今週のお題「紅白鍋合戦2023」
緑色のバナナを見つけた
バナナ、好きですか?
私は苦手って程でもないですけど、それ程積極的に食べてはいませんでした。もちろん食べられます。そんな私ですが、フルマラソンを走るにあたって、最近バナナ、食べるようになりました。福岡マラソン2023当日の朝食にもバナナ、食べました↓
バナナ(英: Banana、学名 Musa spp.)
バショウ科バショウ属のうち、果実を食用とする品種群の総称である。また、その果実のこと。別名、甘蕉(かんしょう)、実芭蕉(みばしょう)ともよばれる。東南アジア原産で、いくつかの原種から育種された多年性植物。熱帯~亜熱帯の地域で栽培されるトロピカルフルーツ。種によっては熟すまでは毒を持つものもある。日本では古くは芭蕉と呼ばれた。葉の繊維を主に利用するイトバショウは同属異種。食用果実として非常に重要で、2009年の全世界での年間生産量は生食用バナナが9581万トン、料理用バナナが3581万トンで、総計では1億3262万トンにのぼる。アジアやラテンアメリカの熱帯域で大規模に栽培されているほか、東アフリカや中央アフリカでは主食として小規模ながら広く栽培が行われている。また、花を料理に使う地域もあり、葉は皿代わりにしたり、包んで蒸すための材料にしたりするほか、屋根の材料などとしても利用される。
みんな大好き!黄色のバナナですが、先日「緑色」のバナナが売っていたので買いました↓
↑お店に並んでいた、緑色のバナナ。
↑どうみても「青い」ですよね。ちょうど黄色いバナナがあったので並べてみました↓
↑見るからにまだ未熟な感じが漂ってきます。バナナ特有のあの香りも緑のバナナからはしません。
黄色いバナナは輸入できない
日本で収穫されるバナナは年間わずか18トン。とても僅かです。それなのにバナナってよく見かけますよね。バナナの殆どは外国産、輸入しているのです。バナナの主な生産国は、
1位 インド・・・・・・・3306万トン 26.45%
2位 中国・・・・・・・・1172万トン 9.36%
3位 インドネシア・・・・874万トン 6.99%
となっているようです。
輸入、つまり海外から貨物船で日本にやってくるのですが、その時、バナナは緑色の未熟な状態でないといけないそうです。法律で禁止されているそうです。
Q)輸入されたばかりのバナナは緑色だと聞きましたが、なぜ黄色いバナナを輸入しないのですか。また、植物検疫で害虫が見つかった場合に行われる消毒はどのようなものですか。
A)
黄色く熟したバナナの輸入は、植物防疫法により禁止されています。
それは、熟成した黄色いバナナには日本の農作物に被害を及ぼす可能性のある害虫が寄生している恐れがあることから、日本国内への害虫の侵入を防止するために、黄色いバナナの輸入が禁止されています。
また、日本で陸揚げされたばかりのバナナはすべて「青バナナ」で、室(むろ)で追熟して黄色く熟成させてから店頭に並びます。これは、黄色く熟してから収穫して輸出すると、輸送中に甘みや香りが失われ、果肉が軟らかくなりすぎてしまうからです。産地国の人々もバナナを青いうちにもいで日陰に置き、自然に黄色く熟してから食べています。植物防疫法に基づく植物検査において害虫が発見された場合、廃棄、返送、消毒のいずれかの措置がとられます。
消毒を行う場合、1つの方法としてくん蒸があります。くん蒸は、密閉された倉庫の中で農薬をガス化して殺虫するものです。バナナをはじめとした果物、野菜などのくん蒸には、主にシアン化水素(青酸ガス)が使用されます。シアン化水素は揮発性が高いので果実に残留しにくく、消費者とって安全性の高いものです。輸入されたばかりのバナナは緑色だと聞きましたが、なぜ黄色いバナナを輸入しないのですか。また、植物検疫で害虫が見つかった場合に行われる消毒はどのようなものですか。:農林水産省
つまり日本にやってくるすべてのバナナはみんな緑色=青バナナなのです。
▼バナナがやってくるまでの様子
グリーンバナナとして新たに売り出す
私が買った「青バナナ」は熟成が足りなかったのでしょうか?と調べたところ、違いました。青いままで合っているようです↓
生では食べられない「グリーンバナナ」、ドールが8月末から販売へ
果物大手のドールは、収穫後、完熟させる前の緑色のバナナを「グリーンバナナ」として8月末から全国のスーパーなどで販売する。栄養価は通常のバナナと変わらず、加熱するとジャガイモのような食感になる。規格外で廃棄される食品ロスが減ることを期待する。
ドールによると、主産地のフィリピンでは、傷があったり、形が規格外だったりして廃棄されるバナナは年間2万トンに上るという。これまでも加工用に回してきたが、家庭向けにも流通させ、廃棄ゼロを目指す。
生では食べられない。食べる時は、両端をカットして水にさらしてラップに包み、1本あたり電子レンジで2~3分加熱する。皮がむけてきたら食べ頃だという。黄色いバナナに比べて味の主張がなく、野菜の置き換え食材になる。
通常のバナナと同じ程度の価格を想定している。ドールの渡辺陽介社長は「バナナの新たな魅力を知ってもらいたい」としている。
↓私の買った青バナナ
↑Doleグリーンバナナと表記されていました。
▼ドール社公式サイト
公式サイトには
加熱調理せずお召し上がりいただけません。電子レンジで調理してお召し上がり下さい。
と書かれています。グリーンバナナはそのまま生で食べられないようです。
グリーンバナナ(青バナナ)を生で食べられない理由?
なぜグリーンバナナはそのまま食べてはいけないのでしょうか。
色々調べてみましたが、
青いバナナはそのまま食べると渋くて硬いので生食には向いていません。加熱をすることでほくほくとした食感になり甘みが出てくるため、揚げたり炒めたりする調理法がおすすめです。
グリーンバナナは、硬いし、甘くなく、むしろえぐみまであるので言ってしまえば「美味しくないから」食べない方がよいということのようです。害虫など毒性を抑えるために未熟なグリーンバナナの状態で輸入しているので、もちろん無害なんだそうです。
ちなみに、グリーンバナナは追熟させると黄色いバナナになります。
青いバナナはそのままでも食べられないことはありませんが、渋くて硬いです。青いバナナを購入してみたけど、やはりやわらかくて甘いバナナが食べたくなることはありますよね。そんなときはぜひ追熟させてみましょう。
バナナ常温に置いておくだけで良いので、自宅でも簡単に青いバナナから黄色のバナナへと追熟させることができます。気温が20度以下の場合は追熟が進みにくいため、その場合はビニール袋に入れておくことをおすすめです。
また、直接バナナを置くと房の重みで下の部分が傷んでしまうことがあります。もしもバナナを痛ませたくないのであれば、バナナスタンドなどを活用しましょう。
グリーンバナナを食べてみる
ドール社の公式に載っていた調理方法を試してみます。
↑ラップしてレンチンしてきました。
↑両端をカット。
↑皮を剥きます。
↑はだかんぼのグリーンバナナ。皮がないと、見た目は普通のバナナと変わりありませんが、硬いです。
↑食べやすい一口サイズにカット。
で、実食。
まず、驚きます。見た目バナナなのにバナナの味も香りもしません。バナナのあの独特な軟らかさはなくむしろ硬い。香りもまったくしません。そして何よりも味がバナナではなく、ホクホクとした「クリ」な感じがします!特にレンチン後なので温かいため余計にクリな感じがします。甘さはありません。これ、本当に見た目と経験が見事に裏切られるのでとても面白い体験です。ぜひ試したみてください!
グリーンバナナはあまくないからこその
まったく甘さを感じなかったグリーンバナナですが、甘くないからこそのメリットがあります。
青いバナナの、黄色のバナナと比較すると皮や身は硬めです。黄色いバナナは芳醇な香りがしますが、これ対し青いバナナは青臭い香りがするのも特徴です。味の違いについては、青いバナナの実はえぐみがあり甘さは感じられず、芋に近い味や食感をしています。
また青いバナナは黄色に熟したバナナよりも難消化性デンプンが多く含まれていることも大きな違いです。青いバナナが黄色く熟していくにつれて、難消化性デンプンが糖質へと変わっていき次第に甘くなっていきます。
難消化性のデンプン、つまり食物繊維です。グリーンバナナは甘さの代わりに食物繊維が熟した黄色いバナナよりも豊富ということなのです。
★ぴょん!ポイント★
「バナナの木」と言われるように、高さ数mになるが、実際には草本であり、その意味では園芸学上果物ではなく野菜(果菜。詳しくは野菜#定義)に分類される。その高く伸びた茎のような部分は偽茎(仮茎)と呼ばれ、実際には、葉鞘が幾重にも重なりあっているものであり、いわばタマネギの球根を引き延ばしたようなものである。茎は地下にあって短く横に這う。茎のような先端からは、長楕円形の葉(葉身)が大きく伸びる。
しかもバナナは果物ではなく野菜という事実。
ドール社も積極的にグリーンバナナを展開していくようなので、ぜひ見かけたらお試しください。本当にビックリ!しますよ。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。