ノラボウナという野菜を知ってますか?
ーーーマラドーナ?
いえいえ、ノラボウナです。先日、福岡の八百屋さんで見つけました↓
私も初見だったので調べてみました。
のらぼう菜(のらぼうな)
あきる野市、青梅市など東京都西多摩地方、埼玉県飯能市、比企郡小川町付近、などで多く栽培されるアブラナ科アブラナ属の野菜で、江戸東京野菜の一つである。江戸時代初期に、各地で栽培されていたと伝えられる。耐寒性に優れ、天明の大飢饉と天保の大飢饉の際に人々を飢餓から救ったという記録が残る。かき菜などの「なばな」と同系統だが、在来種のアブラナ(和種 なばな)ではなくセイヨウアブラナ(洋種 なばな)に属する。
なんと江戸東京野菜のひとつ、なんだそうです。ちなみに東京出身の人に知っているか尋ねてみたところ『なにそれ?』とまったく知らない様子でした。
歴史
のらぼう菜がいつ頃から栽培され始めたのか、来歴は不明である。闍婆(じゃば、現在のジャワ島)を経由してオランダの交易船が持ち込んだセイヨウアブラナ(洋種なばな)の1種で、「闍婆菜」(じゃばな)という品種を原種とする説がある。この闍婆菜は各地で栽培が広まり、すでに江戸時代初期は、西多摩地方でも栽培されていた。
のらぼう菜を含むなばな類は、油を採る目的の他に食用として葉や蕾が用いられ、栽培地の気候や風土により様々な特質が見られる。西多摩地方は「のらぼう」または「のらぼう菜」と呼んでいた。「のらぼう」は「野良坊」の漢字表記がしばしば見られるが、この名で呼ばれるようになった経緯は定かではない。
野良坊って漢字で表記されると、なんだか人の手が入って無くて野性味溢れる?感じがしますね。坊が付いているから、野生児?そんなワイルドには見えませんね。
ちなみに旬は4月だそうです。
他にも画像を探してみると↓
菜の花みたいですね。時期も一緒なので見分けが付かないかもしれません。
ノラボウナを使った料理の画像も見つけました↓
▲ノラボウナのおひたし
▲ノラボウナのペペロンチーノ
▲ノラボウナのおひたしと豆腐
どれも美味しそうです。
★がぉー!ポイント★
その昔、大飢饉を救ったと言われているノラボウナ。江戸・東京の歴史に関わっているんですね。その土地の野菜や果物はそんなストーリーがあってとても魅力的です。
ということで、
▲ノラボウナのゴマあえ
クセがなく、心地の良い歯ごたえがあります。味も野菜らしい?感じで、美味しいです。しっかり噛まないといけないレベルです。特に特徴がないのが特徴、強いて言えば、名前が特徴的です。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。