今週のお題「この夏よく食べたもの」

2025年8月24日日曜日。私は西九州大学にいました。

これから佐賀県栄養士会から声をかけて頂き、講演をさせて頂きます。

令和7年度 生涯教育研修会・栄養改善学会・JDA-DATスタッフ養成研修会

会場は本会の役員を務める方々のみで、基本Webでの受講となります。


表題)
適材適食~食事カウンセリングの時に私が気を付けていること~
栄養士会からの依頼ということもあって、私は自身が行っている「食事カウンセリング」について90分、お話させて頂きました。特に今回のための新作?!なので、ちょっと緊張していたことは内緒です。順序は若干違う部分もありますが、講演でお話した内容は以下の通りです。
内容)
1 自己紹介
2 わたしのスタイル
・より結果に繋がる個人栄養指導のスタイルを探して暗中模索中。
・今のわたしの食事カウンセリング。
・栄養指導とカウンセリングの「違い」
・教えるのではなく教えてもらう
3 ニュアンスを掴む
・言葉選びと使い方
・患者とのやりとり 例
4 ツール
・食事運動カレンダー(健康運動指導士)
・じぶんみがきグランプリ
・旬の野菜 野菜ソムリエ上級プロ
・「あいうえお」「かきくけこ」「さしすせそ」
5 サルコペニア
・サルコペニア/ロコモ/フレイル
・アイフレイル
・オーラルフレイル
6 タンパク質
・食べる量
・食べるタイミング
7 カレーライス物価指数調査
・物価高騰の実態
・活きた情報の共有
8 コミュニケーション
・結果を出して信頼を勝ち取る
・ダメでも責めない
・本気を伝える
・信頼
9 SNS 適材適食
・共有すること
・無限大 責任 学習






当日の会場の様子↓



質疑応答)当日頂いた質問をリファインして記載します。
佐賀県はダイアベティス(=糖尿病)患者全国ワースト1位
① 糖尿病を治療継続するポイントは?
管理栄養士として治療継続のためにできることは「食事カウンセリングを聞いてよかった」と思ってもらうことです。患者からすると、ダイアベティスと診断されたけれど特に症状もないのに、これまでの生活が変わってしまうと感じてる人が多いと思います。実際、食事や運動、そして服薬など、これまでの日常でやってきたことを変えなければいけないことが出てきます。場合によっては、大好きだったもの(お菓子など)を取り上げられるような感覚を持たれる方もいると思います。『患者は今そんな状況だ』ということを十分に理解した上で、どんな言葉をかければより良い方向に導くことができるのかを考えて接するようにしています。例えば、「お菓子を食べています」と患者が申告したときに「お菓子はダメですね」と答えるのではなく、「ありがとうございます。ではお菓子について一緒に考えてみましょう」と伝えるだけで、患者だけの問題だったものを共有することができ、よりよい展開が予想できるようになります。
また、患者の病態を改善しようとして「アレもコレも」とたくさんの提案をしたくなることもあると思います。特に患者が治療に前向きな場合、そんな思いが頭をよぎります。そんな時でも、まずはひとつずつから始めて目の前の目的をクリアできたら次に進むようにしています。やってみたらできた!という成功を体験させることで、できるだけ患者の生活に定着していくことが本当の目的です。慢性疾患である以上、ダイアベティスとどのようにしてその患者がつきあっていくかを一緒に考えていくよう積極的に患者の話に耳を傾け、時にはこちらから話を振るなどサポートできるように心がけています。
② 他の施設との連携 どのようにしてクリニックに受診される方が多いのか?
二田哲博クリニックはダイアベティスと甲状腺疾患の専門クリニックのため、
- 近隣の大学病院や一般内科等から専門施設での治療を勧められた人が紹介されて来院
- 健診結果を指摘されて精査目的で来院される人(医療スタッフからの紹介が多い)
- 自身で気になりウェブサイトで調べる人
などがが多い印象です。
逆に私たちの施設で通院中の患者に循環器疾患が疑われるような所見があれば、主治医より他院の循環器に紹介するなどの連携がとられることもあるので、お互いに専門の疾患は専門で診るような関係性が築かれています。
③ カウンセリングするときの声のトーンやスピードなど注意していることはありますか?
基本的に患者のペースに合わせるようにしています。
同じことを伝えるとしても、患者に届けるためにはどうしたらよいのか、患者が何を求めているのかを見極めて伝えるようにしています。
なので、会話のテンポが速い方には早く回答しますし、ゆっくりな方にはゆっくりなどあくまでも患者にとって受け入れやすいような声のトーンやペースにすることが大事だと思います。
④ 糖尿病で肥満のある方へどのようにアプローチしたらよいか教えてください。
患者の治療への意欲や状況を把握することが一番大事なことだと思います。私たち医療スタッフからすると、ダイアベティス+肥満という症例だと血糖マネジメントはもちろんのこと、減量が必要だと判断するのことは健康を守るためには必要なことです。が、果たして患者自身が減量を望んでいるのかが最も重要だと考えています。「減量する気はない」「減量に興味はあるが踏み切れない」「家族や知人、友人などからアドバイスで減量を受け入れている」などそれぞれでまったく違うモチベーション状態なので、患者自身が「体重を減らしたい」という思いがあれば、ある程度の提案をしても受け入れてもらえると思いますが、減量の必要性が理解できていなかったり、納得できない状況であれば、私たちがどんなに患者のために考え抜いた提案をしても雑音、場合により嫌な事を言っている、という印象になってしまいかねません。患者の気持ち、考えを優先すること。ただ優先するだけでなく、減量することの大切さも伝えていかなければいけないと考えています。
⑤ JADECのカードシステムの利用方法はどうしているか?
弊院でもカードシステムを使えるように準備はしています。現状の使い方として、食事カウンセリングの中で必要時にリーフレットを使用するような形で利用しています。また、カードシステムはダイアベティス全般を網羅しているので、新人スタッフの教育用ツールとして使用することもあります。

★にょろにょろポイント★

最後になりましたが、
- 福山 隆志 先生(西九州大学 健康栄養学部 学部長/佐賀県栄養士会 会長)
- 松村会里子 先生(佐賀県栄養士会 常務理事)
- 松田野利子 先生(佐賀大学医学部付属病院 主任管理栄養士)
- 𠮷田有紀子 先生(井本整形外科内科クリニック管理栄養士/佐賀県栄養士会学術部理事)
そして
本日参加頂いた医療従事者のみなさま、
講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
おわび1)
お名前を伺えなかった先生方が多かったので、代わりにはなりませんが現名簿を掲載致します。申し訳ありませんでした。
令和6・7年度 佐賀県栄養士会理事名簿(敬称略)
会長 福山 隆志
副会長 江頭 あずさ
常務理事 松村 会里子
総務広報部長 大宅 徳仁
総務広報部 田中 美香子
総務広報部 嶋津 眞由美
総務広報部 植田 理江
学術部長 松田 野利子
学術部 岩佐 直子
学術部 宮﨑 香子
学術部 吉田 有紀子
社会事業部長 鶴丸 裕美子
社会事業部 松信 裕子
社会事業部 中島 美保子
社会事業部 西本 弥史
監事 福元 裕二
監事 百武 裕美
おわび2)
講演冒頭部分で機材トラブルがあり、画面と音声が乱れました。視聴頂いていたみなさまにはご迷惑とご心配をお掛けしました。心よりお詫び申し上げます。
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まずは故郷である佐賀で同じ管理栄養士の勉強会に参加させて頂いてとても嬉しかった!です。職場では限られたスタッフ同士でしか情報交換ができず、特に同じ栄養指導に日々向き合っている人と、問題や悩みを共有して、解決策を手探りで見つけていくというとても貴重な体験を得ることができました。佐賀の管理栄養士さんたちの前向きで熱心さを目の当たりにして、もっと頑張らなくてはいけない!と再確認しました。
特に今回は90分という貴重な時間を頂いたので、ご依頼を頂いてからずっと考え、考え、考えた上で、今現在の自分の持っているものを出し切ろうと思い、講演内容を決めました。
ですので、今回お話した内容は一例であり、試行錯誤の途中の様子です。私の話に共感して頂いた人も、強い反感を持った人もいると思います。が、栄養指導の方法はひとつではないと信じています。ひとつはなくても、それを求め続けることが必要なのだと私は自分に言い聞かせています。そして自分だけで完結せずに、患者も含めた多くの人の言葉を糧にやっていきたいと考えています。
それでもただひとつ変えないもの、それは「絶対によくするんだ!」という決意です。
本当にありがとうございました。これからも頑張りましょう!

今回、声をかけてくださった𠮷田有紀子 先生(井本整形外科内科クリニック管理栄養士/佐賀県栄養士会学術部理事)と。色々とご迷惑をおかけしました。大変お世話になりました。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。