
関東ではここ10年で最も遅い梅雨入りとなった2021年、今年の梅雨。しとしと雨ではなく土砂降りな雨が日本全国各地で降っています。

雨は憂鬱・・・。なんて思ったらダメ、いいこともたくさんあります!ということで、私の梅雨の時期の定番と言えばこちら↓

ウメです。
ウメ(梅、学名:Prunus mume、英: Japanese apricot)
バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。果実を利用する品種は「実梅」として扱われ、未熟なものは有毒であるものの、梅干などに加工して食用とされる。樹木全体と花は鑑賞の対象にもなり(花梅)、日本には花見や梅まつりが開かれる梅林や梅園が各地にある(偕楽園など)。枝や樹皮は染色にも使われる。日本では6月6日が「梅の日」とされている。天文14年4月17日(旧暦、1545年6月6日)、賀茂神社の例祭に梅が献上された故事に由来する。
今年もうめしごと、やってます↓
でもウメと言ったらやっぱり想い出すのは、

梅干し、ですね。
梅干し(うめぼし)
古くから作られているウメの実の塩漬け。日本ではおにぎりや弁当に使われる食品である。なお、塩漬けのみで日干しを行っていないものは梅漬けとも呼ばれる。非常に酸味が強く、酸っぱい食品の代名詞のように扱われる。梅干しのこの酸味は主に、梅自体に含まれるクエン酸に由来する。
何だか口の中に唾液が溢れてきましたか?それは条件反射というやつですよ?
条件反射(じょうけんはんしゃ)
動物において、訓練や経験によって後天的に獲得される反射行動のこと。ソビエト連邦の生理学者イワン・パブロフによって発見され、パブロフの犬の実験で有名になった。
こんな真面目な話もあります↓
なぜ梅干しを食べるとツバが出る?−唾液と口の働きの密接な関係
梅干しを食べたり、見るとツバが出ます(唾液分泌)。これは唾液分泌が酸っぱい味(酸味)で生じるだけではなく、過去に酸味を味わったときの体験や、その見た目(視覚)の記憶によっても生じる事を示しています。なぜレモンや梅干しのような酸味のある食品を食べたとき、それを見たときに、唾液は分泌されるのでしょう?左写真は、酸味食品を食べる前と、その直後、そして食べた後に十分分泌された唾液のそれぞれの酸性度(pH)を示しています。唾液は通常酸性から弱アルカリ性(個人差があります)で、左写真では酸性を示しています。しかし酸味食品を食べて唾液が十分に分泌されると、唾液はアルカリ性へと傾いていきます。酸味の正体は「酸」で、良く知られているように歯を溶かしてしまいます。そこで酸っぱい食品を見ると条件反射によって唾液を十分に分泌させ、口の中をアルカリ性にする事で、酸によって歯が溶け出すのを防いでいる訳です。唾液には歯を守る重要な役割があるのです。お口には、食物を噛み(咀嚼)、それらを飲み込む(嚥下)という機能だけではなく、言語を発し(発音)、笑顔を作る事で(表情)社会的コミュニケーションを作り出します。これらの様々な口の働きは唾液の存在無くしてはうまく生じません。お口の乾燥や唾液量の低下が気になる方は、お気軽に当院にご相談ください。
生理学講座 澁川 義幸
酸っぱいもの=酸性、だから酸っぱいことを知っていると、予めアルカリ性の唾液を口の中で準備しておくことで、中和している、ということのようですね。人体の不思議。
ちょっと話が逸れてしまいました。梅干しの話に戻りましょう。

梅干しってよくシソと一緒に出てきますよね。ご存知の通り、あれはトッピングしているのではなくて、ウメと一緒に漬け込んでいるからです。

でも、なぜウメとシソを一緒に漬け込むのでしょう。
それには理由があります。
シソ(紫蘇、学名:Perilla frutescens var. crispa)
シソ科シソ属の植物で[3]、芳香性の一年生草本である[4]。中国原産で、各地で広く栽培されている。なお、シソには品種が多く、それらの総称を「広義のシソ」、基本品種である P. frutescens var. crispa f. crispa (チリメンジソ)や代表的な品種であるアカジソ P. frutescens var. crispa f. purpurea を「狭義のシソ」という場合がある。本稿において特に明記しない限り「紫蘇」または「シソ」とは、「広義のシソ」の意味である。食用にする葉の色により赤ジソと、その変種の青ジソがあり、大葉は青ジソの別名である。
ウメと一緒に漬けるのは主に赤ジソです。
赤ジソ(赤紫蘇)
アントシアン系の赤橙色のシアニジンと言う色素成分を含み、日本では梅干しを作る際に、梅の成分であるクエン酸によってシアニジンが強く赤く発色することで、梅干しの発色や漬物の色づけに使う。葉を乾燥させたものは七味唐辛子に配合されることもある他、ふりかけなどにも用いられる。また、熟さない実を付けた「穂じそ」、花が開き掛けの「花穂じそ」は刺身のつまに用いる。湯で煮て砂糖を加えシソジュースにする利用法もある。居酒屋などで、焼酎などの酒類の割物として提供されるバイスも、赤紫蘇エキスを原料としている。赤ジソは酸に触れると鮮やかな紅色に発色する性質があるが、灰汁(アク)が強いため、最初に塩揉みをして出てくる黒いアク汁だけを捨てる。梅干しづくりで梅の実と一緒に漬けるときは、アク汁を出したあとの赤ジソに、梅酢を少量かけると美しい赤色が得られる。
梅干しのあの鮮やかな赤色を演出しているのは赤ジソなんですね。実はウメとシソを一緒に漬ける理由は他にもあるようです↓
梅干しが腐らないメカニズム
どうして梅干しは100年経っても腐ることがないのでしょうか。その理由は、梅干しが持つ「クエン酸」という成分にヒミツがあります。そもそも食べ物が腐敗するのは、「腐敗菌」と呼ばれる雑菌が空気中に存在しているからです。腐敗菌はどんなに小さなスキマからでも入り込み、食べ物に付着して腐敗を進行させてしまいます。しかし梅干しに含まれるクエン酸は非常に強力な殺菌作用を持っていることから、ほとんどの腐敗菌を退けてしまいます。クエン酸の殺菌効果は科学的な実験でも証明されており、「数種類の腐敗菌にクエン酸を添加した結果、約20分でほとんどが死滅した」という実験結果も出ています。つまり梅干しには、腐敗の原因となる雑菌たちが入り込むことができないのです。また、梅干しを作るのに欠かせない「塩」も腐敗を防ぐのに役立っています。塩は防腐効果が高い食材の代表格で、漬物・醤油・味噌など多くの保存食に使われている調味料です。多くの腐敗菌は塩に付着すると浸透圧で脱水されて死に至るため、塩分濃度の高い食品はそう簡単に腐らなくなります。要するに梅干しは、「クエン酸」と「塩」という、非常に殺菌効果の高い成分を2つも併せ持っているのです。科学的な検証すらできない時代に生まれた「100年保存できる食材」梅干しは、まさに日本人の叡智の結晶ともいえるでしょう。
梅干しを作る時には大量の塩を使いますが、それは塩の防腐効果を利用して腐らないようにするためだったんですね。それにしても100年経っても腐らない梅干しがあるって塩の効果は絶大です!ネットにはなんと485年ものの梅干しの画像を発見しました↓
ではシソは?というと、塩と同じように解毒や殺菌効果があるとされています。シソには独特の香りがあります、その香りの元となっているペリルアルデヒドという成分が強い防腐・殺菌効果を持っているとされています。たとえば、

刺身などの生魚に一緒にシソが出てくるのは、その殺菌効果を期待してのことなんだそうです。特に梅雨から夏にかけての暑い時期は生ものには腐りやすいので注意が必要です。

ここでちょっとした偶然を発見できます。

シソの旬は5月〜8月頃、まさに食中毒の増える時期にシソがたくさん採れるのです。そしてウメの旬も5月〜7月頃。申し合わせたかのようにシソとウメは同じ時期に旬を迎えるのです。その昔、ウメの実を取り、シソも採ってきた人が、同じ時期に採れるこのふたつを何とか上手く一緒にできないか、という試行錯誤の結果が梅干しの発明に繋がったのかも知れません。
それにしてもこれって偶然にしては出来すぎな気がします。あまりにも相性が良すぎ。まさにウメとシソはベストフレンズです。

ということで、今年も作りました、シソジュース。


本当に鮮やかな赤色です。
おまけ)
ちなみにシソを入れない梅干しもあります↓

白干し梅しらぼしうめ/白梅干ししらうめぼしと言うそうです。
https://www.amazon.co.jp/紀州南高梅-無添加-白干し-梅干し-1Kg(塩分20%)/dp/B017TXNIUE
★モゥー!ポイント★

梅雨ですが、ちょびっとでも気持ちが晴れ、お天気になったでしょうか★
あ。梅干しは塩をたくさん使っていますので、血圧が気になる人は食べすぎに注意してください。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。


