2021年12月11日土曜日、第69回福岡糖尿病セミナーが開催されました。テーマは「with コロナ時代の教育入院-現状と課題-」。
基本Webセミナーですが、演者・関係者などは会場からの開催となりました。
一般講演
- コロナ禍における運動療法の変化
- Withコロナ時代が糖尿病患者の意識と生活行動に影響を与えるか」
- 当院における感染対策を考慮した糖尿病教育入院の取り組みと患者支援
- 新型コロナウイルス（COVID-19）感染症専門病病棟での糖尿病療養指導
- コロナ禍であらためて考えるこころとからだに寄り添う糖尿病療養指導
特別講演
Withコロナ時代に私が工夫していること〜可視化とコーチングでやる気を引きだす〜
松本 一成 先生（松本メディカルコミュニケーションズ 代表）
- 糖尿病があっても血糖コントロールがよければ重症化しない
- HbA1cが良好にコントロールされていれば死亡率高くない
- 重症化（ICU入院）はBMIの大きい人＞糖尿病
- 糖尿病＋肥満＝重症化しやすい
現在、オミクロン株が注目されている。患者は医療者からコロナの情報を聞きたいと思っているため、診療時に伝えること大事。
コーチング：パフォーマンスを引き出すコーチ
- 「心理的安全性」（＝何を言っても否定しない）が確保されていることが大事
- 医療面接では初めのうちは否定しない
- 患者にも何らかの事情があるかもしれない＝傾聴が大事。（例：結果が良くなったけど、どんな工夫したの？）
- 共感度が高い主治医の方が血糖コントロールが良いというデータあり
トーマスゴードンのモデル
（例：言っていることはこういうことですか？ ◯◯すると糖尿病に良くないことはわかっているのですね。でも、◯◯はあなたにとってやめられないことなんですね）
患者が判ると自己効力感上がる そのために「見える化」
①糖尿病3分ラーニングを患者と一緒に見て「どうですか？」「印象に残ったことは？」
②臓器モデルを使って説明（臓器のことを知っている患者は少ない）
③血糖値をできるだけあげない食事
- 糖質を含んだ飲み物を避ける
- 食べる順番（炭水化物を後に食べる）
- 間食は単純糖質の少ないものを勧める（禁止することは難しいので、チーズ、ヨーグルト、ナッツ、スルメ、大豆バーなど）
- バランス重視 オススメの買い方紹介
- 箸置きを購入 ゆっくり食べる
- 食べる速さは大事なこと伝える。食行動に対するアプローチ
④運動
- 45分の運動vs15分×3 ←血糖コントロールの点では同じ
- 大きな筋肉を使うものがオススメ
- ラジオ体操第二（京都府立医科大学）朝夕２回で筋蘇生アップした
- 座りすぎに注意 日本人は「世界一」座っている7時間／30分材が続いたら立ち上がって3分運動
⑤YouTubeチャンネル開設
- コーチング式！よくわかる糖尿病教室 10-15分の動画、1本に1テーマ、コーチング式
- シックデイの時の糖尿病治療の調整→インスリンがベスト（その他の各種薬は様々リスクあり）
- 肥満がコロナの重症化リスクであることを4割の人が知らない
問）患者にタイマーを持たせて食事時間を計測してもらっている効果があるのか？また、ゆっくり食べる工夫はどのようなことがよいか？
答）実測し、患者に考えてもらうことが必要。「どのくらいゆっくりできそう？」
ゆっくり食べる工夫は、箸置きの利用や咀嚼を意識すること。噛む食事＝食材を大きく切るなど。問）傾聴は大事だが、どうやって患者の情報の修正をすればよいか？
答）こちらの話をきく状態の人にしか話はできない。まずは、話を聞く状態を作ることが大事。そのために色々な話をすることが大事。「急がば回れ」。患者の話を十分聞いたのち「じゃあ、こちらの話を聞いてもらっても良い？」と正しい情報を伝える
★モゥー！ポイント★
最後になりましたが、
大隈 俊明 先生（九州大学病院）
梶野 美保 先生（九州大学病院 糖尿病看護認定看護師）
池永千寿子 先生（製鉄記念八幡病院 リハビリテーション部）
荒木 翔太 先生（福岡東医療センター 栄養管理室）
岩本 美香 先生（白十字病院 糖尿病センター）
松尾 善 先生（福岡赤十字病院 感染症病床看護師）
川述 里美 先生（聖マリア病院 看護部）
野原 栄 先生（福岡東医療センター 糖尿病内分泌部長）
松本 一成 先生（松本メディカルコミュニケーションズ 代表）
そして
本日参加頂いた医療従事者のみなさま、
講演会のスタッフのみなさまに心から深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
おまけ）
セミナー修了後、帰宅途中で見かけました。
【大丸福岡天神店】クリスマスツリー2021『リボン＆リボーン』～願う復活、感じる絆～
［株式会社 大丸松坂屋百貨店］
■会期：2021年11月20日(土)→12月25日(土)
■場所：大丸福岡天神店 エルガーラ・パサージュ広場
■点灯式：2021年11月20日(土) 16時スタート 点灯：18時 点灯者 くまモン世界中が未曾有の困難に直面し、大切な人との距離が離れてしまった2021年。こんなときだからこそ大丸福岡天神店 エルガーラ・パサージュ広場から光を届けたい。未来への希望、より良い世界への願いを込めて、クリスマスツリーに今年も光が灯される。今年のツリーは、「絆」「つながり」の象徴『Ribbon』、そして「復興」「復活」を意味する『Reborn』の願いがこめられたテーマ「Ribbon＆Reborn」という名称のツリーが築造される。様々な素材には、被災からの復興を目指す熊本県の人吉市や球磨地区より集められ、メインツリーの土台部分には被災後に集められた流木をアートに組み上げる。約１４メートルの圧巻の高さで、クリスマスシーズンのフォトスポットとしても今年注目のクリスマスツリー。熊本県出身の球磨川アーティザンズの田畑奈津氏プロデュースによるイルミネーションで被災への多くの支援に対する感謝の気持ちと共に、より良い世界への願いを込めて心あたたまる空間を目指した。クリスマスツリー点灯にむけた点灯式セレモニーでは熊本県人吉市、球磨地区で様々な復興支援コンサートなど地元で活動しているアーティストたちが心温まるステージを披露いたします。まだまだ復興途中ですが、“九州全域の多くの方たちとの「絆」「つながり」に感謝の気持ちを伝えたい”と、地元熊本を代表する気持ちでクリスマスツリー点灯のイベントを盛り上げます。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 （こぞのあゆみ）管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。
