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696食目「DHA・EPAが入ったタマゴ!?」日本初の中性脂肪を下げる機能性表示食品のタマゴが発売される!

「DHA・EPAが入ったタマゴ!?」日本初の中性脂肪を下げる機能性表示食品のタマゴが発売される!【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

DHA・EPAって訊いたことある人も多いと思います。

DHA

ドコサヘキサエン酸(ドコサヘキサエンさん、Docosahexaenoic acid、略称 DHA )は、不飽和脂肪酸のひとつで、僅かに黄色を呈する油状物質。6つの二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸 (22:6) の総称であるが、通常は生体にとって重要な 4, 7, 10, 13, 16, 19 位に全てシス型の二重結合をもつ、ω-3脂肪酸に分類される化合物を指し、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサペンタエン酸(DPA) とともに高度不飽和脂肪酸(PUFA) とも呼ばれている。必須脂肪酸の一つ。

ドコサヘキサエン酸 - Wikipedia

 

EPA

エイコサペンタエン酸(エイコサペンタエンさん、eicosapentaenoic acid、EPA)またはイコサペンタエン酸(icosapentaenoic acid)は、ω-3脂肪酸の一つ。必須脂肪酸ごく稀にチムノドン酸(timnodonic acid)とも呼ばれる。5つのシス型二重結合をもつ20炭素のカルボン酸である。

エイコサペンタエン酸 - Wikipedia

というものなのですが、具体的には

DHA

学習機能向上、制がん、血中脂質低下、網膜反射能向上、血圧降下、抗血栓、抗アレルギー、抗炎症、抗糖尿病などの作用があるとされる。

EPA

脂肪代謝、血液凝固異常を改善することから、閉塞性性動脈硬化症や高脂血症の治療薬として使われる。

とされ、カラダによい!と言われているのはご存知の通りです。

そしてDHAとEPAは共通して魚介類の脂肪酸、特に青魚に多く含まれています。青魚とはニシン・マイワシ・ウルメイワシ、カタクチイワシ、サンマ、マアジ、マサバ・ゴマサバなどです。

そう、DHAやEPAは青魚で摂るというのが一般的です。

 

 

ところが・・・

2019年11月4日の朝刊に一面広告が載っていました。それがこちら↓

「DHA・EPAが入ったタマゴ!?」日本初の中性脂肪を下げる機能性表示食品のタマゴが発売される!【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

(タマゴの広告?)

 

「DHA・EPAが入ったタマゴ!?」日本初の中性脂肪を下げる機能性表示食品のタマゴが発売される!【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

(!?)

 

「DHA・EPAが入ったタマゴ!?」日本初の中性脂肪を下げる機能性表示食品のタマゴが発売される!【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

(???)

 

「DHA・EPAが入ったタマゴ!?」日本初の中性脂肪を下げる機能性表示食品のタマゴが発売される!【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

(機能性表示食品??!)

 

「DHA・EPAが入ったタマゴ!?」日本初の中性脂肪を下げる機能性表示食品のタマゴが発売される!【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

(!!!!!)


タマゴでDHA・EPAが摂れる???

もちろん、すぐに調べました。

開発の経緯
イセ食品では DHA を豊富に含む DHA 強化卵の開発を世界に先駆けて進めており、1989 年に成功しています。

その後も消費者の健康増進に役立つ卵の研究を続け、2016 年にはさらなる研究のため、イセたまご研究所を設立しました。本商品は、イセたまご研究所の設立以来、研究・開発が進められてきた商品です。

肉・魚・乳などの動物に由来する動物性食品である卵は、動物の個体差があるため、機能性表示食品として消費者庁より受理されること(届出番号の発番)は困難とされていました。しかし、イセ食品の長年に渡る卵の研究・開発のノウハウにより、全国の消費者に同じ品質の卵、本商品の開発に成功しました。

https://www.ise-egg.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2019/06/190617_PressRelease.pdf

 

 

へー!タマゴで本当にDHA・EPAが摂れるんですね!!!知りませんでした!!!

 

でも、なぜ魚が含んでいる成分がニワトリのタマゴに含まれているのでしょう。

「卵」の成分は、鶏をそだてる飼料によってかわります。「機能性表示食品 伊勢の卵」は、オリジナルブレンドの飼料に、EPA・DHAを含む魚粉や高度精製オイル(魚油)を配合。その結果、普通卵には含まれていないEPAと、普通卵の約3倍のDHAの含有に成功しました。サプリや飲料のように、成分をあとから添加するのではなく、鶏が生んだ「卵」そのものに含まれている――そう、まさに自然のまま。同じようで、大きな違いです。

機能性表示食品 伊勢の卵|イセ食品株式会社

 なるほど!ニワトリにDHAやEPAを含む魚油を混ぜて食べさせたんですね!

 

本文にもありますが、DHAやEPAを摂るなら毎食魚を積極的に食べることになりますが、なかなか実現は難しいです。そこでサプリメントなどで補うのですが、サプリメントは魚に比べて高価です。またサプリメントではその成分しか補えず、魚の場合はDHAやEPAのほかの栄養成分も摂ることができます。と、なかなか悩ましい問題です。

 

 

そこで今回登場した機能性表示食品 伊勢の卵。そのキャッチコピーは、

その卵、中性脂肪下げる。

です。

タマゴと言えば、血中コレステロールを上げる説いやいやタマゴは関係ない説が常にせめぎ合っていて、最近それについて書きました↓

コレステロールとは脂質の仲間で、細胞膜・ホルモン・ビタミンD・胆汁酸などの材料となります。脂質はほかにリン脂肪や脂肪酸や中性脂肪などがあります。中性脂肪はいわゆる「脂肪」ですが、脂肪酸はリノール酸やEPAなどのことです。そう、EPAも脂質の仲間なのです。

今回登場した機能性表示食品 伊勢の卵はDHA・EPAを含むことにより、中性脂肪を下げる働きが期待できる、そうです。ウェブサイトの表を見ると、

 

https://www.ise-egg.co.jp/isetama/kinousei/img/201910/col02_table.png

転載元:機能性表示食品 伊勢の卵|イセ食品株式会社

 

      伊勢の卵  |  普通卵

EPA    39mg |  検出せず

DHA   352mg |  118mg

とあります。 伊勢の卵には普通の卵には含まれていないEPAが含まれているのです!しかも、伊勢の卵ほどではないですが、普通の卵もDHAを含んでいるのです!つまり伊勢の卵はよりカラダにとって嬉しい栄養成分が強化されている、と言えます。

 

一方で機能性表示食品とはどういったものなのでしょう。 これについても以前書きました↓

 

そして最近発売されたノンアルコールビールテイスト飲料が同じ機能性表示食品だったので、それについて書きました↓

 

つまり機能性表示食品とは健康に効果があると各企業が責任を持って表示している、ということです。 健康に効果があると各企業が責任を持って表示している、ということです。

 

「特定保険用食品=トクホ」や「栄養機能食品」とは違うという事を理解してください。

 

https://www.med.or.jp/forest/keyword/kinousei/img/kinousei02-02.png

 

通常の卵に比べ、DHAが3倍、そして通常の卵には含まれていないEPAまで入っているタマゴで、その品質については機能性表示食品としてイセ食品が保証している、というのが伊勢の卵ということになります。

 

 

 

★ぶー!ポイント★

以前書いた記事と同様、伊勢の卵は決して悪くはありません。ただでさえタマゴには色色な栄養が含まれています。しかしDHAやEPAを目的にこのタマゴだけを食べるというのではなく、魚など様様な食材から色色な栄養を摂ることで、タマゴに含まれていない栄養を摂ることができます。

そして機能性表示食品も含め「特定保険用食品=トクホ」や「栄養機能食品」などがどういうものかを理解した上で、ひとつひとつの食材を選び、組み合わせていくことが大切だと私は考えています。

 

 

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

▲YouTube【こぞのあゆみチャンネル】では野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。