2018年12月22日土曜日、今日は冬至です。
冬に至ると書くように、
今日は日の出から日の入りまでの時間
=昼間が1年のうち最も短い日、です。
と同時に「夜が最も長い日」、でもあります。
昔の人々は太陽の力が弱まっていると考えたそうです。
でも冬至を境に昼間が少しずつ長くなる、
つまり太陽の力が復活していく、と捉えていたようです。
だから日本だけでなく世界中に冬至を祝う習慣があるそうです。
■冬至にゆず湯に入る
ゆず湯に入るという人、いますか?
参考・引用元:なぜ、日本人はゆず湯に入るのか? - ウェザーニュース
男性:51%
女性:66%
全体:56%
の人が「ゆず湯に入るつもり」と答えています。
結構いますね。
『冬至にゆず湯に入ると風邪をひかない』
と言われていますが、
- ゆず (柚子)=ゆうずう(融通)
- とうじ(冬至)=とうじ (湯治)
という語呂合わせから来ているという説があります。
江戸時代の銭湯から始まったとも言われているゆず湯。
ーー 湯治のように風呂に入って
ーー 融通を利かせて暖まりましょう
そんな会話が聞こえてきそうです。
実際にゆず湯には「果皮」の部分に多く含まれる
- クエン酸
- ビタミンC
などの成分が肌の健康を保ったり、
入浴により身体を温めることで風邪を予防する
と考えられています。
寒いのが苦手なカピバラがゆず湯に気持ちよさそうに入っているのは
ちゃんと身体が温まることを知っているからかも知れませんね★
▼入浴中のカピバラさんの動画があります!
とってもキモチよさそうーー★ ですね。
せっかくなので、
12月まさに今が旬の「ユズ」の食べものとしての栄養をみていきましょう!
■ビタミンC
ユズにはビタミンCが多く含まれています。
食べられる部分100gで比較すると、
ユズ・・・・・・・・40 mg
レモン・・・・・・・50 mg
スダチ・・・・・・・42 mg
だいだい・・・・・・35 mg
シークヮーサー・・・11 mg
ライム・・・・・・・33 mg
キンカン・・・・・・49 mg
なのですが、
ユズの皮・・・・・・150 mg
と皮にビタミンCが多く含まれていることが判ります。
ビタミンCは「抗酸化作用」の効果を持っていて、
- 乾燥肌の予防
- 老化予防
- 風邪の予防
- 疲労回復
- 肌荒れ
などに効果があります。
ユズの皮はあまり食べませんが、
ゆず湯にすると果皮に含まれるたくさんのビタミンCが溶けだし、
肌の手入れができる、ということなんですね★
また、ユズに含まれる油、の効果も見逃せません。
ユズ独特の柑橘系のとても爽やかで優しい甘い香りは
ゆず湯にすることでさらに香りが広がり、
リラックスすることができ、免疫機能が高まり、
身体を温めることもあって、風邪予防にはぴったりです。
■ペクチン
水溶性の食物繊維の「ペクチン」は整腸作用を持っています。
- 下痢・便秘の予防
- 血液中のコレステロールを減らす
- 動脈硬化予防
- 心筋梗塞予防
- 糖尿病予防
などが期待できるとされています。
■クエン酸
- 疲労回復
- カルシウムの吸収を助ける
などの効果があるとされています。
■カリウム
ユズには血圧を下げる効果のある「カリウム」がたくさん含まれています。
食べられる部分100gで比較すると、
ユズ・・・・・・・・210 mg
レモン・・・・・・・130 mg
スダチ・・・・・・・140 mg
だいだい・・・・・・190 mg
シークヮーサー・・・100 mg
ライム・・・・・・・160 mg
キンカン・・・・・・100 mg
と断トツです。
お湯に入れてよし!
嗅いでよし!
食べてよし!
とユズは身体によい成分がたくさん詰まっています★
冬至に欠かせない食べものとしてユズの他に「カボチャ」があります。
冬至を境に太陽の力が復活する、
つまり「運気があがる」ということから
「運」→「ん」の付く食べものは縁起がいい!とされていて
- れんこん
- ぎんなん
- にんじん
- きんかん
- かんてん
と「ん」の文字が2つ並ぶものが好まれました。
でも「カボチャ」には「ん」が付きません。
カボチャを漢字で表記すると
「南瓜」=なんきん
となります。無事「ん」が2つも付きました!
ちょっとおもしろい、ですね★
では「なんきん」=カボチャの栄養をみていきましょう。
■βーカロテン
緑黄色野菜であるカボチャには
強い抗酸化作用を持ったβーカロテンをたくさん含んでいます。
- がんの発生を防ぐ
- 免疫を活性化させる
- 頭髪の健康維持
- 視力維持
- 粘膜の維持
- 皮膚の維持
- 呼吸器系の維持
などの効果が期待できます。
■カリウム
食べられる部分100gあたり400mg
とユズよりもたくさん含まれています。
■食物繊維
100gあたり3.1gもの食物繊維を含んでいます。
ほかにも
- ビタミンC・・・・43 mg
- ビタミンE・・・・5.1 mg
- ビタミンK・・・・25 µg
- ビタミンB1・・・0.07 mg
- ビタミンB2・・・0.09 mg
- カルシウム・・・・15 mg
- マグネシウム・・・25 mg
- リン・・・・・・・43 mg
- 鉄・・・・・・・・0.5 mg
と様々なビタミンやミネラルを含んでいます。
ただし!
カボチャにはたくさんの糖質も含まれていますので食べ過ぎ注意!です。
★わん!ポイント★
ユズにカボチャ。
冬至に旬を迎える果物や野菜には、
その季節に不足しがちな栄養を
私たちに分けてくれます。
ぜひ、これからの寒い時期に旬を迎える野菜や果物を摂って
体調を崩さず、元気に年末年始を過ごしてください★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は治療です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。