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2041食目「タマゴアレルギーでも食べられるタマゴ」世界初!広島大学×キユーピー

今週のお題「好きなグミ」

「タマゴアレルギーでも食べられるタマゴ」世界初!広島大学×キユーピー【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

タマゴは、色々な料理に欠かすことのできない材料のひとつです。

「タマゴアレルギーでも食べられるタマゴ」世界初!広島大学×キユーピー【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

鶏卵(けいらん)

ニワトリ(鶏)の卵である。動物の卵は先史時代から人類にとって貴重な食料であり続けている。一般的に食用とする鳥類の卵は国・地域によって異なり、カモ、ガチョウ、ダチョウ、カモメ、ホロホロチョウ、キジ科、エミューといった様々な鳥の卵が使われる。日本においては、「卵」といえば鶏卵を指すことが多い。東アジアや東南アジアではアヒルの卵も一般的である。ハトの卵もあり、用途に応じて使い分けられている。

鶏卵 - Wikipedia

美味しいのはもちろん、鶏卵=タマゴは大変多くの栄養素が詰まった食材でもあります。

「タマゴアレルギーでも食べられるタマゴ」世界初!広島大学×キユーピー【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

栄養価の高い食料であり、白身と黄身の双方に動物性タンパク質が含まれる。白身はタンパク質のみだが、黄身には動物性タンパク質と動物性脂肪が含まれ、その中にビタミンCを除く12種類のビタミンと12種類のミネラルを含んでいる。全卵においては必須アミノ酸が散在するが、これは白身よりも卵黄に多く含まれる。動物性タンパク質および動物性脂肪の安価な供給源の一つであり、世界中の国や地域で消費され続けている[5]。卵の脂肪分は黄身に集中的に含まれる。白身は88%が水分で構成され、脂肪は無い。黄身は「リノール酸」を始めとする必須脂肪酸の供給源である。卵の黄身には、ビタミンCを除く、すべてのビタミンが含まれる。脂溶性の(油に溶ける)ビタミンであるA・D・E・Kも全て含む。黄身はコリンの供給源でもあり、これは神経伝達、脳の発達、骨においても役割を果たす。卵はビタミンのみならず、各種ミネラルの供給源でもある。脂溶性のビタミンは、油と一緒に摂取することにより、身体に吸収されるのを助ける。卵には、強力な抗酸化作用(Antioxidant Effect)がある。炎症性サイトカイン(Inflammatory Cytokine)の産生を抑える卵黄由来のタンパク質は、人体に有益な効果をもたらす。研究者らは、卵の黄身を日々の食事に追加することにより、腸における酸化ストレスを軽減できる可能性がある趣旨を報告した。

鶏卵 - Wikipedia

私たちの身体にとっても嬉しい食材である一方で、大変厄介なことがあります。それが卵アレルギーです。

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卵アレルギー

タマゴを食べることでアレルギー反応が起きてしまう人がいます。

「タマゴアレルギーでも食べられるタマゴ」世界初!広島大学×キユーピー【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

食物アレルギー(しょくもつアレルギー、英語: Food allergy)

原因食物を摂取した後に免疫学的機序を介して起こる生体にとって不利益な症状(皮膚、粘膜、消化器、呼吸器、アナフィラキシー反応など)である。食品によっては、アナフィラキシーショックを発症して命にかかわることもある。一部の集団では、後にアトピー性皮膚炎、喘息へと進展するというアレルギー・マーチの仮説の最初のアレルギー反応である。

食物アレルギー - Wikipedia

卵アレルギーで起こる症状は?

  • 皮膚の赤み、蕁麻疹
  • 咳、喉の痛み
  • 鼻の症状
  • ぜん息
  • 口のまわりの赤み、腫れ
  • 呼吸困難

などがあり、

卵アレルギーを持つ人は、

Q7:国内で「卵」アレルギーをもつ人の割合はどれくらいですか。

A7:真の鶏卵アレルギーの有病割合を把握することは困難でした。現時点における科学的知見を踏まえると、我が国の鶏卵アレルギー有病割合は、乳幼児で最大10 %弱、学齢期でおよそ0.3〜2 %、成人では子どもより低い値であるといえます。

https://www.fsc.go.jp/osirase/allergen_egg_faq.html#faq060

  • 乳幼児・・・最大10%弱
  • 学齢期・・・0.3〜2%

と言うことで、成人では殆ど現れないものの、逆に小さなお子さんが多く持っているようです。

アレルギーはタマゴだけではなく他にもいくつかあり、これらアレルギー物質を明確にするために食品に素材に何を使っているのかを表記する義務があります。こちらは大手コンビニ・セブンイレブンのサイトです↓

消費者庁のサイトにはこのような資料があります↓

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/assets/food_labeling_cms204_210514_01.pdf

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卵アレルギーがでないタマゴ?

そんな中、「卵アレルギーがでないタマゴ」が開発された!というニュースを見つけました。

「タマゴアレルギーでも食べられるタマゴ」世界初!広島大学×キユーピー【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

アレルギー物質を含まない卵 世界初 安全性を確認

一部の卵アレルギーを持つ人でも食べることができる卵が開発され、その安全性が世界で初めて確認されました。広島大学とキユーピーは、卵アレルギーの主な原因物質「オボムコイド」を取り除いた卵の開発を進めてきました。ゲノムを編集し「オボムコイド」を含まない卵を産むニワトリを作り出すことに成功しました。さらに解析を続けた結果、ゲノム編集による副産物や他の遺伝子への影響などもなく、世界で初めて安全性が確認されたということです。今後は、食品として加工する際の安全性や通常の卵との質感の違いなどを研究し、実用化につなげていきたいとしています。 

アレルギー物質を含まない卵 世界初 安全性を確認(2023年4月27日) - YouTube

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キユーピーと広島大学 アレルギー低減卵を開発、主要アレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵、オランダの学術誌に論文掲載

キユーピーと広島大学は4月26日、主要アレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵を作出し、その安全性を世界で初めて確認できたと発表した。

日本人がかかる食物アレルギーの中で鶏卵は最も多く、注意していても誤飲や誤食を起こしてしまう可能性があった。商品化などの時期は未定だが、将来的にはアレルゲンを含まない卵を使用した加工食品が誕生する可能性がある。なお、研究成果に関する論文は、Elsevier社(オランダ)の学術誌『Food and Chemical Toxicology』の2023年5月号に掲載を予定している。

4月26日に開かれた会見には、広島大学大学院統合生命科学研究科の堀内浩幸教授、キユーピー研究開発本部技術ソリューション研究所機能素材研究部の児玉大介チームリーダーらがそれぞれ出席した。堀内浩幸教授は「息子が卵アレルギーで、同じく悩んでいる方からの声を頂き、社会貢献を重要なポイントとして頑張ってこられた。社会実装に近づいていると認識している」と語った。
食物アレルギーを持つ人の割合は、11歳までが約90%と、ほとんどが小児だ。原因物質のトップは鶏卵で、全体の約33%を占める。

鶏卵のアレルゲンとなる物質は、卵白に含まれる「オボムコイド」「オボアルブミン」「オボムチン」などがあると言われ、その多くは熱に弱いため十分に加熱すればアレルゲン性は低下する。しかし、「オボムコイド」については、熱にも消化酵素にも強いため、加熱調理や消化酵素を用いた加工を施してもアレルゲン性は失われず、アレルギーを引き起こす原因となっている。食品だけでなく、インフルエンザなどの一部ワクチンにも発育鶏卵が用いられており、そうしたワクチンは重度の卵アレルギーの人に接種することができなかった。

キユーピーと広島大学では、2013年からこのアレルギー低減卵の基礎研究を進めてきた。今回の研究で作出した卵は、ゲノム編集技術により、鶏の受精卵のオボムコイド遺伝子の働きを狙って止め、その受精卵から孵化した鶏が成長し、交配・産卵することで作れる。ゲノム編集には広島大学で独自に開発した技術でオボムコイド遺伝子の働きを止めることで、オボムコイドを含まない卵を作り出した。

こうして作出した鶏卵を食品として利用するために、ゲノム編集による副産物や影響などを解明し、安全性を確認したところ、オボムコイドや副産物が含まれていないこと証明されたようだ。また、ゲノム編集による別の遺伝子の挿入や他の遺伝子への影響も見られず、世界で初めてその安全性を確認できた。

現在は応用研究を進めている。相模原病院と共に臨床試験を進めており、実際にアレルギー低減卵を使用した血清の試験と、患者による喫食試験を2023年4月から行っている。また、「凝固性」「起泡性」「乳化性」などの加工適性がアレルギー低減卵にもあるのかなど、さまざまな食品への利用の可能性も探っている。見た目は通常の卵と変わらず、味についても実際に食べた人からはそん色ないという。

キユーピーや広島大学に加え、相模原病院、坪井種鶏孵化場、東京農業大学、プラチナバイオ、キユーピータマゴを中心に共同で研究を進めているキユーピーの児玉チームリーダーは「実用化に向け研究を進めると共に、ともに取り組む仲間も増やしたい」と話す。

商品としての市販流通の時期について、児玉チームリーダーは「現在は応用研究の段階なので明言できないが、社会実装を目指して研究を進めている。今後良い報告ができれば」と語る。また、「日本人口の1%は何らかのアレルギー患者がいて、困りごとについて聞くと3~4%が卵アレルギーに困っていた。家庭に1人でもアレルギーの方がいるとその家の中では卵が一切扱えないので、1%よりも大きな市場があると考えている。金額は多くないが、社会的な意義は大きいと思う」と述べた。

本当に卵アレルギーのでないタマゴが誕生したようです!

最近、ホンモノの「代替」となる食品技術が進歩していますが、こちらはホンモノのタマゴ、これはスゴイですね!

ちなみにキユーピー社から、「タマゴは使っていないマヨネーズ」が既に出ています↓

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★ぴょん!ポイント★

タマゴに関しては以前も取り上げました↓

今回はタマゴでしたが、最近話題の食に関する最新技術の話も取り上げました↓

「タマゴアレルギーでも食べられるタマゴ」世界初!広島大学×キユーピー【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

アレルギーの出ないタマゴ。本当に素晴らしい技術です!すべての食物アレルギーのメカニズムが解明され、克服することができるかどうか、私には分かりません。が、食は単なる栄養補給ではなく、楽しみであり、歓びが伴うものであり、豊かさであり、思い出であり、コミュニケーションであり、文化ではないかと思うのです。

気を付けて食べないようにしていたものが、気を遣わずに食べられるようになる。本当に素晴らしいことだと思います。

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

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*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。