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適材適食 -てきざいてきしょく-

あなたに合った食べものを、あなたに合った食べ方で。

1955食目「Taisho Web Seminar〜糖尿病療養指導の会〜」@広島にて講演させて頂きました。

「Taisho Web Seminar〜糖尿病療養指導の会〜」@広島にて講演させて頂きました。【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

2023年3月4日土曜日。クリニックをいつもより早く出てお昼前に私は博多駅にいました。これから講演会のために移動します。

「Taisho Web Seminar〜糖尿病療養指導の会〜」@広島にて講演させて頂きました。【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天

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1時間ぐらいで到着。広島に来ました。すぐに会場へ向かいました。

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Taisho Web Seminar〜糖尿病療養指導の会〜

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座長を務めて頂いたのは田村 朋子 先生みなみ内科ライフケアクリニック 院長)

そ、2022年9月に二田哲博クリニックに見学に来て頂いたドクターです↓

この時のご縁から今回の講演会の話が生まれ、広島に呼んで頂いたのです(恐縮以外ありません)。私の講演のタイトルは

適材適食〜食事カウンセリングの時に私が気を付けていること〜

最近食事カウンセリングを行う上で意識していることを3つお話させて頂きました。

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サルコペニア

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↑当院で行った患者を対象とした調査について

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↑筋肉を保つためにはタンパク質はとても重要。ただしタンパク質だけでなく様々な栄養素をバランスよく摂ることで効果が期待できるようになる。

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↑調査結果から当院の患者の多くはタンパク質を積極的に摂取していることがわかった。

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↑当院の患者の平均値。年齢を充分に考慮すると目立って悪い点はないように思える。

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↑しかし運動習慣についての結果からは身体を動かす派/動かさない派の二極化が明確になった。

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↑しっかり筋肉にするためには、タンパク質を摂取することと、身体を動かすタイミングを同期させるべきではないだろうか。

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野菜摂取

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↑「野菜を食べましょう」というだけでは不十分ではないだろうか。言葉だけでなく五感を刺激することにより、興味が生まれ、行動を起こす動機へ繋げることが大切ではないだろうか。

スティグマ

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↑スティグマは無意識の中で発生する可能性が高いことが最も怖い点である。その気はないのに結果的にスティグマを行ってしまっていることがあり得る。スティグマを発生させないためには、何よりも「知識」が重要ではないだろうか。正しい情報を得ることでかなりのスティグマを消滅させることができるはず。その上で相手の対するキモチ=何としてもよくするんだ!という強い気持を持つことが必要ではないだろうか。そして忘れてはならないのが、スティグマの判断は自分ではなく相手がする点である。

「Taisho Web Seminar〜糖尿病療養指導の会〜」@広島にて講演させて頂きました。【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天

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今回はタイトルにもあるようにWeb中継メインだったのですが、多くの医療関係者が会場に集まって頂きました。

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質問を頂きました。ここで改めて記載させて頂きます↓

問)患者の食事調査から高齢者対象なのに大豆製品を外した理由はなぜか?
答)患者の食生活全般を調査していたので、今回紹介したタンパク質以外の項目も多数あり食事カウンセリングの限られた時間内で全体像を把握できる項目だけに絞り込むことにしました。また大豆を敢えて取り上げなかったのは魚や肉に比べるとタンパク質含有が少ないためより多くの量を食べないとタンパク質が十分に摂取できないという点もあります。今回は「頻度」に注目した調査を行いましたが、これらの結果が示しているように「摂取量も調査する必要がある」と感じています。

問)野菜摂取を勧める重要性はわかったのですが、経済的理由で野菜やタンパク質が食べられないという患者がいる。どのように対応したら良いか?
答)まずは野菜について。1回だけならどうにでもなりそうですが、1日朝昼夕の3回食事毎に野菜を摂ることが大事なので、となればかなりの大きな負担となり、経済的理由は配慮する必要があると考えます。負担を抑えながらも野菜を継続して食べていく方法として、その時に旬を迎えているものを積極的に選ぶとよいと思います。旬の野菜は出荷量も多いことから安い上、栄養価も高く、しかも美味しいです。また丸ごと購入してきちんと保存することで捨てずに使い切ることが結果的に割安になることなどを伝えます。天候などの理由により野菜が高騰することもありますが、生野菜に拘らず冷凍野菜の方が安くなる場合もあります。また「食物繊維の摂取」を目的ということであれば、野菜ではなくキノコを勧めることもよくあります。
タンパク質摂取について。値段に対してタンパク質の含有量は比較的多いタマゴや大豆製品を案内することもあります。肉や魚など近隣のスーパーなどの情報がわかっていればそれを伝えることも結構あります。
またいずれの場合も嗜好や口腔環境も配慮しなければなりません。『テレビ番組でサラダチキンが良いと言っていたので食べているけど美味しくない』といったことはよく耳にする話です。サラダチキンが悪いのではなく、その患者の好みにあった調理方法を提案することが大事だと考えています。

問)野菜が不足している患者で自炊できない場合の対応は?
答)①自炊ができそうだがどうしたら良いかわからない場合:その患者でも出来そうな簡単なレシピを紹介したりしています。②そもそも自炊ができなさそうな場合:野菜を中心とした惣菜を積極的に選ぶなどの提案することもあります。③野菜が不足していて「食物繊維」の摂取が気になる場合:主食を変えられないか?と考えることもあります。雑穀米や雑穀ぱんにしてみるなどです。その患者の生活環境を理解した上で実現可能なアイディアを提供していくようにしています。

問)食事記録をつけてきてもらうと朝おにぎりのみ、パンのみなどのど患者がいる。どのように対応すれば良いか?
答)食事カウンセリングの中でも比較的多い症例です。食事バランスを考えるとどうしてもおかずと野菜を組み合わせたい!というのが管理栄養士の思考だと思いますが時間がない、または食欲がない患者でこれらを実行するのは実際には難しいことが多いようです。私の場合は、食事バランスを整えた方がいい理由をていねいに説明しつつ、野菜など食品交換表の表6(野菜(炭水化物の多い一部の野菜を除く)・海藻・キノコ・コンニャク)の摂取が難しい場合には、肉や魚、卵、豆腐などの表3だけでも組み合わせてみるように勧めてみます。
目の前に医療スタッフがいる医療施設にいる時は「頑張ろう!」と思うけど自宅に戻ったら頭の中からなくなってしまうと話される人もいます。そこで小さな目標を設定してそれが達成できたら○をつけるといった取り組み(食事運動カレンダー)をしています。目標は必ずできる些細なこと。そんな目標を患者と話し合いながら決め、次回受診の際に持参してもらっています。それをみると毎日はできなかったけど、週に何回はできるというのが一目瞭然になります。その状況を把握した上で目標設定を変えながら少しずつ患者の生活を修正してくようにしています。

問)患者に良くなってほしいと思うあまり、コミュニケーションをとりながら指導しているが、気づくと一方的になってしまっていることがある。一方的にならないような指導をするにはどうしたら良いか?
答)私の場合まずは「患者の目標」を確認するようにしています。通院している=患者は治療したい!と思いがちですが、患者の中で薬物療法だけでなく、食事療法や運動療法が糖尿病治療であり、これから日々取り組んでいくんだ!という必要性が理解できていないことも多々あります。極端な例を挙げれば『とりあえず通院している』というだけという患者も一定数います。そこで私の場合「何のためにこの提案をしているのか」を「共有」します。ひとつひとつの提案が患者自身の決めた目標に近づくために必要なことかをしっかり理解してもらうことが重要だと捉えています。一方的に対して共有です。そしてひとりひとりの患者の目標、例えば「HbA1cを下げるためには」「体重を減らすためには」に対してこんな提案はどうだろうか?と言った具合です。例えば『HbA1cが高値でもそれほど気ににならず、体重が気になっている』という患者には、HbA1cの話よりも興味のある「体重を減らすために○○がおすすめですよ」と話した方が結果的に同じ提案だとしても患者にとってはとても受け入れやすくなります。その上で、できるだけ患者自身に選択してもらえるように「2つ以上の選択肢」を準備します。言われたからやるのではなく、患者自身が自分で選んだということが大事で、よい結果が出た際は成功体験となりその先の治療へのモチベーションだけでなく幅がぐんと拡がります。あくまでも患者の意思を尊重しその気持ち・想いをこちらが受け入れることが「共有」。共有できた上で小さな目標をクリアしていくことを積み重ねていくこと。特に管理栄養士は「ことば」だけ治療をすることを常に忘れないようにしています。

「Taisho Web Seminar〜糖尿病療養指導の会〜」@広島にて講演させて頂きました。【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天

★ぴょん!ポイント★

田村 朋子 先生みなみ内科ライフケアクリニック 院長)

会場へお越し頂いたみなさま、並びにネットワークの先で参加頂いた医療従事者のみなさま、講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。

とにかくとても活気のある講演会でした。会場の人たちと会話する機会があったのですが、とても熱量を感じました。私も負けられない!とかなり刺激を受けました。

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講演の前に田村 朋子 先生のみなみ内科ライフケアクリニックの入口でのワンショット。院内見学もさせて頂きました(それについては後日)。

田村 朋子 先生についての記事の一部はこちら↓

 

田村 朋子 先生についてのお話にこの後の「広島観光篇」で。お楽しみに★

ー 適 材 適 食 てきざいてきしょく

小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級

【適材適食】小園亜由美(管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ)糖尿病専門・甲状腺専門クリニック勤務@福岡姪浜・福岡天神

*1 

*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。