健康な生活を送るための施策「健康日本21(第2次)」
で目標とされる数値は、
収縮期血圧の平均値として目標値
男性 134 mmHg
女性 129 mmHg
としています。
ここでは「140 mmHg」以上の人の割合を示しているのですが
男性 37.0% 約5人に2人
女性 27.8% 約3人に1人
が血圧が高いことが判りました。
男性は女性よりも約1割多いということでした。
血圧に関係する「塩分」の摂取量についても調査結果があります。
1日に摂取する塩分量は全体平均値で
男性 10.8 g
女性 9.1 g
となりました。
健康日本21で推奨する1日あたりの食塩摂取量は平均値で
8 g
なので男女共にかなりオーバーしていることが判ります。
次に『血中コレステロール』についてですが、
全てのコレステロールを合わせた
総コレステロール240 mg/dL以上の人は
男性 12.4% 約10人に1人
女性 19.8% 約5人に1人
となっています。
男性が女性の2倍もコレステロール値が高いことが判ります。
★わん!ポイント★
塩分のグラフを見ると、
20代から70代までほとんど変わらない量の塩分を摂っています。
これは調理されたものの殆どに塩分を多く使っているのが理由かも知れません。
面白いエッセイ的な調査報告を紹介します。
No.3 高齢になると味付けは濃くなるのでしょうか | 国立長寿医療研究センター
これまで、味付けは歳をとると濃くなるのではないかと言われてきましたが、本研究では、女性の50歳代では食べる量を考慮しても食塩摂取量は増え、一方、男性の60歳代ではむしろ低下していることが示されました。なぜこの年代の女性でのみ増加したのか、本研究では因果関係までは明らかにすることはできません。しかし、減塩指導は特に50歳代女性に対してはより積極的に進めてもよいのではないか、ということを示唆する研究成果の一つといえます。
塩分を摂り過ぎると血圧が高くなります。
なお、
コレステロールについては以前記事にしましたので
こちらも併せてどうぞ↓
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。