((( MENU )))

適材適食 -てきざいてきしょく-

あなたに合った食べものを、あなたに合った食べ方で。

581食目「糖尿病staff meetingで講演させて頂きました。」長崎ブリックホール@長崎県長崎市

「糖尿病staff meetingで講演させて頂きました。」長崎ブリックホール@長崎県長崎市【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

2019年7月22日月曜日、長崎ブリックホールで行われた糖尿病staff meetingで講演させて頂きました。

 

私は

適材適食 〜野菜を食べましょうと言わないアプローチ〜

姪浜院長の下野からは

チームで実践!糖尿病療養指導

をテーマにお話をさせて頂きました。

 

 

私は管理栄養士として入職後50000件を超える食事カウンセリング(栄養指導)に携わってきました。日に10件、多い日は20数件、つまり1日中、食事カウンセリングを行う日もたくさんありました。

 

これだけの件数を受け持つことができたのは、弊院 二田哲博クリニックが糖尿病専門クリニックであること。そして理事長の二田が糖尿病治療に於ける食事療法に注目し、今から18年前の姪浜開院当初より管理栄養士を常駐させ、食事については基本私たち管理栄養士に任せるという方針があることに尽きると思います。

 

理事長の二田は、食事について私たち管理栄養士を「専門家」「プロフェッショナル」と表現します。だからこそ、私たち管理栄養士は常に食事について勉強し続けてきました。今も続けています。勉強の範囲は食事だけに限らず、運動や薬についてまで基本的な知識を身につけようと必死です。食事カウンセリングを行っていると、どうしても運動や薬に関係した話になります。もちろん薬についてはコメントできないまでも、様子を正確に担当医師に伝えるためには必要です。また運動については健康運動指導士の資格を取得しました。実は野菜ソムリエ上級プロについても、経緯は同じです。食事カウンセリングを行う上で野菜について詳しくなることで患者さんへ力強く自信を持って進めることができるようになります。

 

全てを任される、という事は大変なことです。ですから1回の食事カウンセリングに全力です。

 

正直、中には上手くいかない時もあります。

取り付く島もない時もあります。

食事カウンセリングを受けることを完全拒否されることもあります。

約束しても守ってくれないこともあります。

頑固に耳を傾けてくれないこともあります。

酷い言葉を投げかけられることもあります。

 

だからと言って決して諦めたりはしません。患者さんを糖尿病から守りたいと決意した以上、そのための糖尿病専門クリニックであり、管理栄養士である以上、諦めるという選択肢はありません。食事が糖尿病や糖尿病合併症の病態に大きく関係していることは疑いようがありません。ですから、食事カウンセリングを行う以上、私たちが諦めるわけにはいかない、と私は考えています。

 

そう考える一方で、食事は楽しいものでなくてはいけない、とも強く感じています。食生活、食文化と言われるように、食事は栄養補給の手段だけでなく、大きく人生に関わることでありながら、日常的に、そしてひとりの例外もなく行われる「普通」のことだからです。「普通」の中に強い抵抗感のあるストレスをねじ込んでも良い結果を得るのは難しいからです。楽しく感じられる必要があるのです。

 

だからと言って、好きなものを好きなだけ好きなように食べていい訳ではありません。これは健康を考えた時、糖尿病のあるなしに関わらず誰にでも言えることです。食事カウンセリングの内容は健康な人にも当てはまることばかりなのはそのためではないでしょうか。

 

食事カウンセリングはひとりひとりに合わせて行う必要があります。もっと言えば、同じ人にも毎回違ったカウンセリングが必要です。現時点、現在の状態に合わせたカウンセリングが必要です。

 

と話してきましたが、院長下野の演題にもあるように私たち管理栄養士は「チーム医療」のひとり、です。私だけでは良くすることはできません。クリニック全体で「患者さんを糖尿病から守りたい」という思いと目的があって、それぞれがそれぞれの役割を果たしています。

 

他に自分にやれることはないかと考えてみると、果てしなくやれることが見えてきます。やりきれない程に見えてきます。それは私だけが特別なわけではなく、誰にでも与えられたことだと思います。

 

今回講演させて頂いた内容についても多くの食事カウンセリングを行ってきた中でようやくぼんやりと見えてきたものです。ですからこれが答えとは思ってはいませんが、ひとつの案、私の経験してきた食事カウンセリングとしてみなさんと共有したいと思って発表させて頂きました。色色な意見や感想などがあることは自然ですし、それを教えて頂きたいと思っています。あれこれ考えて考えて考え抜くことが大切だと感じています。

 

 

 

★ぶー!ポイント★

 

「糖尿病staff meetingで講演させて頂きました。」長崎ブリックホール@長崎県長崎市【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)

 

最後になりましたが、

今日参加頂いた医療従事者のみなさま、

藤田 成裕 先生(日本赤十字社 長崎原爆病院 内分泌・代謝内科 部長)、

そして講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。

参加頂いたみなさま、ありがとうございました。

 

   

ー適材適食ー

小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士

▲YouTube【こぞのあゆみチャンネル】では野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

▲YouTubeでは野菜や果物など食べものに関する情報を動画配信しています★

*1 

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。