福岡県の隣の佐賀県。
全国軽自動車協会連合会が1世帯あたりの軽自動車の普及台数をまとめたデータ(2016年12月末時点)によると、
- 全国平均 0.54台
- 佐賀県 1.04台
なんだそうです。佐賀県では1世帯あたりほぼ1台の軽自動車を保有しているという結果です。私の実家も普通乗用車と軽自動車が各1台ずつあります。なぜ軽自動車がこんなに普及しているのか。それは不便だからです。
東京や大阪などの大都市圏はご存知の通り、鉄道・地下鉄・バスで目的地に行けます。JRと市営地下鉄と西鉄の福岡は、鉄道網の代わりにバスがたくさん走っていて概ね困ることはありません。
では佐賀はどうかというと、私の知る限りでは地元の人は鉄道を使うという発想がないと思います。バスも走っていますが、本数も行き先も限られています。バスに乗るとしたら福岡行きの高速バスです。むしろ遊びに行くとしたら福岡まで出ることが多いのですが、高速バスじゃないなら、鉄道ではなく、クルマです。福岡の中心、福岡天神駅から佐賀駅まで、高速道路経由で75kmの距離、時間にして70分程度です。何も福岡まで行かないとしても、例えば近所のスーパーでさえクルマで行きます。まさに軽自動車は自転車感覚というか、まさに生活の足なのです。となると、当然歩かなくなります。歩く必要がなくなります。
こんな記事を見つけました。
佐賀県が実施した「2016年国民健康・栄養調査」によると、20~64歳県民の歩数の平均値は、男性 7,201 歩、女性 6,578 歩で、いずれも全国平均より少ない。
さらに、65歳以上平均では男性が5,489歩で全国平均より少ない。男女ともに多くの年代で全国平均より少なく、とくに男性は30歳代、女性20歳でその差が大きい。
同県に公共の交通機関が少なく、自家用車に頼らざるを得ないことなどが背景にある。県民1人当たりの年間の路線バス乗車回数は12.6回で、全国平均34.3回の半分未満だ。
その結果、肥満が増えている。BMIが25以上の肥満者の割合は、男性 31.7%、女性 19.6%であり、男性は50歳代、女性は40歳代でとくに高い。全国と比較すると、男性は20歳代および50歳代以上、女性は20 歳代、40歳代および50歳代で肥満者の割合が高い。
田舎だとバスも電車もないからよく歩いて健康になるのでは?というのは間違いです。
不便→バスや電車など公共機関を利用しにくい→利用者減る→収益減る→便数減る→さらに不便→つい軽自動車(便利)→どこへ行くにも軽自動車→歩かなくなる→肥満→糖尿病
という流れができてしまっているようです。
そこで立ち上がったのが佐賀県です!
そこで佐賀県は「歩くライフスタイル推進プロジェクト」を開始した。「県民や県を訪れる方々に地域や街中を歩いてもらい、人的交流を盛んにし、地域のコミュニティ保持やまちの賑わい創出など、地域の活性化につなげる」としている。
県は、歩くライフスタイル推進本部を設置し、今年4月に第1回歩くライフスタイル推進本部会議を開催した。今後、「歩くライフスタイル」を全庁で組織横断的に推進していく。
その 取り組みのひとつとして出来たのがこちら↓
佐賀県公式ウォーキングアプリ【SAGATOKOサガトコ】です!
このアプリを自分のスマホにダウンロードして、ウォーキングするとスマホに記録されます。そして歩いた分だけポイントに変換、協力店で各種サービスが受けられるのです。歩くだけで健康になるのにたくさん歩くとサービスまで付いてくる!なんと嬉しいアプリじゃないでしょうか!
まだあります!
さが偉人ラリーというアプリもリリース。
こちらは佐賀にゆかりのある36人の偉人たちのモニュメントをまわるフォトスタンプラリーです。
スマートフォンを積極的に活用している佐賀、県民のみなさんはもちろんのこと、佐賀にお越しの際はぜひこれらのアプリで楽しんでみてください★
★ぶー!ポイント★
私も早速ダウンロードしました。実家に帰る年末年始に使ってみようと思っています★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。