今週のお題「おとなになったら」
先日「プラスワンベジタブル」という福岡市の取り組みを紹介しました↓
その中で福岡市が市民に向けて行った食に関するアンケート調査の結果を見つけました。その内容が大変興味深かったので、今回からシリーズで紹介しようと思っています。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)
↑こちらのアンケート結果を元に
の9つのシリーズでお話してきました。今回は最終回です。
↑前回までは項目をクリックすると表示されます。
【食関連】
10.農林漁業体験について
(1)自分や家族で農林漁業体験に参加した人の有無問18 これまで、あなたまたはあなたの家族の中で、農林漁業体験に参加したことがある人はいますか。
自分や家族で農林漁業体験に参加した人の有無について、「いない」の割合が79.2%、「いる」は19.3%となっている。前回の調査結果と比較すると、「いる」の割合は前回(18.6%)とほぼ同程度で、大きな変化はみられない。
【年齢別】年齢別にみると、年齢が低いほど「いる」の割合も高い傾向がうかがえる。
【性・年齢別】性・年齢別にみると、男性の中では30代の「いる」の割合(31.0%)が最も高く、「いない」は唯一7割未満(69.0%)となっている。
【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、「いる」の割合は関心がある人は21.4%、関心がない人は16.3%で、約5ptの差となっている。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)
「農林漁業」=本業の手伝いとなると、私も経験ありません。実家の佐賀であれば父の趣味の畑の手伝いや、祖母の家の農作業のお手伝いなんかは恒例行事としてやってきましたが、幼稚園児の芋掘り遠足のようなものでとても本業とはいえないです。
ただ自宅のベランダでプランターは毎年やっています。
11.食に関する情報への関心
(1)食に関する情報で関心があるもの問19 あなたは食に関するどのような情報に関心がありますか。
食に関する情報で関心があるものについて、「健康づくりや食生活改善に役立つ情報」の割合(62.7%)が最も高く、次いで「食の安全や健康被害に関する情報」(53.3%)、「料理の作り方など調理に関する情報」(52.0%)、「地域の産物や旬の食材に関する情報」(45.8%)、「郷土料理や行事食など伝統的な料理に関する情報」(17.5%)、「お箸の使い方など食事のマナーに関する情報」(9.1%)の順となっている。前回の調査結果と比較すると、「地域の産物や旬の食材に関する情報」(+6.4pt)や「健康づくりや食生活改善に役立つ情報」(+3.8pt)の割合がやや上昇している。
【性別】性別にみると、「料理の作り方など調理に関する情報」の割合は、女性(60.3%)の方が男性(39.3%)よりもかなり高い。一方、男性は女性に比べて「特にない」の割合が高くなっている。
【年齢別】年齢別にみると、「料理の作り方など調理に関する情報」は30代(63.1%)が最も高く、「郷土料理や行事食など伝統的な料理に関する情報」は30~50代で2割を超えている。また、年齢が低いほど「お箸の使い方など食事のマナーに関する情報」の割合は高い傾向にある。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)
「健康づくりや食生活改善に役立つ情報」とはまさに私たち糖尿病専門クリニックの管理栄養士の役割。多くの人たちが興味を持っているということを知って、とても嬉しいです!
12.新型コロナウイルス感染症の影響について
(1)食生活の質の低下や、食費を切り詰めざるを得なかった状況の有無問20 新型コロナウイルス感染症の影響で、これまでの食生活の質が低下したり、食費を切り詰めざるを得なかったりした状況はありましたか。
新型コロナウイルス感染症の影響で、これまでの食生活の質が低下したり、食費を切り詰めざるを得なかったりした状況について、「ほとんどなかった」の割合(47.5%)が最も高く、次いで「どちらかといえばなかった」(26.3%)、「どちらかといえばあった」(18.2%)、「大いにあった」(6.5%)の順となっている。なお、『あった』(「大いにあった」+「どちらかといえばあった」)の割合は24.7%となっている。
【年齢別】年齢別にみると、年齢が低いほど『あった』の割合は高い傾向にある。
【性・年齢別】性・年齢別にみると、サンプル数の少ない10代を除き、男性20代(42.3%)が最も高く、男性60代(18.0%)が最も低い。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)
約半数の人がコロナ禍により食生活に影響があったと答えています。収入が減ったり、そのため外食どころか、日常の食品購入コストを抑えたり。コロナ禍から脱出した今、すべてのものの値段が上がり、生活がどんどん楽ではなくなってきています。
とはいえ。ヒトは食べなくては生きてはいけません。食品ロスを減らすとか、計画的な買い物をするとか、旬のものを選ぶとか、工夫して頑張りましょう。
★ぴょん!ポイント★
福岡・博多の食の名物9
もつ鍋(もつなべ、英語:Motsunabe)
牛または豚のもつ(小腸や大腸などの内臓肉、別名「ホルモン」)を主材料とする鍋料理であり、ホルモン鍋(ほるもんなべ)とも呼ばれる。日本で食される牛豚のもつ(ホルモン)を具材に用いた鍋料理にはいくつかの種類があるが、福岡県福岡市を中心に食されてきたものが広く知られている。
福岡・博多の「もつ鍋」
福岡・博多においては、第二次世界大戦後にもつ肉とニラをアルミ鍋で醤油味に炊いたものがルーツとなっており、1960年代にはごま油で唐辛子を炒めてもつを入れてから味付け用調味料とネギ類を入れ、すき焼き風に食べられていた。「ホルモン鍋」とも呼ばれる。近年のスタイルは、鰹や昆布、鶏ガラなどでとったダシに醤油や味噌で味つけし、その中に下処理したもつと大量のニラ・キャベツともつの臭みを消すためのニンニク(ニンニクはスープにあらかじめ風味付けしておく場合もある)のほか、好みで唐辛子(鷹の爪)を入れ、これを火にかけて煮込んで食べる。もつと野菜を食べた後には、残った汁にちゃんぽんの麺を入れて「締め」とする場合も多く、牛のもつにこだわる店や水炊き風に酢醤油を付けて食べる方法を推奨する店などもある。
また、店内で提供される際には一般的な鍋料理に用いられる土鍋はあまり使われず、両側に取っ手の付いた浅いステンレス鍋を使うことが多く見られるのも特徴の1つである。
1992年、東京に博多風もつ鍋店がオープンすると、安くボリュームがあって酒によく合うなどもあり、バブル崩壊後の風潮とも融和して東京を中心に広く知れ渡るようになり、「もつ鍋」が同年の新語・流行語大賞銅賞を受賞するほどのブームとなった。しかし、その後はBSE問題が起こったことや、一過性の流行であったこともあり、以前からもつ煮が存在している東京などの一般家庭では、絶対的な定着を見せるには至らなかった。
福岡では郷土料理ともされており、BSE問題の余波は受けつつも根強い人気があることから老舗が多く、一般の居酒屋でも博多ラーメンに次ぐ人気メニューとなっている。また、タキイ種苗がまとめた調査結果の「好きな鍋料理アンケート」では8位であったが、通信販売の口コミポータルサイト「おとりよせネット」で最も人気が高かったのがもつ鍋であり、依然として全国区では一定の認知度があることをうかがわせている。
もつ鍋と私。
博多と言えばもつ鍋、というぐらい代表的な食べもの。ではあるのですが、私はちょっと苦手。お酒も飲めないのですが、もつ鍋はお酒によく合うそうです。福岡にはもつ鍋専門店も多くありますが、普通の飲食店や居酒屋にもメニューとしてあることが多いです。
福岡市が公開している福岡市民の食生活に関する調査についてシリーズでみてきました。いかがだったでしょうか。ある意味、福岡市民の日々の食生活をアンケート?している管理栄養士として、とても興味深く面白かったです。食習慣は様々な要因が複雑に絡み合っているんだなっと再認識しました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。