2020年5月にインターネットで行われた全国の医師1346人に対するアンケートで、患者数が減ったと70%以上が回答したそうです。
設問
パンデミック前と比較して、患者数は減ったと感じますか
- 患者数が減った・・・・・77.2%
- 患者数が増えた・・・・・11.5%
- どちらともいえない・・・11.3%
弊院でも患者さんが減少傾向にあります。もちろん理由は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、です。
確かに新型コロナウイルス感染症は恐ろしい病気です。まずは感染しないための手洗い、うがい、3密を避けるなどの予防はとても大切です。その中に普段から行っている医療機関も含まれるかも知れません。
しかし、生活習慣病、特に糖尿病が消えてしまっているわけではありません。しかも、急に生活に変化が訪れ、多くの人が新型コロナウイルス感染症が流行する前の生活とは違う毎日を過ごしているのではないかと思います。
私も食事カウンセリングで会話した患者さんの話を伺う中で、日常が大きく変わったという人が少なくありません。
ご存知の通り、糖尿病の治療には3つの大きな柱があります。
1)食事
毎回の食事の内容に気をつけ、栄養とエネルギーのバランスを整えていく。
2)運動
身体を動かすことで、骨や筋肉を使い、衰えないようにする。
3)くすり
担当の糖尿病専門医に処方された薬を定めされた通りに服用する。
です。
新型コロナウイルス感染症が感染する前までしっかり自分のペースで出来ていた人も、この数ヶ月でペースが乱されてしまった人も多いと思います。
また、外出自粛で自宅で過ごす時間が増えたことで、生活リズムがまだ整っていない人もいるかも知れません。
しかし、新型コロナウイルス感染症は糖尿病などの病気があると悪化しやすいことが報告されています。
糖尿病患者さんにお願いがあります。
新しい自分のペースを見つけてください。
食事
外食が減り自宅で食べることが増えているかと思います。買い物に行く前に、今週何にするかメニューを決めてから買い出しに行きましょう。もちろん、野菜は多め、しっかりタンパク質を摂り、ビタミンやミネラルが不足しないように、献立を立ててみましょう。買い物時間が減り、無駄なものを買わなくなり、しかもしっかり栄養とエネルギーのバランスの取れた3食を毎日食べることができます。
運動
外出を自粛することは大切です。だからと言って外に出てはいけないわけではありません。身体を動かすことは大切です。だからと言って運動は外でしかできないわけではありません。例えばお家の中でこんな体操はいかがでしょうか。*医師から運動に関して注意がある人は必ず医師の指示に従ってください。
【カラダみがきプロジェクト】オウチたいそう:01あさ、おきたら。
【カラダみがきプロジェクト】オウチたいそう:07おやすみまえに。
【カラダみがきプロジェクト】オウチたいそう:04おりょうりしながら。https://www.youtube.com/watch?v=FuECk_7QgMo
【カラダみがきプロジェクト】オウチたいそう:05ドライヤーしながら。
【カラダみがきプロジェクト】オウチたいそう:03ゆかをふきながら。
【カラダみがきプロジェクト】オウチたいそう:02テレビをみながら。
薬
薬はあなたの体調や様子などを充分考えた上で、必要な分を必要なだけ処方しています。自粛中に飲み忘れてしまったり、逆に足りなくなってしまったら、医療機関へ問い合わせて医師に訊くようにしましょう。
受診
数ヶ月の間、受診していないと、今現在のあなたのカラダの様子が正確には判りません。ーーー別に変化ない、という人も多いと思います。しかし、糖尿病は自覚症状が少ない病気です。そして日々の小さな積み重ねが病状に大きく影響する病気です。
無理にとは言いません、が、可能であればしっかり糖尿病専門医を受診しましょう。
医療機関はどこも感染症対策を行っています。院内感染が起きないように常に注意し対策をしています。
★ちゅー!ポイント★
まずは「感染症にならないような自分にあった新しい糖尿病治療」を見つけましょう。不安や心配、判らないこと、悩みなどがあれば、糖尿病専門医のいる医療機関で相談してみましょう。きっとあなたに合った新しい生活スタイルが見つかるはずです。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。