先日、厚生労働省から2019年国民健康・栄養調査の結果が発表されました。
国民健康・栄養調査とは
調査の目的
本調査は、国民の身体の状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的として、毎年実施するものとする。調査の根拠法令
本調査は、健康増進法(平成14年法律第103号)に基づき実施するものである。調査の対象及び抽出方法
調査年の国民生活基礎調査において設定された単位区から、層化無作為抽出した300単位区内の世帯(約6,000世帯)及び世帯員(調査年11月1日現在で満1歳以上の者、約18,000人)。調査事項
(1) 身体状況調査票(身長、体重、腹囲、血圧測定、血液検査等)
(2) 栄養摂取状況調査票(食品摂取量、栄養素等摂取量、食事状況(欠食・外食等))
(3) 生活習慣調査票(食生活、身体活動・運動、休養(睡眠)、飲酒、喫煙、歯の健康等に関する生活習慣全般を把握)
というもの。
このブログでも2018年に話題にしています。
さて早速2019年の調査結果を主に糖尿病に関連する部分を見ていこうと思います。
「糖尿病が強く疑われる者」の割合の年次推移(20歳以上)
男性 19.7%(前年度比:+1.0ポイント増)
女性 10.8%(前年度比:+1.5ポイント増)
ーーー1%程度でしょ?
いえいえ、年間に1%増えるという事はとても多くの人が糖尿病を強く疑われるようになったことを意味しています。
男性
- 50代 17.8%
- 60代 25.3%
- 70代以上 26.4%
女性
- 50代 5.9%
- 60代 10.7%
- 70代以上 19.6%
という結果でした。年齢が上がっていくと糖尿病のある人も増えていくという傾向はこれまでと変わりありません。男女ともに50代を過ぎたら注意が必要です。
肥満者(BMI 25以上)の割合(20歳以上)
男性 33.0%
女性 22.3%
男性の3人に1人、女性の5人に1人が肥満であるという結果が出ました。
男性
- 20代 23.1%
- 30代 29.4%
- 40代 39.7%
- 50代 39.2%
- 60代 35.4%
- 70代以上 28.5%
女性
- 20代 8.9%
- 30代 15.0%
- 40代 16.6%
- 50代 20.7%
- 60代 28.1%
- 70代以上 26.4%
これも概ね傾向に変化はないようです。男性は40代を過ぎると太る傾向にあります。女性は50代ぐらいからが注意です。
以前記事に書いたデータはこちら↓
一部で低栄養であるという傾向も変わらず見られました。
そして特に若い女性の中に低栄養の人も多く見られました。
★ちゅー!ポイント★
食べること。それは生きるために欠かすことのできないこと。過不足なく十分な栄養を摂ることが、病気やケガをせずに健康な身体への第一歩です。
そして糖尿病を疑われたらすぐに糖尿病専門の医療機関を受診するようにしましょう。 最早他人事ではありません。少しでも心配であれば受診しましょう。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。