今週のお題「大発見」
毎月季節の魚介を紹介するシリーズ★ その名も「旬の役魚」。
私は健康なカラダづくりに役立つ海の幸・魚介類を【役魚やくぎょ】と呼んでいます。季節ごとに旬を迎える魚たちが持つ特徴的な栄養や成分を充分に引きだして美味しく楽しく頂きましょう。3月の役魚はシラスです。
シラス
シラスの旬は3月から6月です。
シラス(白子、英: Whitebait)
体に色素が乏しく白っぽい稚魚・仔魚の総称。含まれる魚類は多様で、イカナゴ、カタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシ、アユ、ニシン、ウナギ(シラスウナギ)など。これらの一部は食用とされ、塩ゆでにして干した加工食品はちりめんじゃこ、白子干し(白子乾し)などと呼ばれる。
キュウリウオ目シラウオ科のシラウオ(白魚)、スズキ目ハゼ科のシロウオ(素魚)とよく混同され、シロウオのことをシラスと呼ぶ地方もあるが、ここでは稚魚について述べる。
「シラス」を知らない人はいないぐらい有名ですが、「シラス」は「シラス」という魚ではないのです。
「シラス」とは白っぽい稚魚・仔魚の総称で色々な種類の魚が含まれています。
シラスと呼ばれるメンバー
では「シラス」と呼ばれる魚を見ていきましょう。
イカナゴ
イカナゴ(玉筋魚、鮊子、䱊 Ammodytes japonicus)
スズキ目・ワニギス亜目・イカナゴ科に属する魚類の総称である。イワシなどと並んで、沿岸における食物連鎖の底辺付近を支える重要な魚種である。かつての学名はAmmodytes personatus であったが、2015年の研究で A. personatus は日本には分布しないことが分かり、イカナゴの学名はシノニムであるとされていた Ammodytes japonicus となった。
カタクチイワシ
カタクチイワシ(片口鰯、 Engraulis japonicus )
ニシン目カタクチイワシ科に分類される魚の一種。いわゆるイワシの一種で、人類の利用のみならず食物連鎖の上でも重要な魚である。
マイワシ
マイワシ(真鰯・真鰮)、学名 Sardinops melanostictus
ニシン目・ニシン科に分類される魚の一種。東アジア沿岸域に分布する海水魚である。カリフォルニアマイワシ(S. sagax)の亜種とされることもある。
日本ではいわゆる「イワシ」の一種として、食用や各種産業に利用される重要な水産資源である。別名はイワシ、ユワシ(各地)、ナナツボシ(七つ星 : 各地)、シラス、マシラス(稚魚)、カエリ、アオコ、ヒラゴ(数cm程度の若魚)、コバ(小羽 : 10cm前後)、チュウバ(中羽 : 15cm前後)、オオバ(大羽 : 20cm前後)など地域によってさまざまな呼び名がある。また、大きさによって呼び名が変わる出世魚でもある。
ウルメイワシ
ウルメイワシ(潤目鰯、𬵋、学名:Etrumeus micropus)は、ニシン目ウルメイワシ科に分類される魚の一種。
日本ではマイワシ、カタクチイワシと共にいわゆるイワシの一種として重要な水産資源となっている。地方名としてウルメ(各地)、ダルマイワシ(新潟)、ドンボ(富山)などがある。
アユ
アユ(鮎、香魚、年魚、銀口魚、Plecoglossus altivelis)
キュウリウオ目に分類される、川や海などを回遊する魚である。「清流の女王」とも呼ばれている。なお、漢字の「鮎」は、中国ではナマズを指し、アユという意味は日本での国訓である。
ニシン
ニシン(鰊・鯟・鯡、学名:Clupea pallasii)
ニシン目ニシン科の海水魚[1]。別名、春告魚(はるつげうお)。魚体は細長く、体長は30-35cmほど。背側は青黒色、腹側は銀白色。日本付近では春、産卵のために北海道沿岸に現れる。
英語で ヘリング (英、独: Herring、蘭: Haring)といえばニシンも含むが、普通はタイセイヨウニシン( C. harengus )のことをいう。2種を区別したいときは、ニシンを パシフィックヘリング Pacific herring、タイセイヨウニシンを アトランティックヘリング Atlantic herring という。繁殖特性や形態などが異なることから本種とタイセイヨウニシンは別種と考える研究者もいる。 種小名は、ドイツの生物学者ペーター・ジーモン・パラスにちなむ。
ウナギ(シラスウナギ)
ウナギ(鰻、泉海魚、うなぎ)
ウナギ科 (Anguillidae) ウナギ属 (Anguilla) に属する魚類の総称である。世界中の熱帯から温帯にかけて分布する。ニホンウナギ、オオウナギ、ヨーロッパウナギ、アメリカウナギなど世界で19種類(うち食用となるのは4種類)が確認されている。
フウセンウナギやデンキウナギ、タウナギなど、外見は細長い体型をしていてウナギに似ている魚類には、分類学上では別のグループでもウナギの名を持つ種がある。また、ヤツメウナギ、ヌタウナギは硬骨魚類ですらなく、原始的な無顎魚類(円口類)に分類される。
種類や地域によっては食用にされる。日本では主にニホンウナギで蒲焼や鰻丼などの調理方法が考案されて、古くから食文化に深い関わりを持つ魚である。漁業・養殖共に日本では広く行われてきたが、近年は国外からの輸入が増えている。
と、7種類の魚の稚魚はすべて「シラス」と呼ぶのです。中でも
主にカタクチイワシがシラス
シラスは、様々な魚の仔稚魚の総称であるが、白子干しなどの形で積極的に食用とされるのは、イワシ(主にカタクチイワシ)の仔稚魚がほとんどである。ただ、捕獲方法の都合(シラス網と呼ばれる網を打って捕獲する)にもより、様々な魚の仔稚魚が混入することも珍しくない。このため時には魚類だけではなくタコやイカの幼生、エビやカニのゾエア幼生(動物性プランクトンの一種)なども混入する。
真面目に研究しているところもあります↓
食材としてのシラスの種類
魚としてのシラスは色々な魚のことを指すのですが、食材としてのシラスも色々あるのです。
茹でただけのものを「釜揚げしらす(釜揚げちりめん)」、さらに天日干ししたものをしらす干しと呼び、地方や乾燥の具合などによって、中干しシラス(太白ちりめん・太白・やわ干し・やわ乾・しらす・しらす干し・普通干し)、上干(上乾)チリメン(ちりめん・ちりめんじゃこ・かちり)などのように呼び名が変わります。
しらすの雑学 | しらす問屋 とびっちょ 新鮮な海の幸とワンランク上の美味しいしらすを使ったお料理が楽しめるしらす料理専門店
整理します、
釜揚げしらす・・・・・・・シラスを茹でただけ
釜揚げちりめん・・・・・・シラスを茹でたたけ
しらす干し・・・・・・・・茹でたシラスを天日干し
・中干しシラス
→太白ちりめん、太白、やわ干し、やわ乾、しらす、しらす干し、普通干し
・上干ちりめん
→上乾ちりめん、ちりめん、ちりめんじゃこ、かちり
ということのようです。画像つきはこちら↓
シラス(釜揚げ)
まず、獲れたての生のシラスを釜ゆでして、そのまま出荷したものを有田地方では、「シラス」と呼びます。「釜揚げシラス」「釜揚げ」と呼ぶ地方もあります。
中干しシラス(太白チリメン)
先程のゆで上がったシラスを天日で、2時間程度干し、少し乾かしたものを「太白ちりめん」「中干しシラス」といいます。関東では「シラス干し」と呼ばれています。
上干チリメン(ちりめん)
さらにシラスを半日程度、天日干しして良く乾かしたものを「上干ちりめん」と呼びます。通称「チリメン」と呼ばれているのはこれです。
明らかに違いますね。
天日干し 冷まされたシラスは天日に干されます。この干す時間によって、太白ちりめん、上干チリメンに別れます。
ちりめんじゃこ
ちりめんじゃこは、シラス干しをさらに乾燥させて、水分量を5割以下にした物。食感はカリカリしていて、しっかり硬めです。色は濃い灰色で、少し黄色がかって見えることも。時間をかけて干したちりめんじゃこは、小さな身に旨みが凝縮されています。噛むほどに味が出る上、食感もあって飽きずに食べられるので、炒めたり焼いたりして積極的に料理に使いたいですね。
ちりめんじゃこ、釜揚げシラス…意外と知らないシラスの違いを解説! - TRIAL MAGAZINE (トライアルマガジン)
生のしらすもある
生しらすを用いる生しらす丼もある。しらすは鮮度が落ちやすく、品質管理の難しさの割に単価が低い。よって、水揚げされたしらすの殆どは加工工場に搬送されるため、生しらす丼は、主に漁港近くの店舗で提供される観光要素が強い。
足の早いシラス。水揚げのある場所でしか頂く事のできないスペシャルなシラスです。
シラスの名産地
神奈川県
神奈川県の鎌倉市、逗子市、葉山町、藤沢市、茅ヶ崎市などでは『湘南しらす』として神奈川県のプライドフィッシュに認定されており、数多くの提供店がある。その中、生しらす丼を提供する店もある。静岡県
静岡市駿河区の用宗漁港では、『用宗漁港まつり』の目玉として生しらすやしらす丼を採り上げており、しらす漁の体験乗船なども行っている。また、漁港には生しらす丼を提供する漁港直営の「どんぶりハウス」がある。和歌山県
和歌山県湯浅町観光協会では、地場で水揚げ加工された「釜揚げしらす」に醤油や薬味(金山寺味噌)なども地場産品を用いて「紀州湯浅のしらす丼」と呼称し、飲食店などに観光PRを行っている。協力店は10店舗強で、観光協会がパンフレットを配布している。兵庫県
兵庫県淡路島では、北淡路ブランド推進協議会と淡路島岩屋漁協が「淡路島の生しらす」として2011年からブランド化を図っている。
ぜひ、頂きたいです!
★Grrrrrrrrrr!(グォーーー)ポイント★
シラスの密かな楽しみとして、
小さなタコが入ってたりしますよねー。
色々な魚が集まってシラス。ということはシラスは「グループ名」というか「チーム名」なのかも。そしてたまに「タコ」もゲスト出演。と、考えると楽しいですね。
今が旬のシラス。見かけたらぜひ頂いてみてください。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。