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適材適食 -てきざいてきしょく-

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147食目「梅雨を元気に過ごすために。(食中毒の種類・症状)」

「梅雨を元気に過ごすために。(食中毒の種類・症状)」【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

食中毒の菌と言ったら何を浮かべますか?

ノロウイルス?

残念な事に時々ニュースで取り上げられていますね。

 

今回は食中毒の原因、種類や症状についてです。

 

原因は細菌やウイルスだけではなく、

化学物質や自然界にある毒などが、

食品などを通じて体内に入り、

腹痛や嘔吐、下痢や発熱などを引き起こします。

 

 

【1】食中毒の原因

食中毒には様々な原因があります。

 

(1)微生物

 a)細菌   :サルモネラ菌など

 b)ウイルス :ノロウイルスなど

 c)真菌   :カビ菌など

(2)科学物質 :洗剤、農薬、重金属など

(3)自然毒

 a)植物性  :毒キノコ、ジャガイモの芽

 b)動物性  :ふぐ毒、貝類

(4)寄生虫  :鮭、サバ、鱈、イカ、ヒラメ、馬刺しなど

 

中でも有名なものとして

 

サルモネラ菌(細菌)

場所:動物の腸内、河川、下水など

食品:卵、レバー

症状:腹痛

   下痢

   発熱(38〜40℃)

   脱力感

   倦怠感

潜伏:5〜72時間

回復:3日程度

 

カンピロバクター(細菌)

場所:家畜、ペット、野生動物・鳥

食品:主に鶏肉、飲料水、サラダなど

症状:腹痛

   下痢

   発熱(40℃)

   嘔吐

潜伏:2〜7日

回復:5日程度

 

病原性大腸菌(細菌)

(O-157など)

場所:土、下水、動物、ヒトのし尿

食品:あらゆる食品

症状:腹痛

   下痢

   発熱(38〜40℃)

   嘔吐

   頭痛

潜伏:4〜14日

回復:3日程度

 

腸炎ビブリオ(細菌)

場所:魚介類、海水

食品:魚介類の刺身、すし、野菜

症状:激しい腹痛

   下痢

   発熱

   吐き気

   嘔吐

潜伏:10〜24時間

回復:5日程度

 

ウェルシュ菌(細菌)

場所:水、土、人や動物の腸内

食品:肉類、魚介類、野菜

症状:腹痛

   下痢

   嘔吐

  (発熱は少ない)

潜伏:6〜18時間

回復:2日程度

 

セレウス菌(細菌)

場所:土、水、ほこり

食品:米、小麦を原料とした食品

症状:嘔吐型:吐き気、嘔吐、腹痛

   下痢型:腹痛、下痢

潜伏;嘔吐型:1〜5時間

   下痢型:8〜16時間

回復:2日程度

 

黄色ブドウ球菌(細菌)

場所:化膿した傷、鼻腔、喉、皮膚、腸、ほこり

食品:穀類、穀類加工品(おにぎり、弁当など)

症状:激しい腹痛

   腹痛

   下痢

  (発熱は少ない)

潜伏:1〜5時間

回復:1日程度

 

ボツリヌス菌(細菌)

場所:土、海、河川

食品:缶詰、びん詰、保存食品

症状:吐き気

   嘔吐

   視力障害

   言語障害

   嚥下困難(飲み込みにくくなる)

   呼吸麻痺

潜伏:8〜36時間

回復:1日程度

 

ノロウイルス(ウイルス)

場所:感染者の便、吐しゃ物

食品:感染している食品、二枚貝

症状:激しい吐き気

   嘔吐

   腹痛

   下痢

   発熱(38℃以下)

潜伏:24〜48時間

回復:3日程度

 

です。

 

 

 

【2】食中毒の症状が出たら。

①下痢や嘔吐などの症状がある場合は水分をしっかり摂りましょう。

②症状が悪化しないうちに近くの医療機関で診察を受けましょう。その時、何を食べてどれくらいの時間でどうなったかを詳しく伝えましょう。

③食べたもの、食品の箱や包装紙、購入店のレシート、吐いたものなどが残っていたら、注意深くビニール袋などでしっかり密封して保管しておきましょう。原因を調べる時に役立ちます。原因がわかれば治療もスムーズになります。

 

 

【3】症状が重くなりやすい人

①乳幼児

②高齢者

③妊娠中

④肝臓疾患、がん、糖尿病のある人

⑤貧血の人

⑥胃腸の手術を受けた人

⑦胃酸が少ない人

⑧ステロイド剤を飲んでいる人

⑨免疫力が落ちている人

などはすぐに医療機関を受診しましょう。

 

 

【4】感染を予防する

①よく手を洗う。

 調理前、食事前、トイレの後、

 便や吐いた物を掃除した後は

 特に念入りに手を洗いましょう。

②食中毒かなと思ったら調理はしないでください。

③食中毒かも知れない人が使った

 食器や調理器具は洗剤のほか

 熱湯をかけて消毒しましょう。

④食中毒かも知れない人が使った

 下着や衣類は分けて別に洗濯しましょう。

⑤食中毒かも知れない人は、

 同居人の後に入浴し、湯船は毎日変えましょう。

 

 

と、紹介してきましたが、

話だけでも大変な事が伝わると思います。

 

タイトルに「梅雨」とありますが、

5月から10月まで食中毒は増えます。

梅雨だけではないのです。

 

厚生労働省の平成20年食中毒統計調査によると

 

細菌による食中毒は

年間の罹患者は10,331人で、

①カンピロバクター 3,071人

②サルモネラ菌   2,551人

③ウェルシュ菌   2,088人

④黄色ブドウ球菌  1,424人

⑤病原性大腸菌   616人

 

ウイルスによる食中毒は

年間の罹患者は11,630人で、

ノロウイルス    11,618人

と殆どがノロウイルスでした。

 

細菌とウイルスだけで

年間2万人以上が食中毒になっています。

 

食中毒対策はできます。

詳しくは

kozonoayumi.hatenablog.com

 をご覧ください。

 

 

★わん!ポイント★

食中毒から自分もそして周りのひとたちを守りましょう! 

 

参考:http://www.altan.co.jp/syokucyudoku.html

 

 

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

 

*1 

 

YouTubeでは野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。