新型コロナウイルス感染症に注目が集まっていますが、今、福岡県内では手足口病が静かな流行しはじめています。
「手足口病」が流行 福岡県全体が「警報レベル」に
福岡県では「手足口病」が流行しています。福岡県全体が「警報レベル」となっていて、県は注意を呼びかけています。
■進藤静生院長
「かゆかったね。あとは口の中にできてますね。」
福岡市城南区のしんどう小児科では、８月下旬に手足口病の感染者が確認されて以降、毎週、感染者数が増加しています。手足口病は、ウイルスによって口の中や手足に痛みを伴う水ぶくれができる感染症です。感染者のほとんどが５歳以下の乳幼児で熱が出ることもあります。
■保育園児の保護者
「きのうの夜に発熱して、けさも下がらず、保育園で足にブツブツが出てきて、先週上の子もかかって同じ症状だったので、そうかなと。」
例年、夏に流行することが多い手足口病ですが、ことしは、この時期に感染者の数が急増しています。福岡県では、全域が「警報レベル」となっていて、県民に注意と感染対策を広く呼びかけています。
■保育園児の保護者
「保育園でもはやっていて。どのくらい感染者がいますよという提示がある。」
乳幼児が感染することが多い手足口病ですが、子どもから大人に感染することもあります。
■進藤院長
「お子さんから保護者のお父さんとかお母さんにうつって、そうすると症状が強く出るみたいです。足の裏に（発疹が）できると歩くのがピリピリして痛い。」
予防としては、子どものおむつや排泄物の取り扱いに注意することや、手洗いやうがいをこまめにすることが挙げられます。有効なワクチンや予防する薬もないため、完全に予防をすることは難しく、感染してしまった後の処置についても、知っておいたほうがいいと言います。
■進藤院長
「飲めない食べられないで脱水を起こすことを予防するという意味合いで、十分な水分を与える。（感染拡大防止として）小さい子をケアする方が、手洗いやうがいを気をつけるのが大事。」
季節外れの流行となっている要因は、はっきりと分かっていませんが、新型コロナウイルス対策と同様、アルコール消毒の徹底や手洗い、うがいなどが予防につながるということです。▼動画あり
子どもが身近にいる人は聞いたことがある病気だと思います。
手足口病（てあしくちびょう、英: Hand, foot and mouth disease; HFMD）
コクサッキーウイルスなどが原因となって起こるウイルス性疾患である。病名は手の平、足の裏、口内に水疱が発生する英語病名の直訳に由来する。乳児や幼児によく見られる疾患であるが、成人にも見られる。乳児ではまれに死亡することがある。夏季を中心に流行し、汗疹と間違えられやすい。
病名通り、口元や口の中だけではなく、手足にも赤い発疹が出てきます。
詳しくは厚生労働省のサイトに説明があります↓その一部を転載します。
Ｑ１ 手足口病とはどのような病気ですか？
Ａ１ 手足口病は、口の中や、手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症です。子どもを中心に、主に夏に流行します。感染症発生動向調査によると、例年、報告数の90%前後を5歳以下の乳幼児が占めています。病気の原因となるウイルスは、主にコクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71（EV71）で、その他、コクサッキーウイルスA10などが原因になることもあります。Ｑ２ どのようにして感染するのですか？
Ａ２ 感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染（便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染することです）が知られています。特に、この病気にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは注意が必要です。理由は、子ども達同士の生活距離が近く、濃厚な接触が生じやすい環境であることや、衛生観念がまだ発達していないことから、施設の中で手足口病の患者が発生した場合には、集団感染が起こりやすいためです。また、乳幼児では原因となるウイルスに感染した経験のない者の割合が高いため、感染した子どもの多くが発病します。Ｑ３ どのような症状が出ますか？
Ａ３ 感染してから3～5日後に、口の中、手のひら、足底や足背などに2～3mmの水疱性発疹が出ます。発熱は約3分の1にみられますが、あまり高くならないことがほとんどであり、高熱が続くことは通常はありません。ほとんどの発病者は、数日間のうちに治る病気です。しかし、まれですが、髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの中枢神経系の合併症のほか、心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など、さまざまな症状が出ることがあります。（特にEV71に感染した場合には、他のウイルスによる手足口病と比べて、中枢神経系の合併症を引き起こす割合が高いことが明らかとなっています。）また、手足口病の典型的な症状がみられずに重症になることもありますので、注意が必要です。なお、近年、コクサッキ―ウイルスA6感染により手足口病の症状が消失してから、１か月以内に、一時的に手足の爪の脱落を伴う症例も報告されていますが、自然に治るとされています。
手足口病にかかったこどもの経過を注意深く観察し、合併症に注意をする必要があります。
特に感染経路が、
- 飛沫感染
- 接触感染
- 糞口感染
とあります。
これには新型コロナウイルス感染症の感染防止対策と同じことが有効です。
- マスク
- 手洗い
- 消毒
- うがい
などをしっかり行うことで多くの感染症を予防することができます。
★モゥー！ポイント★
マスクや手洗い、消毒、うがいなど数年前にはやっていなかった人も、今や「常識」のレベルで行っているはずです。でも、流行しているということは予防の網をくぐってしまう瞬間があるのかも知れません。手足口病は特に子どもの感染が主なので、もしかすると家の中、家庭内で「外じゃないから」と安心している時に感染してしまっているのかも知れません。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 （こぞのあゆみ）管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。
