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3024食目「アルツハイマー病を遠ざけるための1日の歩数」米マス・ジェネラル・ブリガム(MGB)の大規模研究より

今週のお題「スープ」

「アルツハイマー病を遠ざけるための1日の歩数」米マス・ジェネラル・ブリガム(MGB)の大規模研究より【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

人生100年時代、なんて言葉があるように、人生はどんどん延びています。そんな中「アルツハイマー病」がひとつの問題となっています。

アルツハイマー病(アルツハイマーびょう、英: Alzheimer's disease、略:AD)

通常、ゆっくりと始まり、徐々に悪化していく神経変性疾患である。認知症の60~70%の原因となっている。最も一般的な初期症状は、近時記憶障害(最近の出来事を思い出すことが難しくなること)である。進行すると、言語障害、見当識障害、気分の落ち込み、意欲の低下、セルフネグレクト、行動障害などの症状が現れる。病状が悪化すると、家族や社会から引きこもることが多くなる。徐々に身体機能が失われ、最終的には死に至る。進行の速さは様々であるが、診断後の一般的な余命は3年から12年である。

アルツハイマー病 - Wikipedia

アルツハイマー病は、脳に特殊なタンパク質(アミロイドβなど)が蓄積し、神経細胞が破壊されることで脳が萎縮する、進行性の神経変性疾患です。認知症の6〜8割を占める最も一般的な原因であり、物忘れから始まり、判断力の低下、日常生活の支障へと数〜十数年かけてゆっくり進行します。 

主な特徴と症状

  • 初期 最近の出来事を忘れる(エピソード記憶障害)、同じことを何度も尋ねる、薬の飲み忘れなど。
  • 中期・後期 日付や場所が分からなくなる(見当識障害)、服の着方が分からない、身だしなみに無頓着になる、性格変化、徘徊、妄想など。
  • 最終段階 会話が困難になり、食事や歩行も一人でできず寝たきりになる。 

原因

  • 脳内に「アミロイドベータ」という異常なタンパク質が蓄積し、さらに「タウ」タンパク質が溜まることで神経細胞が死滅・萎縮する。
  • 症状が出る20年以上前から脳の病変は始まっている。 

診断と治療

  • 診断 神経心理学検査(長谷川式など)や画像検査(MRI、PETなど)で、海馬の萎縮などを確認する。
  • 治療 根本治療は未確立だが、薬物療法(認知機能改善薬など)で進行を遅らせ、症状を緩和する対症療法が行われる。

ケア 音楽療法、回想療法、リハビリなどの非薬物療法も重要となる。 

早期発見・早期治療が進行を緩やかにするために重要であり、異変を感じたら「もの忘れ外来」や神経内科への相談が推奨される。

思った以上に深刻な病気、と感じた人も多いのではないでしょうか。

そんなアルツハイマー病を遠ざける方法、しかも毎日歩くだけという記事を紹介します↓

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「アルツハイマー病を遠ざけるための1日の歩数」米マス・ジェネラル・ブリガム(MGB)の大規模研究より【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

アルツハイマー病のリスクを低下させる「1日の歩数」が判明

高齢化が進む現代社会で、多くの人が不安を抱く「アルツハイマー病」。家族や友人の名前が思い出せなくなり、日常生活に支障が出るこの病気は、誰にとっても他人事ではありません。

しかし最近、米マス・ジェネラル・ブリガム(MGB)の大規模研究で、1日3000歩以上のウォーキングという身近な行動が、アルツハイマー病の進行やリスクを低減できる可能性が示されました。

研究の詳細は2025年11月3日付で科学雑誌『Nature Medicine』に掲載されています。

 

1日3000歩の散歩で脳を守れる?

アルツハイマー病は、加齢とともに発症リスクが高まる神経変性疾患であり、短期記憶や認知機能の低下を引き起こします。世界で5000万人以上が影響を受けており、日本でも高齢者の大きな課題となっています。しかし今回の研究は、「1日3000歩以上のウォーキング」というごく身近な運動が、アルツハイマー病の進行を遅らせる可能性を示しました。

この研究では、50〜90歳の認知機能に問題のない296人を対象に、最大14年にわたる長期追跡調査が行われました。参加者は毎年の認知機能テストを受け、脳内の「アミロイドβ」や「タウ」と呼ばれるタンパク質の蓄積度もPET検査で測定されました。さらにウェアラブル歩数計で日々の歩数が記録され、生活習慣と脳の変化の関連が詳細に解析されました。

その結果、1日3000歩以上歩く人では、座りがちの人に比べてアルツハイマー病の主要な原因となるタウたんぱく質の蓄積や、認知機能低下の進行が大きく抑えられることが明らかになったのです。

さらに5000歩から7000歩歩く人では、認知機能の低下が最大7年も遅れるという大きな効果が確認されました。

一方で、歩数がそれ以下の場合でも、まったく運動しない人に比べて明確な予防効果が見られた点が注目されます。

なぜ「歩くこと」が脳を守るのか?
なぜウォーキングがアルツハイマー病のリスク低減につながるのでしょうか。そのメカニズムは完全には解明されていませんが、歩くことによる「血流改善」「炎症抑制」「ホルモンや成長因子の増加」など、複数の要因が関与していると考えられています。また、脳内のアミロイドやタウの蓄積が進みやすい人ほど、運動による進行抑制効果が高いことも示唆されています。

つまり「今から始めても遅くない」「少しずつでも歩くことで脳の老化を食い止めるチャンスがある」ということです。

研究チームのワイ=イン・ヤウ博士は「日々の生活に小さな変化を加え、運動習慣を無理なく続けることが、認知機能を守る最も現実的で効果的な方法かもしれません」とコメントしています。

歩数を記録できるウェアラブル端末なども普及しているため、「今日は3000歩を目指して歩こう」と意識するだけで、大きな違いが生まれるかもしれません。

参考文献

Alzheimer’s Disease Could Be Slowed by Taking as Few as 5,000 Steps a Day

Walking 3,000 or more steps a day may slow progression of Alzheimer’s, study says

元論文

Physical activity as a modifiable risk factor in preclinical Alzheimer’s disease

別の記事も転載します↓

「アルツハイマー病になりにくい人」は1日どのくらい歩いている?【高齢者300人を14年間追跡調査】

1日5000〜7500歩の歩行がアルツハイマー病から脳を守る?
 アルツハイマー病に関連する初期の脳の変化を遅らせたい人は、毎日の歩数を増やすと良いかもしれない。300人近い高齢者を最大14年間追跡調査した研究で、アルツハイマー病の早期兆候とされるアミロイドβ(Aβ)のレベルがすでに高い人でも、身体活動を行っている人では、記憶力や思考力の低下が遅いことが示された。

 このような身体活動の効果は、毎日の運動レベルが少量または中程度であっても認められ、1日の歩数が5000〜7500歩である人の思考力の低下率は、ほとんど活動していない人の半分程度であったという。米Mass General BrighamのWendy Yau氏らによるこの研究は、「Nature Medicine」に11月3日掲載された。 米国のアルツハイマー病患者数は現在約700万人とされるが、2060年までに倍増することが予想されている。現在、病気の進行を遅らせる薬としてレカネマブ(商品名レケンビ)とドナネマブ(商品名キスンラ)の2種類が利用可能だが、医師らは、進行を抑制する上では身体活動などの生活習慣が依然として重要であると述べている。

 今回の研究では、米ハーバード加齢脳研究(Harvard Aging Brain Study;HABS)のデータを用い、認知機能の正常な高齢者296人を対象に、歩数計で測定した身体活動量がAβおよびタウタンパク質の蓄積速度の違いを介して、認知機能や日常生活機能の低下に関連するかを検討した。

 認知機能は最長14年にわたって毎年、追跡調査された。

 

1日の歩数に応じて、4群に分類

 その結果、試験開始時の身体活動量とAβ蓄積の進行速度との間に有意な関連は認められなかった。一方で、身体活動量が多い人ほど、認知機能や日常生活機能の低下速度が緩やかになる傾向が確認された。高い身体活動量と認知機能の低下速度の鈍化との間には独立した関連も認められた。

 次に、身体活動と認知機能および日常生活機能の低下との関連がタウ病理に媒介されているかを検討した。その結果、高い身体活動量は、Aβ負荷が高い人におけるタウ蓄積速度の上昇を抑制していることが明らかになった。また、高い身体活動量とタウ蓄積速度の鈍化との間には独立した関連も認められた。

 さらに、身体活動量とタウ蓄積、認知機能および日常生活機能の低下との関連について検討した。対象者は1日の歩数に応じて、非活動的(3000歩以下)、低活動量(3001〜5000歩)、中活動量(5001〜7500歩)、高活動量(7501歩以上)の4群に分類された。

 

7501歩以上の歩数では改善効果は頭打ちとなった
 経時的な変化に関する解析では、非活動的な群に比べて、低・中・高活動量の全ての群で、Aβが多い人におけるタウ蓄積、認知機能、日常生活機能の低下速度は有意に遅いことが示された。

 量反応関係の解析からは、活動量を増やすほどタウ蓄積、認知機能、日常生活機能の低下速度が有意に鈍化するものの、それは1日の歩数が7500歩までであり、7501歩以上の歩数では改善効果は頭打ちとなった。

 Yau氏は、「われわれは、より良い治療法やより良い薬の開発に取り組んでいるが、脳の健康を守るために自分で実践できるこれらの生活習慣要因の価値を過小評価することはできない」とSTAT Newsに語っている。

 ただし、この研究は観察研究であるため、運動がアルツハイマー病を直接予防することを証明するものではない。それでも専門家らは、運動は「修正可能なリスク因子」であり、脳の健康増進のために変えることができることを示す研究が増えていることを裏付ける研究成果だとの見方を示している。(HealthDay News 2025年11月4日)

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★ユニコーンポイント★

「アルツハイマー病を遠ざけるための1日の歩数」米マス・ジェネラル・ブリガム(MGB)の大規模研究より【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

歩くのが健康によい!というのは最早常識となっています。しかし今回の研究で健康と言うのは、肉体的なものだけでなく、精神的にもよいということです。そしてさらには「脳の健康」にもよい!という結果でした。
この研究結果の特に素晴らしいのは「ただ歩くだけ」という点です。歩くというのは誰もができる、しかも特別な道具も必要ないですし、生活の中に普通に行っている点です。

もしも将来の自分の健康を考えて歩くのであれば1日3000歩以上を意識してみてはいかがでしょうか。

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・糖尿病病態栄養専門管理栄養士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・糖尿病療養指導士)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

*1 

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。