街はすっかりクリスマス。キラキラ輝いています★★★ 今回はカロリーが気になる人のクリスマス攻略法 2019をテーマに糖尿病や脂肪・カロリーが気になるすべての人へ管理栄養士が教える上手な過ごしかたについてお話したいと思います。
# 2018年でもやりましたがとても重要なので
# 2019年今年もやります!リメイク版です。
クリスマスに食べるものと訊いてどんなものを思い浮かべますか?
- クリスマスケーキ
- チキン
- ピザ
- ローストビーフ
- シチュー
- からあげ
- お菓子
などでしょうか。
クリスマスは「特別」。いつもと違った、普段あまり食べないものを食べます。だから特別=スペシャルなのですが、カロリー=エネルギーに注目してクリスマスに食べるものがどんなものなのか観てみましょう。
まずはクリスマスと言えば欠かせないクリスマスケーキから。クリスマスケーキと言っても真っ白な生クリームに真っ赤なイチゴが乗っかったという定番中の定番だけでなく、最近では色色なものがあるのはご存じの通りです。そこでそれぞれのケーキのおおよその一人分のエネルギーを観てみましょう。
ケーキ 一人分のエネルギー
- チョコレート・・・・・・・513 kcal
- ガトーショコラ・・・・・・273 kcal
- フォンダンショコラ・・・・314 kcal
- マロンタルト・・・・・・・439 kcal
- モンブラン・・・・・・・・425 kcal
- ティラミス・・・・・・・・398 kcal
- ショートケーキ・・・・・・366 kcal
- アップルパイ・・・・・・・330 kcal
- チーズケーキ・・・・・・・315 kcal
- ミルフィーユ・・・・・・・294 kcal
- イチゴタルト・・・・・・・266 kcal
- チーズスフレ・・・・・・・252 kcal
*各エネルギー量は目安です。
栄養素もエネルギーも何をどれだけどんな風に使っているかで大きく変わってきますので、バリエーションが多彩なケーキは必ずこの数値になるとは限りません。(正確に知りたい時はそのケーキに表示されている数値を確認しましょう)が、ケーキはどれも高カロリーだ、とわかります。
ーーーああ、ケーキって甘いから、ね。
それは半分正解。実は脂質が多く含まれていることが高エネルギーの原因のひとつになっています。たとえば
あるショートケーキ100gの場合
エネルギー・・・・・・・308 kcal
タンパク質・・・・・・・3.86 g (15.44 kcal)
脂質・・・・・・・・・・21.3 g (191.7 kcal)
炭水化物・・・・・・・・24.45 g (97 kcal)
*参考:ショートケーキ - カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism
となっていて、総エネルギーの60%以上が脂質なのです。でもケーキを食べている時って、お肉を食べている時のような油っぽさを感じませんよね?その理由はケーキの脂質は乳製品を多く使っているためです。ケーキは舌で感じるよりもかなり脂質が高いのです。
ちなみにケーキは主食・主菜・副菜のどれにも入りません。いわゆる「ごはん」の類いではありません。ごはん=食事から私たちは栄養とエネルギーを取り入れ生きています。つまり食事は生きるために必要なこと、です。が、ケーキは食事には入らないのです。
次はチキンです。チキンがないと雰囲気でない、という人も多いのではないでしょうか。日本ではニワトリを丸ごと焼いたローストチキンをイメージしますがアメリカでは七面鳥、ヨーロッパではガチョウが好まれるそうです。 ローストとは「火にあぶったり、蒸し焼きにする」ことです。 この画像↑のように持ち手の付いたニワトリの骨付きもも肉ってイメージ、強いですよね。でも結構クリスマスはケンタッキーって人も多いのではないでしょうか。ケンタッキーのチキンはフライドです。
鶏の唐揚げも含めてそれぞれの栄養とエネルギーを観てみましょう。
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(表記のないものは100gあたりの一般的な数値で、各数値は目安です)
ローストチキン
エネルギー
100 g・・・・・・・・・184 kcal
→1本(155 g)・・・・・・285 kcal
タンパク質・・・・・・・・11.06 g (44.42 kcal)
脂質・・・・・・・・・・・13.03 g (117.27 kcal)
炭水化物・・・・・・・・・4.48 g (17.92 kcal)
*参考:ローストチキン - カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism
ケンタッキー オリジナルフライドチキン
エネルギー
100 g・・・・・・・・・273 kcal
→1個(87g)・・・・・・・237 kcal
タンパク質・・・・・・・・21.0 g (84.18 kcal)
脂質・・・・・・・・・・・16.9 g (152.15 kcal)
炭水化物・・・・・・・・・9.08 g (36.34 kcal)
*参考:ケンタッキーフライドチキン公式サイトより
鶏の唐揚げ
エネルギー
100 g・・・・・・・・・290 kcal
タンパク質・・・・・・・・13.13 g (52.52 kcal)
脂質・・・・・・・・・・・23.65 g (212.85 kcal)
炭水化物・・・・・・・・・3.54 g (14.16 kcal)
*参考:から揚げ - カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism
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油を使うフライものよりもローストの方がエネルギー量は低いです。肉なのでタンパク質を摂る事ができます。
牛肉をローストするとローストビーフになります。
ローストビーフ
エネルギー
100 g・・・・・・・・・196 kcal
タンパク質・・・・・・・・21.7 g (86.8 kcal)
脂質・・・・・・・・・・・11.7 g (105.3 kcal)
炭水化物・・・・・・・・・0.9 g (3.6 kcal)
ローストチキンと同じような感じの数値になっていますね。 ローストチキン、フライドチキン、鶏の唐揚げ、ローストビーフは主菜になります。
そしてピザです。ピザは生地にも色色あったり栄養的にもエネルギー的にもトッピングで大きく変わってしまうのですが、・市販のピザ生地・直径20cm・具材:トマト、セミドライソーセージ、ピーマン、タマネギ、のよく見かける一般的な場合で観ていきます。
ピザ
エネルギー
100 g・・・・・・・・・174 kcal
1人分(501g)・・・・・・・872 kcal
タンパク質・・・・・・・・7.93 g (31.72 kcal)
脂質・・・・・・・・・・・7.13 g (64.17 kcal)
炭水化物・・・・・・・・・19.54 g (78.16 kcal)
チキンに比べてピザは炭水化物のエネルギーが高くなりました。ただこの数値はピザ100gです。1人分はこの5倍の数値になります。ピザはエネルギーの割に食べる量は少ないのでなかなか満腹にならずについつい量を食べてしまいがちです。
ケーキにチキンにピザ。クリスマスの食卓を彩るメニューは魅力的なものばかりですがエネルギー高めなものが多いので覚えていておいてください。
クリスマスは食べものだけでなく飲みものも特別。
- シャンパン
- スパークリングワイン
- ワイン
とブドウ系果実酒が合いますね。(私はお酒はまったく飲めないのですが)
白ワイン
アルコール・・・・・・・・11.4%
エネルギー
100 g・・・・・・・・・73 kcal
タンパク質・・・・・・・・0.1 g (0.4 kcal)
脂質・・・・・・・・・・・微量
炭水化物・・・・・・・・・2.0 g (8 kcal)
*参考:炭水化物とアルコール
赤ワイン
アルコール・・・・・・・・11.6%
エネルギー
100 g・・・・・・・・・73 kcal
タンパク質・・・・・・・・0.2 g (0.8 kcal)
脂質・・・・・・・・・・・微量
炭水化物・・・・・・・・・1.5 g (6 kcal)
*参考:炭水化物とアルコール
タンパク質、脂質、炭水化物もほとんど入っていないのにお酒にエネルギーがしっかりある理由はアルコールもエネルギーになるからです。糖質ゼロだからカロリーもゼロと思ったら大間違いで、しっかりエネルギーはあります。 結構勘違いしている人が多いので注意です。
一般的なアルコール飲料の%とエネルギー
(アルコール種類)(アルコール%) (エネルギー)
日本酒(純米酒) 15.4% 103 kcal
ビール 4.6% 40 kcal
ワイン(白) 11.4% 73 kcal
ワイン(赤) 11.6% 73 kcal
焼酎 (甲類) 35.0% 206 kcal
焼酎 (乙類) 25.0% 146 kcal
ウイスキー 40.0% 237 kcal
ブランデー 40.0% 237 kcal
ウォッカ 40.4% 240 kcal
*参考:炭水化物とアルコール
という感じでアルコールに含まれるエネルギー量はとても無視できない程、意外と大きいのです。
クリスマスを前に だいぶユウウツな気持ちになってしまったでしょうか。
そんなあなたにちょっぴり早いですがサンタクロースさんと一緒に秘密の攻略法をプレゼントしたいと思います。
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カロリーが気になる人のクリスマス攻略法
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その1 高エネルギー・高カロリーだと知ること
→もうこれは大丈夫ですね。普段と違って高カロリーなものを食べることを知ってください。
その2 はしゃぎすぎない
→クリスマスは特別!なのではしゃいでもよいです。でもはしゃぎすぎて飲み過ぎ・食べ過ぎないように。
その3 やっぱり野菜から食べる
→野菜を使ったメニューを加えて食事の最初に食べましょう。いつものように野菜から食べるようにしましょう。
その4 しっかり楽しむ
→折角なので思いっきり楽しんでください★甘いケーキもジューシーな鶏肉も熱々のピザもどうせならしっかり楽しんでください★
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と、これだけではもちろん厳しい結果になってしまいます。なので、クリスマスが終わったら食べ過ぎ、飲み過ぎをしっかり調整していきます。でも、忘年会やら何やら続いていつのまにか年末年始。そう、12月から年始にかけてせっかく規則正しく整ってきた食事のリズムが崩れやすい時期なのです。実際に正月明けに体重が増えたり、数値が悪くなる患者さんはたくさんいます。
なので、
- 1 朝食をしっかり摂る
- 2 昼食もしっかり取る
- 3 飲み会の時は少しだけ気をつけてしっかり楽しむ
- 4 飲み会のない日は、野菜を中心の食事にして多過ぎたエネルギーと不足してる栄養のバランスを整える
ようにしましょう。え?!難しい???では、2018年の初めに書いた以下の日記を読んでみてください。
楽しむ時はしっかり楽しむ。
調整する時はしっかり調整。
よいクリスマスをお過ごしください。
★ぶー!ポイント★
2018年天クリより。
美味しい料理を親しい人たちで囲み、楽しい時間を過ごす。それはとても大切な文化=食文化です。でも、食は生活=食生活でもあります。食事の内容は身体に大きな影響を与えます。元気で健康な心と身体で新しい1年を過ごすためにも今年のクリスマスは「ほんの少しだけ」気を遣ってみませんか?
今回紹介したこと、実は私も実践しています。
今回紹介した内容はすべての人が当てはまるようなものではありません。現在治療中の人で、医師や管理栄養士などから明確な食事についての指示がある場合は、検査データやこれまでの状態など一番あなたのカラダの状態を理解した上での指示なので必ずそちらに従ってください。
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。