*これまでの「食物繊維」の話↓
今回は「野菜」の食物繊維量を観ていきたいと思います。食物繊維と言えば「野菜」をイメージする人は結構多いと思います。ではどの野菜にたくさんの食物繊維が含まれていると思いますか?と聞かれたら「レタス」「ゴボウ」「レンコン」の名前が挙がるかも知れません。実際はどうでしょう。
参考にしたのはこちらのサイトです↓
なお「食品」としての野菜になります。では早速観ていきましょう!
野菜
野菜(やさい、英: vegetable)
食用の草本植物の総称。水分が多い草本性で食用となる植物を指す。主に葉や根、茎(地下茎を含む)、花・つぼみ・果実を副食として食べるものをいう。
*以下の表は同じ100gでどれくらい食物繊維が含まれているか水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を合わせて食物繊維総量として比較しています。
- 100gあたりの 水溶性 +不溶性 =総量 単位(g)
- 切り干し大根 3.6 17.1 20.7
- グリーンピース 0.6 7.1 7.7
- パセリ 0.6 6.2 6.8
- モロヘイヤ 1.3 4.6 5.9
- ごぼう 2.3 3.4 5.7
- えだまめ 0.4 4.6 5
- だいこん(葉) 0.8 3.2 4
- かぼちゃ 0.7 2.1 2.8
- ほうれんそう 0.7 2.1 2.8
- にんじん 0.7 2 2.7
- 青ピーマン 0.6 1.7 2.3
- れんこん 0.2 1.8 2
- キャベツ 0.4 1.4 1.8
- だいこん(根) 0.5 0.9 1.4
- セロリー 0.3 1.2 1.5
- はくさい 0.3 1 1.3
- きゅうり 0.2 0.9 1.1
- トマト 0.3 0.7 1
切り干し大根(100gあたりの食物繊維総量:20.7 g)
切り干し大根(きりぼしだいこん、単に切り干しとも)
ダイコンを細長く薄く切って乾燥させた乾物[1]。西日本では千切り大根(せんぎりだいこん)とも呼ばれるほか、特に京都では軒しのぶ(のきしのぶ)とも呼ばれる。
野菜系食品で堂々の1位は切り干しダイコンでした。なんと100gあたり20.7gとずば抜けた食物繊維量を誇っています。切り干しダイコンは乾物、長期間保存ができるスグレモノなのです。
グリンピース(100gあたりの食物繊維総量:7.7 g)
グリーンピース(グリンピース、英語: green pea)
マメ科の野菜、エンドウ(英語: pea、学名:Pisum sativum)の未熟の種子を食用としたものである。青実用エンドウ。またアオエンドウ(青豌豆)、実エンドウとも称する。野菜として市場に出回っている実エンドウは、青実用として食する目的で特に品種改良されたものである。
グリーンピースにこれだけの食物繊維が入っていることを知ってたらかなりの野菜通です。そして食べ終わった食器に何故かグリーンピースだけ残ってるという一部では「苦手」とする人もいますね。
パセリ(100gあたりの食物繊維総量:6.8 g)
パセリ(和蘭芹、旱芹菜、旱芹、 英: parsley [ˈpɑːrsli]、学名: Petroselinum crispum)
セリ科の1種の二年草。野菜として食用にされる。和名はオランダゼリ(和蘭芹)。フランス語名はペルシ (persil [pɛʁ.si])、漢名は香芹(こうきん、拼音: xiāngqín シアンチン)品種改良によって葉が縮れているものがよく使われ、カーリーパセリ (curly parsley) 、またはモスカール種とも呼ばれる。イタリアンパセリ(学名:P. neapolitanum、プレーンリーブド種とも呼ぶ)は同属別種。中国パセリ(コリアンダー、学名:Coriandrum sativum)は同科別属。
続いてはなんとパセリです。ただパセリをメインの野菜サラダとしては食べませんし、どちらかと言うと脇役って感じですね。でもとても多くの食物繊維を含んでいますのでいわばカラダにとってはご馳走。モッタイナイので残さずに食べましょう(笑)。
モロヘイヤ(100gあたりの食物繊維総量:5.9 g)
シマツナソ(縞綱麻、Corchorus olitorius)
アオイ科(従来の分類ではシナノキ科に分類されていた)の一年生草本。別名をタイワンツナソ、ナガミツナソ、ジュート。 近年は食材(葉菜)としても流通するようになり、モロヘイヤ(アラビア語: ملوخية ; mulūkhīya、「モロヘイヤ」の発音はエジプト方言による)の名でよく知られるところとなっている。
モロヘイヤってシマツナソって言うんですねー。モロヘイヤは何故か「健康に良い」ってイメージがあってなんとなくサプリ?な感じがしますが、食物繊維がたっぷりです。なかなか店先で見かけませんが、見つけたらチャレンジしてみては?
ゴボウ(100gあたりの食物繊維総量:5.7 g)
ゴボウ(牛蒡または牛旁、悪実、英: Burdock、学名: Arctium lappa L. )
ユーラシア大陸原産のキク科ゴボウ属の多年草である。大阪弁では「ごんぼ」と呼ぶ。中国植物名(漢名)は、牛蒡と書く。
ようやくゴボウの登場です!ゴボウは食べるとかなり噛み応えのある食感をしていますので食物繊維感があって、納得ですね。
えだまめ(100gあたりの食物繊維総量:5 g)
枝豆(えだまめ)
大豆を未成熟で青い間に収穫し、食用にするもの。枝豆という植物が大豆と別に存在する訳ではなく、一般的な大豆と同一のものであり、収穫時期や調理・加工方法が異なるだけである。ただし品種としては、成熟させて大豆として収穫するのに適したもの、未成熟時に枝豆として収穫するのに適したものが別個に存在する。日本においては主力品種である「錦秋」などに加えて、収量が多い、豆の粒が大きい、食味が良いといった方向性で新しい品種の開発が行われている(秋田県農業試験場「あきたのほのか」、サカタのタネ「とびきり」など)。枝豆向きの品種を成熟させて大豆として収穫することは、種子を得る場合を除き、通常は行われない。日本や中国では大豆の代表的な食べ方の一つである。種子(豆)が成熟すると特有の風味をもたらす香気成分や甘みの成分である還元糖、アミノ酸、アスコルビン酸などが減少することが報告されている。収穫後の品質保持には低温貯蔵が有効とされている。
そしてエダマメです。エダマメと言えばビール、ビールと言えば暑い夏、というようにエダマメは暑い時期、夏バテにも効果的です。
だいこん(葉)(100gあたりの食物繊維総量:4 g)
ダイコン(大根、学名:Raphanus sativus var. hortensis)
アブラナ科ダイコン属の越年草で、野菜として広く栽培される。地中海または中央アジアの地域が原産といわれており、日本、中国、ヨーロッパなど各地で主に肥大した根を食用とするほか、葉も食材となり、種子から油を採ることもある。葉は緑黄色野菜、いわゆる大根の部分は淡色野菜でもある。多くの品種があり、根の長さ・太さなどの形状が多様。また皮の色も白以外に赤、緑、紫、黄、黒などがあり、地域によっては白よりも普通である。日本においても品種・調理法とも豊富で、世界一大きくて重い桜島大根、世界一長い守口ダイコンなどの種類があり、日本人の食卓(鍋料理・おでん等)には欠かすことのできない野菜となっている。葉はビタミンAを多く含み、青汁の原料として使われる。汁はビタミンCやジアスターゼを多く含む。野菜としての位置づけにおいては、春の七草の一つ「すずしろ」であり、薬味や煮込み料理にも使われるなど、利用の幅は広い。薬草としても扱われ、消化酵素を含有することから、血栓防止作用や解毒作用がある。
ようやくダイコンです。でも1位の切り干しダイコンは葉の部分ではなく根になります。なので生のダイコンは根の部分より葉の方が食物繊維が多いことになります。
*ダイコンの根の部分はこの後出てきます。
かぼちゃ(100gあたりの食物繊維総量:2.8 g)
カボチャ(南瓜、唐茄子、英: pumpkin、米: squash)
ウリ科カボチャ属に属する果菜の総称である。原産は南北アメリカ大陸だが、主要生産地は中国、インド、ウクライナ、アフリカである。果実を食用とし、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類を多く含む緑黄色野菜に分類される。
カボチャも食物繊維の多い野菜です。 カボチャは炭水化物が多いとされますが、炭水化物は糖質+食物繊維なので、食物繊維が多いカボチャはカロリーが低めです、とは言えしっかりとエネルギー量はあります。
ほうれんそう(100gあたりの食物繊維総量:2.8 g)
ホウレンソウ(菠薐草、法蓮草、赤根草、学名:Spinacia oleracea)
ヒユ科アカザ亜科ホウレンソウ属の野菜。雌雄異株。ほうれん草とも表記される。高温下では生殖生長に傾きやすくなるため、冷涼な地域もしくは冷涼な季節に栽培されることが多い。冷え込むと軟らかくなり、味がよりよくなる。
濃くて深い緑色のホウレンソウはいかにも栄養が詰まってみえますが、食物繊維が含まれています。
にんじん(100gあたりの食物繊維総量:2.7 g)
ニンジン(人参、蔘、学名:Daucus carota subsp. sativus)
中央アジア原産のセリ科ニンジン属の二年草。畑で栽培し、多肉質の根は食用にされる。
定番野菜ニンジンがランクイン!ニンジンはこれまでもたくさん取り上げてきました↓
青ピーマン(100gあたりの食物繊維総量:2.3 g)
ピーマン
ナス科の一年草、およびその果実。学名はCapsicum annuum L. 'grossum' であり、トウガラシの栽培品種に分類される。果肉は種子以外ほとんど空洞である。日本の店頭で食用として販売されるものは、明治初頭にアメリカから伝わったイスパニア種を品種改良した中形で緑色のものが多いが、近年はカラーピーマンも出回っている。緑色は未成熟の果実のためであり、成熟すると一般的なものは赤色のほか黄色、橙色に変わるものもある。北米では大形の成熟した様々な色のものが流通する。その他に、未成熟で白色や、黒色(濃い紫色)、紫色のものもある。加熱すると緑色に変化し、熟すると橙色、赤色に変わる。日本語における「ピーマン」の由来は、広義のトウガラシを指すフランス語の「piment」ピマンあるいはポルトガル語の「pimento」ピーメントとされる。明治期では西洋とうがらし、甘とうがらしとも。
ピーマンって中が空洞ですよね、にも関わらず結構食物繊維が入っているんです。
れんこん(100gあたりの食物繊維総量:2 g)
レンコン(蓮根、英: Lotus root)
ハスの地下茎が肥大した物で、食用に栽培される。原産地は中国もしくはインド。はすね、蓮茎、藕などとも書き、主に沼沢地や蓮田(レンコン田)などで栽培される。内部に空洞があり、いくつかの節に分かれている。節の長さは品種によって異なる。輪切りにすると穴が複数空いている形になる。穴の数は中央に一つ、周囲と合わせて大小十個程度であることが多い(生き物なので当然、個体差はある)。レンコンは、空気が少ない泥中にあるため、空洞は取り込んだ空気を行き渡らせて呼吸を助ける役割がある。空気を送る葉柄も、切ると断面に複数の穴がある。日本では「先を見通す」ことに通じて縁起が良いとされ、正月のおせち料理などにも用いられる。レンコンを折った時に見られる糸状の物質は、導管内壁のラセン糸が引き伸ばされて出てきたもの。旬は10月から3月までで、「蓮根(はすね)掘る」は冬の季語である。数え方は「1本、2本…」である。助数詞も参照のこと。
空洞繋がりでレンコンです。熊本の特産品で「からしレンコン」というのがあります。あれ、想像以上に辛いです。
キャベツ(100gあたりの食物繊維総量:1.8 g)
キャベツ(古くはキャベジ、英語:Cabbage、Brassica oleracea var. capitata)
アブラナ科アブラナ属の多年草。野菜として広く利用され、栽培上は一年生植物として扱われる。
キャベツは胃薬の成分としても知られているのでなんとなーく胃腸に良さそうな感じがしますよね。
だいこん(根)(100gあたりの食物繊維総量:1.4 g)
ダイコン(大根、学名:Raphanus sativus var. hortensis)
アブラナ科ダイコン属の越年草で、野菜として広く栽培される。地中海または中央アジアの地域が原産といわれており、日本、中国、ヨーロッパなど各地で主に肥大した根を食用とするほか、葉も食材となり、種子から油を採ることもある。葉は緑黄色野菜、いわゆる大根の部分は淡色野菜でもある。多くの品種があり、根の長さ・太さなどの形状が多様。また皮の色も白以外に赤、緑、紫、黄、黒などがあり、地域によっては白よりも普通である。日本においても品種・調理法とも豊富で、世界一大きくて重い桜島大根、世界一長い守口ダイコンなどの種類があり、日本人の食卓(鍋料理・おでん等)には欠かすことのできない野菜となっている。葉はビタミンAを多く含み、青汁の原料として使われる。汁はビタミンCやジアスターゼを多く含む。野菜としての位置づけにおいては、春の七草の一つ「すずしろ」であり、薬味や煮込み料理にも使われるなど、利用の幅は広い。薬草としても扱われ、消化酵素を含有することから、血栓防止作用や解毒作用がある。
ダイコンの根の登場です。ダイコンの根=白い部分ですが、生の場合葉っぱよりも食物繊維は少ないのですが、切り干しすると途端に断トツの1位になります。
葉も根も含めてまるっと食物繊維なのがダイコン。
セロリー(100gあたりの食物繊維総量:1.5 g)
セロリ(塘蒿、芹菜、英: celery、学名: Apium graveolens var. dulce)
セリ科の一年草または二年草(越年草)。ヨーロッパから地中海沿岸の原産といわれ、改良品種が栽培されている。葉、茎、実の部分を食用にでき、独特の強い香りがある。
これまた苦手という人の多いセロリ。独特の強い香りと味は好みが分かれるところ。曲のタイトルにもなっていますね。
はくさい(100gあたりの食物繊維総量:1.3 g)
ハクサイ(白菜、学名Brassica rapa var. pekinensis)
アブラナ科アブラナ属の二年生植物。日本では冬の野菜として好まれ、多く栽培・利用されている。結球する印象が強いが、結球しない品種も多い。中国語では「大白菜」と「小白菜」に分かれ、チンゲンサイや山東菜なども含まれるが、日本でいうハクサイは前者の一部に限られる。英語の“Chinese cabbage”も広く中国野菜を意味し、日本でいうハクサイは、"Napa cabbage"・"Nappa cabbage"(napaやnappaは日本語の「菜っ葉」が語源)に相当する。
野菜で葉物のことを「なっぱ」と言うことがありますが、ハクサイは別名「ナッパ・キャベツ」という菜っ葉が語源の語句が使われているそうです。
きゅうり(100gあたりの食物繊維総量:1.1 g)
キュウリ(胡瓜、Cucumis sativus L.)
ウリ科キュウリ属のつる性一年草、およびその果実のことである。野菜の一種として食用にされる。かつては、熟した実も食用とされたが、甘みが薄いためにあまり好まれず、現在では未熟な実を食用とするようになった。インド北部、ヒマラヤ山麓原産。日本では平安時代から栽培され、大正時代以降によく利用されるようになった。
ーーー世界一栄養のない野菜、なんて言われていますが、しっかり食物繊維が含まれているんです!
そしてキュウリから葉っぱが生えた事件?!をブログで紹介しました↓
トマト(100gあたりの食物繊維総量:1 g)
トマト(学名:Solanum lycopersicum、英語: Tomato)
南アメリカのアンデス山脈高原地帯(ペルー、エクアドル)原産のナス科ナス属の植物、また、その果実のこと。多年生植物で、果実は食用として利用される。緑黄色野菜の一種である。日本語では唐柿(とうし)、赤茄子(あかなす)、蕃茄(ばんか)、小金瓜(こがねうり)、珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)などの異称もある。
トマトにも食物繊維が入っています。トマトはとても身近な野菜。そして様々な栄養がたくさん詰まった野菜、これまでもたくさん取り上げてきました。
いかがだったでしょうか。意外な野菜にたくさんの食物繊維が入っていた!と思った人も多かったのでは?中でもダイコンはかなり優秀ですね。切り干しダイコン最強です。そしてピーマンやセロリと言った結構クセの強いものや、パセリなどメインになりにくいものやモロヘイヤと言ったあまり見かけないものなどがある一方、ニンジンやキュウリなど身近な野菜も入っていましたね。
★モゥー!ポイント★
『おべんどうばこのうた』って知ってる人も多いと思います。
これくらいの おべんとばこに
おにぎり おにぎり ちょいとつめて
きざみしょうがに ごましおふって
にんじんさん さくらんぼさん
しいたけさん ごぼうさん
あなのあいた れんこんさん
すじのとおった ふき
なんと、歌詞にはここで取り上げた「食物繊維たっぷりの野菜」がたくさん入っているんです!
ところでこの『おべんとうばこのうた』ですが、調べているとその昔、あのビッグアーティスト?!も歌っていたのです!誰だと思いますか?答えはこちら↓
これくらいの おべんとばこに
おにぎり おにぎり ちょいとつめて
きざみしょうがに ごまふりかけて
にんじんさん さんしょうさん
しいたけさん ごぼうさん
あなのあいた れんこんさん
すじのとおった ふき
と「サクランボ」ではなく「サンショウ」になっています。この少年隊が歌う『おべんとうばこのうた』がリリースされたのは1987年のようなので、今から約35年も前になります。一方何故か変わっていないのが「ふき」。私はふきを食べたのは何年前か?レベルです。そんなに頻繁に食べる食材ではないのに、何故か残っていますね。
と思ったら、最近では「サンドウィッチバージョン」もあるんだとか!
時代、なんですか、ね。
次回食物繊維その5では「キノコ篇」です。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。