今週のお題「紅白鍋合戦2023」
毎月季節の野菜を紹介するシリーズ★ その名も「旬の役菜」。
私は健康なカラダづくりに役立つ野菜を【役菜やくさい】と呼んでいます。季節ごとに旬を迎える野菜たちが持つ特徴的な栄養や成分を充分に引きだして美味しく楽しく頂きましょう。12月の役菜はミズナです。
ミズナ
ミズナの旬は12月下旬〜3月下旬です。
ミズナ(水菜、学名: Brassica rapa var. nipposinica)
アブラナ科の越年草。学名が示す通り、植物学的には、アブラナやカブなどと同種である。また、同種同変種にミブナがある。
ミズナの名の由来
ミズナってその名の通り、水だけ=水耕栽培でも育つことから付いた名前のようです。
和名ミズナの名の由来は、堆肥などを使用せず、流水(清流)を畦間に引き入れて栽培するため「水菜」の名がある。江戸時代の『雍州府志』(貞享3年、1686年)に「水菜」として記載されていて、すでに京都西南部の東寺・九条付近で栽培されていた。
水菜=京菜
ミズナには別名があります。
江戸時代の『雍州府志』(貞享3年、1686年)に「水菜」として記載されていて、すでに京都西南部の東寺・九条付近で栽培されていた。もともとは京都で栽培され、鍋物や漬物にする京野菜であったが、現在では日本全国に「ミズナ」の名で知られるようになった。
関西地方では、発祥の地からキョウナ(京菜)ともよばれる。また、茎の分枝が多く葉も数百枚にも及ぶことからセンボンナ(千本菜)、センスジナ(千筋菜)などともよぶ。ほかにヒイラギナ(柊菜)などの別名もある。
- ミズナ(水菜)
- キョウナ(京菜)
- センボンナ(千本菜)
- センスジナ(千筋菜)
- ヒイラギナ(柊菜)
と色々な名前で呼ばれているようです。
ミズナの栄養
ミズナは細くて何となく栄養も少なく感じますが、実際のミズナにはどんな栄養が含まれているのでしょうか。
みずみずしいシャキシャキとした食感が魅力の「水菜」。 旬の時期は12月~3月ですが、ハウス栽培のものは一年中手に入ります。 カリウム、葉酸、ビタミンCを多く含んでおり、生のままで食べられるので、水に溶け出したり、加熱に弱い栄養素を効率よく摂ることができます。
水菜の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の 「き」 | クラシル
水菜は、β-カロテンを1300µg(マイクログラム)含む「緑黄色野菜(※)」です。同じ緑黄色野菜で栄養価の高いイメージがある、小松菜、ほうれん草と栄養を比較しました(可食部100gあたり)。3種の中では、水菜はカルシウム、ビタミンC、食物繊維をもっとも含みます。鉄はほうれん草よりも多く、葉酸は小松菜より豊富に含みます。
緑黄色野菜とは、原則として可食部100g当たりカロテン含量が600µg以上の野菜のこと(厚生労働省基準)。
ミズナは生で食べるほうが無駄なく栄養を摂ることができそうですね。
水菜は、β-カロテンを1300µg(マイクログラム)含む「緑黄色野菜(※)」です。同じ緑黄色野菜で栄養価の高いイメージがある、小松菜、ほうれん草と栄養を比較しました(可食部100gあたり)。3種の中では、水菜はカルシウム、ビタミンC、食物繊維をもっとも含みます。鉄はほうれん草よりも多く、葉酸は小松菜より豊富に含みます。
緑黄色野菜とは、原則として可食部100g当たりカロテン含量が600µg以上の野菜のこと(厚生労働省基準)。
さらに詳しくミズナの栄養をみていきましょう。
便通を整える「食物繊維」
水菜に含まれる食物繊維には、便通を整える作用や、血糖値やコレステロール値を下げるのに役立つ作用が期待されています。食物繊維は便の材料となり、排便をスムーズにしてくれるだけでなく、腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌が働きやすい環境を作ってくれます。また余分な糖や脂質の吸収を妨げるため、健康づくりにも役立ってくれます。
高血圧やむくみを予防「カリウム」
水菜はカリウムが含まれ、高血圧やむくみを予防したいときに役立ちます。カリウムには余分なナトリウムを排出する働きがあり、血圧やむくみの原因となるナトリウム(塩分)の摂りすぎを調整してくれます。
骨の健康をつくる「カルシウム」
水菜はカルシウムが豊富であり、骨の健康づくりをしてくれます。水菜のカルシウム含有量は、実は牛乳より豊富です。
100gあたりのカルシウム含有量は、牛乳は110mgに対し水菜は210mgと、1.9倍にもなります。成長期の子どもはもちろん、骨粗しょう症予防として大人も積極的に取り入れたい栄養素です。
貧血の予防に必要「鉄」
水菜は鉄を含むため、貧血の予防になります。鉄が不足する貧血の状態になると、全身に酸素をうまく運べなくなり、疲労感や倦怠感、頭痛、息切れなどの症状を引き起こすことがあります。特に女性は月経のため鉄が不足しやすく、貧血になるリスクが高いため、意識して取り入れましょう。
健康や美容に重要「β-カロテン」
β-カロテンには抗酸化作用があり、動脈硬化やがん、免疫機能の低下、老化の原因となる活性酸素の除去に役立ちます。健康づくりだけでなく、美容面にもうれしい働きが期待されます。
免疫機能を維持「ビタミンC」
水菜はビタミンCを含み、免疫機能の維持に役立ちます。免疫細胞の中にはビタミンCが含まれることが知られており、免疫機能の維持に大切な役割があると考えられています。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
ミズナの種と花
↑ミズナの種ってこんなに小さいそうです。
↑もちろん芽もこんなに小さい。でも、
↑花は鮮やかな黄色。アブラナの仲間だけあって、とっても煮ていますね。
★ぴょん!ポイント★
すっかりスーパーの野菜売り場のレギュラー?レベルでよく見かけるようになったミズナ。鍋もいいですけど、食感を楽しみたいならやはり生でミズナサラダがいいかも知れません。ぜひ、旬を迎えたミズナをお楽しみください。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。