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適材適食 -てきざいてきしょく-

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2289食目「あれ?調子がおかしい・・・」40〜50代でフレイルが増えている、その原因とは?

今週のお題「最近おいしかったもの」

「あれ?調子がおかしい・・・」40〜50代でフレイルが増えている、その原因とは?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

新型コロナウイルス感染症拡大もだいぶ落ち着いて来たとは言え、2019年から世界的な大流行はコロナ禍として私たちの生活を変えました。

「あれ?調子がおかしい・・・」40〜50代でフレイルが増えている、その原因とは?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

2019年に発生した新型コロナウイルス感染症(しんがたコロナウイルスかんせんしょう)は、COVID-19(コヴィッドナインティーン)の正式名称で呼ばれ、SARSコロナウイルス2がヒトに感染することによって発症する気道感染症(ウイルス性の広義の感冒の一種)である。2020年に入ってから世界中で感染が拡大し、2022年8月までに感染者数は累計6億人を超え、世界的流行(パンデミック)をもたらした。2023年5月5日、世界保健機関(WHO)は、ワクチン普及や治療法の確立によって新規感染者数や死者数が減少していることを踏まえ、2020年1月30日に宣言した「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を終了すると発表した。緊急事態宣言に法的強制力はないが、各国に対して防疫体制の強化などを勧告するものであり、緊急事態宣言が解除されたことで各国がウイルスへの警戒度を下げた上で対策を緩和することとなる。

新型コロナウイルス感染症 (2019年) - Wikipedia

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「あれ?調子がおかしい・・・」40〜50代でフレイルが増えている、その原因とは?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

そんな中、在宅勤務を採用する企業も一気に増えました。

医療はリモートで行うことが難しいので感染対策をしっかり行った上で日々の業務を行っていました。それでも「講演会」や「勉強会」や「打合せ」と言ったものはネットワーク越しに行うことが一気に増え、それは現在でも続いています。

そんな感染対策として確立した在宅勤務が新たな問題を起こしているという記事を紹介します。

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「あれ?調子がおかしい・・・」40〜50代でフレイルが増えている、その原因とは?【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

フレイル状態の40~50歳代増加 コロナ禍で在宅勤務が増えたことが影響か…医師の意識調査

 フレイルやプレフレイル(予備軍)の状態にある人が40~50歳代でも増えたと、多くの医師が感じていることが、一般社団法人「日本生活習慣病予防協会」(東京)の意識調査で分かった。高齢者だけではなく、働く世代もフレイルに注意する必要がありそうだ。

 コロナ禍による生活環境の変化を受け、筋力などの身体機能や活力の低下といった状況を探るため、同協会は2023年3~4月、インターネットで調査。内科医や整形外科医、産業医の計330人が、診察や健康診断での印象を踏まえて回答した。

 フレイルに該当する人の増減を尋ねると、約8割にあたる270人が「増えていると思う」と答えた。年代別・男女別で最も多かったのは、男女ともに70歳代以上で、約7割の医師が増加を指摘。50歳代についても4割弱の医師が、40歳代も2割前後が増加を感じていた。

 プレフレイルの該当者(20~65歳)が増加したとの回答も、60歳代以上で6割台、50歳代で5割台、40歳代では3割台だった。要因については約8割が「筋肉量の低下」を挙げ、「運動習慣の低下」「外出機会の低下」が続いた。

 また、定期的な運動、十分な睡眠、栄養バランスの取れた食事など、プレフレイルの予防につながる行動をいつから始める必要があるかを尋ねたところ、40歳代が3割、30歳代と50歳代がそれぞれ2割だった。医師の多くが、長年の生活習慣が老年期にフレイルとして表れると考えていることがうかがえる。

 同協会理事で、東京慈恵会医科大付属柏病院長の吉田博教授は、40~50歳代でのフレイル増加について、「コロナ禍で在宅勤務が増え、通勤など歩く機会が減っていることが要因の一つではないか」と指摘。「筋肉を作るのに役立つたんぱく質の摂取や運動などの身体活動が大切だ」と呼びかけている。

フレイル状態の40~50歳代増加 コロナ禍で在宅勤務が増えたことが影響か…医師の意識調査(読売新聞(ヨミドクター)) - Yahoo!ニュース

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フレイルって何?

フレイルという言葉、聞いたことあるでしょうか。

似た言葉に

  • サルコペニア
  • ロコモ(ロコモティブシンドローム)
  • フレイル

があります。

サルコペニアとロコモとフレイルについて【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

サルコペニア Sarcopenia

高齢期にみられる骨格筋量の減少と筋力、もしくは身体機能(歩行速度など)の低下により定義される。

サルコペニア診療ガイドライン2017年版』(日本サルコペニア・フレイル学会 2017)(厚生労働省資料より)

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ロコモ Locomotive syndrome

骨や関節の病気、筋力の低下、バランス能力の低下によって転倒・骨折しやすくなることで、自立した生活ができなくなり、介護が必要となる危険性が高い状態を指しています。

e-ヘルスネット(厚生労働省)

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フレイル Frailty

加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態』を表す“frailty”の日本語訳として日本老年医学会が提唱した用語である。フレイルは、要介護状態に至る前段階として位置づけられるが、身体的脆弱性のみならず精神心理的脆弱 性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味する。

『フレイル診療ガイド2018年版』(日本老年医学会/国立長寿医療研究センター 2018)

とされています。それぞれを一言で表すと、

サルコペニアとロコモとフレイルについて【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

  • サルコペニア・・・・・・・筋肉量の減少
  • ロコモ・・・・・・・・・・運動器機能不全
  • フレイル・・・・・・・・・虚弱

となります。そしてこれらは無関係ではなく、

サルコペニアとロコモとフレイルについて【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

筋肉量の減少(サルコペニア)が、運動器機能不全(ロコモ)を引き起こし、さらに虚弱(フレイル)へと進んでいきます。

これは加齢に伴うもので、程度の差はあれど、誰にでも起きることです。日常の中で「もう歳だから」とする中にはサルコペニア、ロコモ、フレイルが隠れていることが十分考えられます。

それぞれの関係を図にしてみると、このようになります。

▼サルコペニア/ロコモ/フレイルの相関図

サルコペニアとロコモとフレイルについて【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門二田哲博クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

★Grrrrrrrrrr!(グォーーー)ポイント★

今回のアンケートで驚くべきは、回答者が「医師」であるという点です。サルコペニア、ロコモ、フレイルなど十分に理解しているドクターたちでさえ、フレイルの影が忍び寄っているという点です。

せっかくなので、このテーマを深掘りしたいと思います。サルコペニア/ロコモ/フレイルの相関図について、次回以降で詳しく解説します↓


ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。