今週のお題「盛り」
先日「プラスワンベジタブル」という福岡市の取り組みを紹介しました↓
その中で福岡市が市民に向けて行った食に関するアンケート調査の結果を見つけました。その内容が大変興味深かったので、今回からシリーズで紹介しようと思っています。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)
↑こちらのアンケート結果を元に
の9つのシリーズでお話していきたいと思います。
↑前回までは項目をクリックすると表示されます。
3【食べ方】
(3)食事の速さ
問5 あなたはふだん食べるのが速いですか。食事の速さについて、「どちらかといえば速い」の割合(44.9%)が最も高く、次いで「どちらかといえばゆっくり」(26.8%)、「速い」(20.1%)、「ゆっくり」(6.5%)の順となっており、『速い』(「速い」+「どちらかといえば速い」)は65.0%、『ゆっくり』(「どちらかといえばゆっくり」+「ゆっくり」)は33.3%となっている。前回の調査結果と比較すると、『速い』の割合が6割を超えて『ゆっくり』よりも上回っている傾向は前回と同様となっている。
【性別】性別にみると、『速い』は男性(69.8%)の方が女性(61.8%)よりも高い割合となっている。
【年齢別】年齢別にみると、『速い』は30代(75.2%)で最も高く、70代以上(54.1%)で最も低い。
【性・年齢別】性・年齢別にみると、サンプル数の少ない10代を除き、男女とも30代で『速い』の割合が最も高く、最も低いのは男女とも70代以上となっている。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)
そもそも何故速く食べる=早食いがよくないとされているのかというと、①消化に悪い=すぐに飲み込んでしまうので胃や腸にその分負担がかかります。②血糖値の急上昇を招く=食べもの、飲みものが身体の中に入ってくると栄養分を吸収しはじめます、ということは糖を吸収するためにインスリンが分泌されます。一気に食べればその分たくさんの糖が一気に身体の中に取り込まれるので結果血糖値も一気に上昇するのです。
(4)よく噛んで食べているか
問6 あなたはふだんよく噛んで食べていますか。
よく噛んで食べているかについて、「どちらかといえばよく噛んでいる」の割合(44.2%)が最も高く、次いで「どちらかといえばよく噛んでいない」(40.1%)、「よく噛んでいる」(10.2%)、「よく噛んでいない」(3.7%)の順となっており、『よく噛んでいる』(「よく噛んでいる」+「どちらかといえばよく噛んでいる」)は54.4%、『よく噛んでいない』(「どちらかといえばよく噛んでいない」+「よく噛んでいない」)は43.8%となっている。前回の調査結果と比較すると、『よく噛んでいる』の方が『よく噛んでいない』よりも割合が高く、前回とは傾向が異なる。『よく噛んでいる』は前回(48.3%)よりも6.1pt上回っている一方、『よく噛んでいない』が前回(51.1%)よりも7.3pt下回っている。【年齢別】年齢別にみると、サンプル数の少ない10代を除き、『よく噛んでいる』は70代以上(62.7%)がすべての年代で最も高く、その他の20~60代では同程度の割合となっている。
【食育への関心度別】食育への関心度別にみると、『よく噛んでいる』の割合は、関心がある人は57.0%、関心がない人は43.8%と、13.2ptの開きがみられる。また、関心がない人は『よく噛んでいない』(55.4%)の方が『よく噛んでいる』(43.8%)よりも上回っている。
【朝食の摂取状況別】朝食の摂取状況別にみると、『よく噛んでいる』の割合は、ほとんど毎日食べる人(57.3%)と週に4~5日食べる人(54.3%)は5割を超えているのに対し、週に2~3日食べる人(40.4%)とほとんど食べない人(42.1%)は4割程度で、少し差がみられる。
市民の食育に関するアンケート(PDFファイル)
よく噛んでいるかは先程の早食いに関連していますね。さらによく噛むことで、①満腹中枢が刺激され、少ない量でも満足感が得やすくなります。②口の中に食べものが長い時間滞在するので、味や風味、食感などをしっかりと楽しむことができます。
よく噛んでゆっくり食べることは身体によいだけでなく、食事を楽しむことでもあります。
★ぴょん!ポイント★
福岡・博多の食の名物3
八幡ぎょうざ(やはたぎょうざ)
福岡県北九州市八幡地域(八幡東区、八幡西区)において提供される餃子である。
歴史
鉄の都として栄えた旧八幡市は、八幡製鐵所が必要な鉄鉱石を大陸から輸入していた関係で明治時代から中国大陸との人的なつながりが存在した。また近隣には後に宇都宮に餃子を伝えた大日本帝国陸軍第14師団が誕生した小倉市(現・北九州市小倉北区)や、大陸への玄関口であった門司港もあるなど、北九州地域は大陸とのつながりが強い地域であった。こうしたことから、八幡には古くから餃子が根付いたものと考えられている。
また、製鐵所には多くの労働者が働いていたが、激しい肉体労働を行う彼らは安く、ニンニクなどのスタミナ素材を含む餃子を好んで食べていた。また、特に戦後の物資が乏しく貧しい時代には、少ない食材で作ることができ栄養満点の餃子は労働者に好まれたという。
こうして餃子文化が浸透し、九州の食文化と結びついて独自の発展を遂げていったといわれている。現在では餃子専門店、ラーメン店など、八幡東区の20店舗以上で「八幡ぎょうざ」を食べる事ができる。
鉄なべ餃子と私。
というように、普通に「鉄なべ餃子」と呼んでいた私。八幡ぎょうざとは知りませんでした。餃子、好きです。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。