2021年11月4日木曜日、Zoomによるオンライン講演会「CKD & DKD Web Conference」が行われ、講演させて頂きました。
CKDとはChronic Kidney Diseaseの頭文字で慢性腎臓病のこと、
DKDとはDiabetic Kidney Diseaseの頭文字で糖尿病性腎病のことを指します。
私は『『腎を守る食事とは 〜糖尿病性腎症重症化予防のため〜』』と題して食事療法を中心にお話をさせて頂きました。
講演時に頂いた質問について以下に記します。
ーーー患者の行動変容を起こすためには、栄養士のみならず医師、看護師、薬剤師等と連携していくことが必要だと思いますが、実際にどのような形で連携を取られていますでしょうか?
まず栄養指導に入る前に電子カルテで患者の情報確認と収集を行っています。
そこで『食べ過ぎている』『体重が減っている』という情報があった場合は、その情報をもとに栄養指導を行うケースが多いです。
栄養指導中に得た患者情報は基本的にスタッフ内で共有します。
管理栄養士は食事に関する話を中心として展開することが多いですが、例えば『食事が充分にとれていない』ということが栄養指導で分かった時、「どうしたら食べられるようになるか」ということはもちろん大事なことですが【治療全体】としての視点を忘れないように心がけています。ですから食事の話だけではなく「処方された薬はどうしているのか?」「今後、食べられるとしたらどの程度の量なのか?」ということも聞き取り、診察前に医師と情報共有します。些細なことで治療方針が変わることもあるのはご存知の通りです。そんな時に私が最も大切にしているのが患者の同意を得ることです。栄養指導はカウンセリング的要素が特に大きいので患者の同意を得ずに情報共有してしまうとそれまでに積み上げてきた信頼関係を崩してしまう原因になりかねません。たとえ「患者のため」だとしても、患者本人の理解と同意を得ることはとても重要であると私は考えています。
★モゥー!ポイント★
最後になりましたが、
木村 廣志 先生(白十字病院 腎臓内科 部長)
桒原 孝成 先生(熊本大学大学院生命科学研究部 腎臓内科学講座 准教授)
そして
本日参加頂いた医療従事者のみなさま、
講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。