世界中が熱望しているのが、新型コロナウイルス用の治療薬・ワクチン。2020年4月24日現在の状況をまとめたサイトを紹介します。
とても丁寧で分かりやすい内容だと思いますので興味のある人はぜひ、上記のサイトをご覧ください。一応、私なりに以下にまとめてみようと思いますので、上記サイトの転載となります。そのため、詳細は上記のサイトをご覧ください。
COVID-19の治療薬候補
- 抗ウイルス薬レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)
- 抗インフルエンザウイルス薬ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)
- 抗HIV薬ロピナビル/リトナビル配合剤(米アッヴィの「カレトラ」)
- 喘息治療薬シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)
- 皮膚エリテマトーデス/全身性エリテマトーデス治療薬ヒドロキシクロロキン(仏サノフィの「プラニケル」)
- 膵炎治療薬ナファモスタット(日医工の「フサン」など)
など。
1)レムデシビル
適応疾病・・・エボラ出血熱用抗ウイルス剤
形態・・・・・点滴
国内承認・・・×
状態・・・・・2020年4月14日から日本でも患者に投与開始。
状況・・・・・米国で患者53人中68%が臨床的改善。
2)ファビピラビル(=アビガン)
適応疾病・・・抗インフルエンザウイルス薬
形態・・・・・錠剤
国内承認・・・〇
状態・・・・・COVID-19患者約100人に投与中。
状況・・・・・日本政府が200万人分を既に備蓄。
*政府の要請で増産を開始。2020年7月には月間約10万人分生産予定。
*催奇性がある。
3)ロピナビル/リトナビル(=カレトラ)
適応疾病・・・HIV感染症治療薬
形態・・・・・錠剤
国内承認・・・〇
状態・・・・・国立国際医療研究センター等で患者に投与。
状況・・・・・COVID-19流行初期に投与。
*ロピナビルとリトナビルを併せた薬。
*あまり効果があるとは言えない結果。
4)シクレソニド(=オルベスコ)
適応疾病・・・気管支ぜんそく治療薬ステロイド剤
形態・・・・・吸入
国内承認・・・〇
状態・・・・・3人に投与、改善。
状況・・・・・国立国際医療研究センター他で臨床研究中。
*服用や点滴とは違い吸入式のため、副作用が少ない。
5)ヒドロキシクロロキン/クロロキン
適応疾病・・・抗マラリア薬
形態・・・・・錠剤
国内承認・・・〇(ヒドロキシクロロキンはSLE用として)
×(クロロキンは未承認)
状態・・・・・2人に投与、改善。
状況・・・・・臨床例が少ない。
*ヒドロキシクロロキンは抗炎症作用、免疫調節作用を持つ。
6)ナファモスタット/カモスタット(=フサン)
適応疾病・・・急性膵炎
形態・・・・・錠剤/点滴
国内承認・・・〇
状態・・・・・東京大医科学研究所が感染阻止の可能性を発表。
状況・・・・・国立国際医療研究センターで臨床研究予定。
他の候補として、
7)トシリズマブ(=アクテムラ)
適応疾病・・・関節リウマチ
形態・・・・・点滴
国内承認・・・〇
8)イベルメクチン(=ストロメクトール)
適応疾病・・・寄生虫感染症
形態・・・・・錠剤
国内承認・・・〇
9)回復者血漿けっしょう
適応疾病・・・新型コロナウイルス感染症
形態・・・・・点滴
国内承認・・・×
状態・・・・・中国で重傷者5名、10名で改善。
状況・・・・・既に新型コロナウイルスに感染し、回復した人の血液の一部を他の感染患者に輸血し、抗体=免疫で治療する方法。
など他にも候補はいくつか挙がっています。いずれも「感染した後」の治療方法としての薬ですが、もうひとつ、ワクチンがあります。
ワクチン(独: Vakzin、英: vaccine)
感染症の予防に用いる医薬品。病原体から作られた無毒化あるいは弱毒化された抗原を投与することで、体内に病原体に対する抗体産生を促し、感染症に対する免疫を獲得する。
18世紀末、一度罹患したら再び罹患しない事実からエドワード・ジェンナーが天然痘のワクチンを発見し、その後にルイ・パスツールがこれを弱毒化した。弱毒生ワクチン、あるいは生ワクチンと呼ばれる。これに対して、不活化ワクチンは抗原のみを培養したもので、複数回の摂取が必要となったりする。
身近なところで季節性インフルエンザの予防接種があります。インフルエンザが流行する前に発病しないように無毒化、弱毒化したウイルスを体内に取り込み、予め身体の中で抗体を作り、免疫を作る方法です。
治療薬で、現状候補として挙がっているのは、いずれも既に他の病気の治療用として認められたもの、つまり他の薬が新型コロナウイルスに効くかどうかを試しているところです。何故ならスピードが速いから。すでに生産ラインもできているので効果があり、副作用もないとなればすぐに投与が開始できるからです。
もちろん、新型コロナウイルス専用の治療薬も開発されているはずです。しかし、ゼロから出発となると研究・開発・臨床などに莫大な時間と費用と人員、設備などが必要となります。
★ちゅー!ポイント★
世界中で新型コロナウイルスの治療薬、ワクチンが開発されています。世界中の人が一生懸命頑張っています。きっと通常よりもずっと速く出来るはずです。
今、私たちができることは、感染拡大を防止すること。3密を避け、マスクを着用し、手洗いうがいをして、しっかり食事を摂り、適度に身体を動かし、健康を維持することです。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。