今週のお題「大人になってから克服したもの」

2024年9月15日日曜日。第1回病態栄養学会九州地方会が開催されました。



会場:九州大学医学部 百年講堂
日本病態栄養学会年次学術集会は今までも何度か参加してきましたが、今回は「九州地方会」が発足して初=第1回目の記念すべき会です。
以下、ざっとですが私の備忘録として内容を残します。

第1回 日本病態栄養学会 九州地方会

診療報酬改定の現状と課題
①GLIM基準
鈴木 達郎 先生(産業医科大学若松病院 栄養部)
②リハビリテーション・栄養・口腔関連加算
嶋津さゆり 先生(熊本リハビリテーション病院・サルコペニア低栄養研究センター 副センター長)
③栄養情報関連加算
上平田美樹 先生(いまきいれ総合病院 栄養管理課)

ランチョンセミナー
これからのダイアベディスケア
講師:下野 大 先生(二田哲博クリニック姪浜 院長)
特別講演
何故病態栄養学が必要なのか?―学会の歩みと疾患栄養の重要性―
清野 裕 先生(日本病態栄養学会 理事長)
- 日本では食糧学+家政学が中心だった。
- 欧米では病態栄養+臨床医学で疾病治療を行っていたため日本でもエビデンス作成が必要だった。
- 1998年病態栄養学会 238名で発足→現在9703名の会員
- 現在病態栄養専門管理栄養士3092名、その上位 がん、糖尿病、腎臓、肝臓専門管理栄養士1212名
- 65歳までは生活習慣病対策だが、以後は「ギアチェンジ」してフレイル予防が必要
- SMIとエネルギータンパク質の摂取は相関する
- タンパク質摂取は骨格筋量を規定する独立因子
- 高齢化が進んでいるが、たんぱく質をどのくらいとればよいか明確な決まりはなく遅れている状況。
- 70代でタンパク質を多く摂ったほうが筋肉減少が少ないというデータあり
- 高齢者は20-30g/食とるべきなので、70-90g/日を目指すべき。
- 骨格筋の維持のためには朝食や昼食でもタンパク質摂取をすることが大事。
- タンパク質の摂取量が同じである場合、たんぱく質が1-2食に偏ることで筋肉減少が報告されている。
- タンパク質20%増やすとフレイルは40%減少したデータあり。
- 高齢者の問題として、腎機能悪化も考えられる。
高タンパク質摂取が望ましいケース
サルコペニア・フレイル、手術の前後、褥瘡、肝硬変、悪性腫瘍
一方で
低たんぱく質が望ましいケース
慢性腎臓病(3-4期)、肝硬変(重度)
※※高たんぱくか低たんぱくのどちらを優先するか決めるのが医療スタッフ※※
タンパク質源の違いとCKD進展リスク
植物性タンパク質は腎機能低下に寄与する報告あり。鶏肉や魚でも同様の報告あり。
食べる順序 ベジファースト=大量の野菜(キャベツ1/2個)程度を先に食べると血糖値が上がりにくいという報告あり。
魚や肉を先に食べるとインクレチン(GLPやGIP)分泌が増加し胃の排出時間が延長し食後血糖が下がる報告あり。
ファストフード等は食べる順序が配慮できない。炭水化物とタンパク質、脂質を同時に食べるスタイルは血糖マネジメントにおいては好ましくない。
DPP4阻害薬 魚をよく食べている人のほうがききやすいというデータあり。日本は比較的魚を食べる文化があるため効きやすい可能性あり。体格などの問題もあるが薬剤は食文化も関係しているかもしれない
参加型プログラム
講師:平山 貴恵 先生(新古賀病院)
①症例セッション「糖尿病性腎症の栄養管理」
- 病態の把握・高齢糖尿病患者の血糖コントロール目標
- 糖尿病性腎症の食事療法の理解
- 糖尿病治療におけるデバイスの活用、高齢患者への療養指導の在り方
②未来の管理栄養士を考える
- 臨床での悩み事
- 疾患・病態に関する勉強方法
- 学会発表の方法
- 栄養管理体制及び業務内容など
※この時間は1-4の中でそれぞれ選んで話し合う
病態栄養専門管理栄養士を目指す方々へ
講師:北谷 直美 先生(日本病態栄養学会 理事)
- 症例の書き方について







★Grrrrrrrrrr!(グォーーー)ポイント★
記念すべき九州地方会の第1回目は、200名近い人が九州各地から参加しに集まったようです。
病態栄養学会年次学術集会と違い、午後がディスカッションになっているのが大きな特徴。学生の方からベテランの管理栄養士さんまでそれぞれの立場や職場での経験を生かして情報交換できてとても有意義でした。
ただひとつ、残念な点を挙げるとすれば、ディスカッションの時間が思ったよりも短く感じたため、私としてはもう少し他の管理栄養士さんの意見を聞ける、それこそディスカッションできる時間が欲しいと思いました。普段、近隣の医療施設の管理栄養士さんとも日常的には交流が少なく、患者を通して情報を得ているという感じなので、今回のような場があれば情報交換できるはず、と考えています。なかなか個人では実現できないので、こういった機会を増やして欲しい、です。
年次学術集会は京都での開催が多く、福岡からであれば比較的参加しやすいが、九州でも他県になると京都の参加が難しい方も福岡であればまだ参加しやすかったのではないかとも思いました。

▲大部正代先生とツーショット
偶然お見かけして、勇気を出して(!?)を声を掛けさせて頂きました。
大部正代先生は私にとっては最早レジェンド。私たちが管理栄養士として居られるのも、大部正代先生がゼロから築きあげてくださったおかげ、です。ただただ憧れと尊敬、です。私のような者にも対応してくださり、ツーショットも快くOKしてくださいました。以前からお姿はお見かけしていましたが、あまりにも雲の上の存在だったので、近づくこともできませんでしたが、今回勇気を出して本当によかったです!忘れられない日となりました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。