今週のお題「朝ごはん」
2023年6月21日水曜日。Webにて行われた地域で考える糖尿病性腎症で講演させて頂きました。Web配信なので私は職場である二田哲博クリニック[福岡・天神]の食事カウンセリング室より参加しました。
今回の講演会の座長は
野口 雄一 先生(医療法人社団 徳愛会 のぐち内科クリニック 院長)
が務められました。
野口 雄一先生とは2022年5月に行われた「糖尿病診断スキルアップセミナー」でも座長を担当されご一緒させて頂きました。
私は一般公演として
適材適食 ~腎を守るために管理栄養士がすべきこと~
をテーマに講演させて頂きました。
今回の講演会では、それまで一生懸命取り組んできた糖尿病治療のための食事から、腎を守るための食事へ切り替える際に患者の多くが戸惑い、混乱し、落ち込む場面に何度も経験してきました。身体を守るためだけではなく、誤解や恐れなど軽減し、気持ちを支えられるそんな腎を守るための食事カウンセリングとは何か。試行錯誤しながら私なりのアプローチについてお話させて頂きました。
質疑応答
Q 患者さんのできることを確認する上で、聞き取りが重要になると思うが、その聞き取りに時間がかかり過ぎてしまうことがある。何かコツはあるのか?
A 私たち医療者は治療に必要と考え、様々なことを確認や聞き取りを患者にしていきます。その中には患者にとって、話したくない、言いたくない、隠しておきたいことがあります。まずはそれを十分に理解しておかなければなりません。
その上で「あなた(患者本人)の治療にとって必要な情報」だということをしっかり説明していきます。さらに患者が現在行っていることを決して否定しないようにします。そして「私はあなたの健康を心配しています」と患者自身に関心を持っていることを伝えるようにしています。可能であれば、一言二言程度の短時間でも、大した内容ではなくちょっとした話題でもよいので、頻回に声をかけていくことで、関係性が構築でき、その結果、スムーズな聞き取りが行えるようになっていくと私は考えています。
忙しい中、多くの患者さんのいる中で、ひとりひとりの患者さんと人間関係を繋いでいくことはとても大変なことです。が、信頼を得られなければ、治療どころか、場合により中断もありえるのではないでしょうか。
特別講演
ゆるやかな糖質制限 ~糖尿病性腎症を見据えて~
山田 悟 先生(北里大学北里研究所病院 副院長 内分泌・代謝内科部長、糖尿病センター長)
★ぴょん!ポイント★
何よりも糖尿病性腎症を防ぐこと。
糖尿病腎症のある人への治療についての講演会でしたが、何よりも糖尿病性腎症が発症しないように、糖尿病治療をしっかり行うことの重要性を改めて感じました。糖尿病があっても、普通の、思い通りの生活を送り続けられるように、身体を生活を環境を整えていくことの大切さを再確認することができました。
最後になりましたが、
野口 雄一 先生(のぐち内科クリニック 院長)
山田 悟 先生(北里大学北里研究所病院 副院長 内分泌・代謝内科部長、糖尿病センター長)
そして
本日参加頂いた医療従事者のみなさま、
講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。