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「南国の花」と言えば何を思い浮かべるでしょうか。やっぱり、コレ↓
ハイビスカスではないでしょうか。南国の青い空、碧い海にピッタリのお花です。そしてハイビスカスで思い浮かべるのはコレ↓
ハイビスカス・ティー。鮮やかな赤色がとても印象的で素敵なハーブティーです。でも、実はハイビスカス・ティーは私たちがイメージするハイビスカスで作られているのではないって知っていましたか?
ハイビスカス
アオイ目アオイ科の下位分類フヨウ属 Hibiscus のこと。また、そこに含まれる植物の総称。英語での hibiscus は一般にこちらを指す。ハワイ州の花であり、ハワイ語では「アロアロ」と呼ばれる。hibiscum(ヒビスクム)または hibiscus(ヒビスクス)は古いラテン語で、タチアオイの仲間を指す言葉であった。近代に入り、タチアオイ属と同じアオイ科に属する別の仲間=フヨウ属を指す学名へと転用された。ハイビスカスティーに用いられる花は、通常、ローゼル (Hibiscus sabdariffa) と呼ばれるフヨウ属のものである。日本では、そのなかでも熱帯および亜熱帯性のいくつかの種がとくに「ハイビスカス」と呼ばれ、南国のイメージをまとった植物として広く親しまれている。園芸用・観賞用としていくつかの種が「ハイビスカス」として流通する。その代表的なものはブッソウゲ(仏桑華、Hibiscus rosa-sinensis)である。
文中にもあるように実はハイビスカス・ティーはコレ↓で作るのです。
【沖縄土産その10】
ローゼル
ローゼル (Roselle、Hibiscus sabdariffa)
アオイ科フヨウ属の植物。一年生または多年生の亜灌木(亜低木)。ロゼリ草、ローゼリ草、レモネードブッシュなどとも呼ばれる。風味が似ている事から「フレンチ・ソレル」などスイバに類似した呼び方をされることもある。
実際にWikipedeaのハイビスカスの項目にこんな文章があります↓
ハイビスカス・ティー
ローゼルは、 花や果実(正確には肥大した萼と苞)をハーブティー、「ハイビスカス・ティー」に利用する。 ハイビスカス・ティーは赤く、クエン酸などの植物酸が豊富で酸味がある。さわやかな嗜好飲料として、ビタミンCやペクチンなどが豊富なため風邪や咽頭痛の薬としても使用されている。また、利尿作用や穏やかな下剤としての作用などからダイエット効果を謳った使用法や商品もある。エジプトではカルカデー(كركديه)、メキシコでは冷やしたものをアグア・デ・ハマイカ(agua de jamaica)と呼ぶ。セネガル、ガンビア、マリ、ギニアビサウなどではビサップ(Bissap)と呼ばれる。 他のハーブとブレンドされることも多く、特にローズヒップとのブレンドは互いの成分による相乗効果が期待される。
ハイビスカス・ティー
アフリカ原産の Hibiscus sabdariffa、すなわちローゼル(英語: roselle)は、 花や果実(正確には肥大した萼)をハーブティー(いわゆるハイビスカス・ティー)に利用する。他のハーブとブレンドされることも多い。ティーは赤く、酸味があり、ビタミンCが豊富であるとされる。
で、そのローゼルという花はこんな感じです↓
ーーーえ?!全然ハイビスカス・ティーのように赤くない!!!
そうなんです。花の色は様々あるようですが、ハイビスカス・ティーのような鮮やかな赤色をしている訳ではありません。
ではなぜあんな鮮やかな赤色になるのか。それはローゼルのコレ↓を使うからです。
説明にもあったようにハイビスカス・ティーにはローゼルの萼がく、つまり中心の部分、この真っ赤な部分を使っているのです。ローゼルの花の中心だけズームしてみると↓
そして萼とは↓
がく
つぼみのときに、花を包みこんで中を守ります。また花が咲いた後は、花びらを支える役割をします。
真上から映した画像ですが、なんとなく萼がどんななのかは想像できそうです。
なんでローゼルなのにハイビスカス?
じゃあどうしてローゼル・ティーじゃなくてハイビスカス・ティーなのでしょう。調べてみました↓
▼花の形が似ているから説
ローゼルとハイビスカスは花の形が似ていて、またローゼルから作ったお茶を一般的にハイビスカスティーと呼んでいることから、両者を混同することが多々あるようです。ですが、ローゼルとハイビスカスは違い、別の植物です。ローゼルとハイビスカスの違いの大きなものは、両者の分類です。ローゼルは多年草もしくは一年草に分類されますが、ハイビスカスは低木に分類される植物です。
▼学名にhibiscusと入ってるから説
沖縄旅行でよく見かけるハイビスカスは巷ではアカバナーと呼ばれる植物で学名は「Hibiscus rosa sinensis」。低木の植物です。一方で、ハイビスカスティーと呼ばれるハーブティーの原料はローゼルの花や萼です。
ローゼルの学名は「Hibiscus sabdariffa」と、同じくハイビスカスの名を冠します(即ちフヨウ科という点は共通する。)が、こちらは一年草として分類されます。この時点で植物としては根本から「違う植物」というのがハッキリ解るかとおもいます。
なお、両方とも科名は「フヨウ科」なのですが、例えばオレンジ、ベルガモット、レモン、グレープフルーツの柑橘系の植物はことごとく「ミカン科」としてまとめられているあたり、同じ科名を持つと言っても、同じ植物とは限らないのです。
ハイビスカスとローゼルが混同されるのは、ハイビスカスティー茶葉のパッケージラベルにアカバナーの画像が載ることが原因かとおもいます。なぜ敢えて違う植物をイラスト掲載するのかについてはハッキリとは分かっていませんが、日本では、低木のアカバナーの方が「ハイビスカス」として認知されてますからイメージが湧きやすいという理由。さらに言えば学名に「Hibiscus」と冠しているわけですから、商品名に「ハイビスカス」と名付けてしまっても問題ない・・・。という生産者サイド(及び販売サイド)の商業的都合からこうなってしまった・・・と考えるのは邪推が過ぎるでしょうか?
- 他にも調べてみたのですが、ローゼルとハイビスカスは違う植物だけれども、親戚ぐらいか感じだという事。
- ローゼルで作るハイビスカス・ティーの赤い色はハイビスカスの花の色をイメージさせる事。
- ローゼルよりもハイビスカスの方が断然有名だという事。
等が理由なのかも知れません。
アカバナーって?
上の文章の中にアカバナーという言葉が出てきました。アカバナーとは何でしょう?
アカバナー(あかばなー)
意味
- ハイビスカス
- ブッソウゲ
解説
アオイ科の常緑低木。沖縄のイメージの一つに真っ赤なハイビスカスがあるようです。いろんなシーンで使われ、沖縄では街路樹などでも定番の花。色は赤・白・ピンク・紫紅・黄色・橙色などがありますが、やはり赤が一番ポピュラーです。
なんと沖縄の方言でハイビスカスをアカバナーということもあるそうです。確かに「赤い花」ですもんね。
そして今度はブッソウゲという言葉が出てきました。こちらも調べてみると、
ブッソウゲ(仏桑花、Hibiscus rosa-sinensis, rose of China, Chinese hibiscus)
アオイ科フヨウ属の低木。扶桑花、仏桑華とも。沖縄では赤花ともいう。ハイビスカスとも言うが、フヨウ属の学名・英名がHibiscusであることから、この名前は類似のフヨウ属植物を漠然と指すこともあって、複雑なアオイ科の園芸種群の総称ともなっている。
とやはりハイビスカスのことを指す言葉のようですが、ブッソウゲの仲間の種の花を見てびっくり!
*画角の都合から画像を横にしています
フウリンブッソウゲ
ブッソウゲの名をもつ近縁種にフウリンブッソウゲ(H. schizopetalus, fringed hibiscus, cut-petaled hibiscus, coral hibiscus)がある。アフリカ・ザンジバル島あるいはケニアモンバサ付近原産の高さ1 - 3mの非耐寒性常緑低木であるブッソウゲの近縁種で、大型の5弁花には細く深い切れ込みがあり、後ろに反っている。花柄は風鈴のように下に長く伸び、先端付近に筒状の雄蕊がついている。葉は互生し葉柄の基部には托葉がある。ブッソウゲが通常一日花なのに対して何日も咲く。学名の「スキゾペタルス」はラテン語で「切れ込みのある花弁」の意味である。別名の「コーラル・ハイビスカス」は花色や形がサンゴに似ていることから付けられた。なお、ハイビスカスと総称されるフヨウ属には他にも草本で観賞用に栽植される種や交配種が多数ある。フヨウ属を参照されたい。
え???これって見たことある!!!
古民家「真壁ちなー」のお庭に咲いていた花です!そっか、アレがブッソウゲだったのか!
それにしても不思議なカタチ
ローゼルってこうしてみてみると、なんだか厳ついイチゴのような、怪獣のような、宇宙人のような、見たことのないとても独特な形をしています。
カサカサのような触感かと思いきや、意外とぬめっとしていたりして。
萼を開いてみると、
中からとても鮮やかでイキイキした色の何か?が出てきました。
半分に切ってみると、未確認生物感がグッと高まります。
ローゼルを食べてみる!
ではこのローゼルを使って何か作りたいと思います!ここまで散々ハイビスカス・ティーの話をしてきたので、それは除外して他のものを作ります。とりあえず、先程の緑色の中身を全て取り出します。
ローゼル・ジャム
まずは甘いものから。目はイチゴというよりもラズベリーな感じがしますが、食べてみるとローゼル感はあまりありません。ほわっという感じ。でも甘酸っぱさがあって美味しいです★ ヨーグルトにも食パンにもばっちり合います★
ローゼル塩漬け
次に塩っぱいものを。ローゼルを塩漬けにして、おにぎりを作ってみました。果肉?があるのでまるで梅干しのようですが、梅干しほどしょっぱい訳でもなく、意外とおにぎりに合いました!美味しかったです★
★がぉー!ポイント★
高血圧予防やむくみ解消、疲労回復に良い
とされるハイビスカス・ティー。とても鮮やかな赤色はそれだけで心がほぐれていく気がします。それまでハイビスカス・ティーしか知りませんでしたが、ジャムも塩漬けも美味しかったです★
見れば見るほど、知れば知るほど不思議なローゼル。ぜひ沖縄土産にどうぞ★
ということで、今回のタイトル回収はハイビスカス・ティーのハイビスカスは私たちがイメージする真っ赤なハイビスカスの花ではなく、ローゼルという種類のハイビスカスの「仲間」から作られている、ということでいかがでしょうか?
今回たくさんのローゼルのタネが手に入りました。一応育ててみようかなと思っていますが、果たして福岡で育つものなのか。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。