今週のお題「鍋」
だいぶ寒くなってきました・・・と言いたいところですが、11月半ばというのに20度を超えてくる・・・。ですが、遠くに視線を合わせると山が大分紅く染まっています。街中も落ち葉が増えてきました。
今回は紅葉の話では無く、秋に相応しく味覚の話です。
味覚(みかく)
動物の五感の一つであり、食する物質に応じて認識される感覚である。生理学的には、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つが基本味に位置づけられる。基本味の受容器はヒトの場合おもに舌にある。基本味が他の要素(嗅覚、視覚、記憶など)で拡張された知覚心理学的な感覚としての味は、風味(ふうみ)と呼ばれることが多い。また、認識の過程を味わう(あじわう)と言う。
5つの味わいは有名ですが、他にも、
- 辛味
- 冷たい感覚
- 渋み
- カルシウム
- 脂肪
- コク味
などを口にした時に私たちは感じることができます。これらが味覚になるのか現在研究中だそうです。
以前甘みについてお話しましたが味と温度の間には深い関係があるのが判っています。
今回は他の味覚についても観ていきたいと思います。
甘味
甘味(かんみ)
味覚の一つ。菓子や果物などの甘い物を食べたときに感じる味。甘み(あまみ)とも呼ぶ。
サトウキビなどから精製された砂糖や、果物に含まれる果糖などが甘味の主なものだが、近年は甘味料を使い、人工的に甘味を付けていることも多い。甘味の強さを甘味度といい、スクロース(砂糖)の何倍甘いかを数値で表わす。
- 甘味を最も強く感じられるのはだいたい35度ぐらいとされています。
- 甘味と言えば砂糖ですが、砂糖は低温=冷たいと甘味を感じることが鈍くなる=甘味を感じられにくくなります。
- 他にも果物などに含まれる果糖の場合は冷やすほど甘く感じられるようになります。
- 歳を取ると舌の味蕾の数が減っていってしまうために甘味を感じにくくなるとされています。
塩味
塩味(えんみ/しおみ/しおあじ、英: saltiness)
味覚の一つ。鹹味(かんみ)。
- 冷えるほどより塩味を強く感じられるようになります。
- 温度が高くなると塩味を感じにくくなります。
酸味
酸味(さんみ、sourness)
味覚のうちの一つで、一般に「すっぱい」と形容されるものを指す。
代表的な酸味としては梅干のすっぱさやヨーグルトのすっぱさがある。レモン果汁、食酢、クエン酸、乳酸などには、酸味を感じさせる働きがある。酸味を感じさせるための食品添加物を「酸味料」などと呼称する。
- 熱い/冷たいなど温度に関係なく、酸味は感じることができます。
まとめ
- 甘味 温度が上がると感じやすくなる(冷たいと感じにくい)
- 塩味 温度が上がると感じにくくなる(冷たいと感じやすい)
- 酸味 温度に関係なく感じる
- 苦味 温度が上がると感じにくくなる(冷たいと感じやすい)
- 旨味 温度が上がると感じやすくなる(冷たいと感じにくい)
という特徴があります。
なので、
おでんや鍋などの味付けをする場合、塩分を摂り過ぎないようにするためには、火にかけて温める前に行わないと、塩分は温度が上がると感じにくくなるので注意です。
美味しいと感じる温度
ヒトが美味しいと感じられるのは体温(35℃〜37℃)に±25℃〜30℃の範囲と言われています。ですから
温かいもの・・・60℃〜65℃
冷たいもの・・・5℃〜10℃
が最も味を強く感じられる、とされています。グツグツに煮立ったものやキンキンに冷えたものよりも、上記の範囲の温度のものの方がしっかりと味わえる、と言えます。
ネコさんは猫舌ですけどね。
★ちゅー!ポイント★
5つの基本味と呼ばれるものにもしも役割があるとすれば、
- 甘味 活動のためのエネルギー源
- 塩味 体調を整えるミネラルを補給
- 酸味 腐っているかも!?
- 苦味 毒かも!?
- 旨味 身体を作る材料だったりエネルギー源
になるのかも知れません。甘いものが好きだったり、旨味を美味しいと感じるのは、生きるため、なのかも知れません。逆に酸っぱいものや苦いものが好きな人は、命知らずのチャレンジャー???
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。