先日紹介した2020年度全国栄養士大会オンラインより備忘録として。
こどもの時からの減塩の重要性と課題
■塩の体に対する影響
- 塩分摂取量が多い地域は血圧が高い傾向がある。
- 塩分摂取量の増加と血圧は相関する=心血管イベントが増える
- 日本人は食塩感受性を持つ人が多い。
■現在の塩分摂取量
- 男性・・・・・11.0g
- 女性・・・・・9.2g
目標は6g/日(高血圧)
6gまで下がると血圧が下がるという研究結果より
■DASH食
- Dietary Approaches to Stop Hypertension
- マグネシウム、カリウムを豊富に
- さらに飽和脂肪酸を控えめに+塩分制限(3.8g)=血圧降下作用がある
■日本人の食事摂取基準2020年度
食塩摂取目標量の見直し
- 成人男性:食塩7.5g/日未満
- 成人女性:食塩6.5g/日未満
■食塩摂取量はその後の高血圧発症を予測する
塩分摂取量が多いと薬の効果が薄れてしまうことも報告されている
■20年後
- 小児期の生活習慣病は約20年後に動脈硬化になりやすい。
- 若年期から動脈硬化は始まっている。
- 小児期の血圧上昇は心血管病発症と関連している。
■血圧コントロール
- 小児においても血圧コントロールのために減塩を強く推奨する(WHO)
- 日本では体に応じた目標量が設定されている。
- 6〜7歳で5g未満とされているが現実は大きく上回っている。
- 他の年齢についても同様。
■環境
- 両親の塩分摂取量が多いと、子供の塩分摂取量も多くなる。
- どのような環境に子供がいるかに大きく影響していることが言える。
- 学童への食育をすると親の塩分摂取量が減ることも報告された。
- 色々介入方法が必要。
- イギリスは国レベルで取り組んでいる。
- 減塩食品の利用もオススメ
★ちゅー!ポイント★
こども自身に対する食育だけでなく、こどもの生活環境へのアプローチも必要。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。