クリスマスも終わり、いよいよ2019年も数日となりました。と、いうことで今回は毎年恒例の年末年始の過ごしかたについてお話したいと思います、クリスマスの時と同様テーマは食についてです。
お正月と言えばおせち。おせち料理にはそれぞれ年の初めを祝う意味がこもっています。重箱に詰めるものにも意味とルールがあって上から
一の重
祝い肴(酒の肴になるようなもの)や口取り(かまぼこ、きんとんなど甘めのもの)。
数の子 :子孫繁栄
田作り :五穀豊穣
黒豆 :邪気払い・勤勉に働けるように
たたきごぼう:家の基礎が堅牢であること
紅白かまぼこ:赤=魔除け 白=清浄
伊達巻き :知識が増えるように
昆布巻き :よろこぶ=縁起が良い
栗きんとん :豊かさ・勝負運
ちょろぎ :長寿
錦玉子 :金と銀に見立てて豊かさ
二の重
縁起の良い海の幸を中心とした焼き物。
ぶり :出世
鯛 :めでたい
海老 :長寿
三の重
山の幸を中心とした煮物。
れんこん :将来の見通しがきくように
里芋 :子孫繁栄
八つ頭 :出世・子孫繁栄
くわい :めでたい・子孫繁栄
煮しめごぼう:代々続くように
与の重
縁起を担いで四ではなく与。酢の物。
紅白なます :平安・平和
菊花かぶ :めでたさ
コハダ粟漬け:出世・五穀豊穣
五の重
年神様から授かった福を詰めるために空にしておく。
となっているそうです。もちろん地域によって違ったり、各家庭毎に違っているものなので、以下のサイトを参考に代表的なものを紹介してみました。
最近ではデパートや通販のおせちを用意することも多くなってきました。が、もし自分で作ってみたい!という人はこちらも参考にしてみては?レシピはもちろんちょっと変わったアレンジおせちなんかもあります。
おせち。こうして見てみると海の幸、山の幸、旬のものまで使って、本当に様々な食材で作られていますね。見た目も華やか。縁起や願いの込められた料理を家族や親戚や友人たちと食べる。一年の始まりに相応しい食事ですし、様々な食材から色色な栄養がよい、と言えそうです。
ただ正月の間の食べるものなので保存期間を延ばすため、塩が多めに使われていますので注意です。同様の理由で味付けも濃くなっているので、全体的に高カロリーなものが多くみられます。
ーーー和食だからなんとなーくヘルシー
と思っていると危険です。
(種類もたくさんあるので目安としてですが)
- 栗きんとん:栗2粒程度( 80g)・・・・170kcal
- 黒豆 :一人前 ( 20g)・・・・ 57kcal
- 伊達巻き :2切れ ( 40g)・・・・ 80kcal
- 煮しめ :一人前 (100g)・・・・ 70kcal
ポイント******
おせちは塩分多めで意外と高カロリー
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おもちもお正月には欠かせません。食べ方のバリエーションが豊富なのもお餅の魅力。
女性100名に聞きました
好きなおもちの食べ方ランキング
5位 砂糖醤油
4位 おしるこ
3位 お雑煮
2位 磯辺焼き/磯辺巻き
1位 きな粉もち
どれも美味しそうですね!おもち、何個ぐらい食べますか?1個?2個?3個?え???5個?ではおもちのエネルギーを見てみましょう。
餅 (100g)・・・235kcal
ご飯 (100g)・・・168kcal
同じ量だとおもちの方がエネルギー量は高いです。「もち米」を蒸して、杵でついているので「消化も良い」のがおもちなのです。参考までに一般的な大きさで
四角い切り餅1個が50gなので「2個分」
小さめの丸餅1個が34gなので「3個分」
が、だいたい100gになります。ご飯100gは「子ども用もご飯茶碗1杯分」の量です。普通のご飯茶碗は150g程度=252kcalですのでお餅で言えば
四角い切り餅(50g)なら「2個分」
小さめの丸餅(34g)なら「3個分」
と同じぐらいと言えます。が、おもちを何もつけずそのまま食べる場合です。
ではおもちをアレンジした場合のエネルギー量を見てみましょう。
(目安として)お餅は1個とした場合、100gあたり
- 砂糖醤油・・・・・・213kcal
- おしるこ・・・・・・223kcal
- 磯辺焼き・・・・・・190kcal
- きな粉もち・・・・・199kcal
となります。
ポイント******
おもちを食べるならおもちだけを食べるよりもお雑煮がいいかも知れません。
おもちは小さめのを1個だけにして、後は野菜を中心とした具で一杯にしたお雑煮で。
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そしてお酒、アルコールです。年末の忘年会から新年会までずっと飲みっぱなし!という人や普段はあまり飲まないけれど正月だけはという人も少なくないかも知れません。アルコールについてはこちらのサイトを紹介します↓
項目だけ抜き出すと、
●お酒は適量が大切。飲み過ぎは肥満の原因に。
●アルコールを飲み過ぎないための対策法
*飲酒する時は食事を必ず摂る
*薬物治療中の人は低血糖に気をつける
*アルコールは高カロリーだからと言って欠食しない
*飲めない人は無理して飲まない
*ウーロン茶やノンアルコール飲料を上手に使う
*脱水状態にならないようにお酒と一緒に水も飲む
●純アルコール量で約20gが限度。
●糖質ゼロでもカロリーはゼロではない。
糖尿病のある人向けのように見えますが健康な人にとってもアルコールとつきあうために知っておいた方がいい情報ばかりです。あと大事なこととして『飲んだら運転しない』は徹底してください。
ポイント******
ちゃんと3食食べた上で、飲む回数が多い人はいつもよりも控えめに。
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■年末年始は医療機関もお休みです。
大掃除や年末の買い出し、年越しから初詣なに出かけたり、初売りに行ったり、何かとたくさんの人がいるところへ行く機会が多いのも年末年始。そんな時は、風邪やインフルエンザなどの「感染症」に注意。体調を崩しても医療機関もほとんどがお休みとなりますので、手洗い、うがい、外出時はマスクをするなど予防を心がけましょう。
■リズムを崩しやすくなります。
深夜まで起きていたり、昼間からアルコールを楽しんだり、寝不足になってしまったり、ついつい三食きちんと食べなかったりが原因で生活のリズムが乱れやすくなります。
■普段よりもたくさん食べてしまいます。
テレビを観ながら、ゲームをしながら、○○しながら飲んだり食べたり。普段よりもずっと多く食べてしまいやすくなります。
■寝正月でも1日1回は外へ出ましょう。
家で過ごすという人も多いと思いますが、1日1回は何か目的を見つけて外出するようにしましょう。初詣、初売り、なんでもいいです。身体を動かして、気分転換するのはとても大事です。
色色とお話してきましたが、
ーーーウルサイナァ
と思った人も少なくないと思います。そこで秘密の攻略法をお話したいと思います。
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カロリーが気になる人の年末攻略法
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その1【高エネルギーだと知ること】
→もうこれは大丈夫ですね。普段と違って高カロリーなものを食べることを知ってください。
その2【はしゃぎすぎない】
→年末年始は特別なのではしゃいでもよいです。でもはしゃぎすぎて飲み過ぎ・食べ過ぎないように。
その3【やっぱり野菜から食べる】
→野菜を使ったメニューを加えて食事の最初に食べましょう。いつものように野菜から食べるようにしましょう。
その4【しっかり楽しむ】
→折角なので思いっきり楽しんでください★ おせちもおもちもお酒もどうせならしっかり楽しんでください★
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と、これだけではもちろん厳しい結果になってしまいます。なので、がお正月休みが終わったら食べ過ぎ、飲み過ぎをしっかり調整していきます。
クリスマスの記事を読んだ人なら
ーーーあれ?同じじゃん!
と思うかも知れませんが、基本は「同じ」です。12月から年始にかけてせっかく規則正しく整ってきた食事のリズムが崩れやすい時期なのです。実際に正月明けに体重が増えたり、数値が悪くなる患者さんはたくさんいます。なので、まずは
- 朝食をしっかり摂る
- 昼食もしっかり取る
- 飲み会の時は少しだけ気をつけてしっかり楽しむ
- 飲み会のない日は、野菜を中心の食事にして多過ぎたエネルギーと不足してる栄養のバランスを整える
ようにしましょう。
え?!難しい???では、2018年の初めに書いた以下の日記を読んでみてください。
楽しむ時はしっかり楽しむ。調整する時はしっかり調整。よい年末年始をお過ごしください。
★ぶー!ポイント★
2020年の干支は「ねずみ」。
ちょこちょこしたことでも、続けていけば大きな変化になります。小さなことを楽しみながら積み重ねていくようなそんな1年間にしましょう★
ー適材適食ー
小園亜由美(こぞのあゆみ)|管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。