今週のお題「最近飲んでいるもの」
2023年11月12日に行われた福岡マラソン2023に参加、無事完走することができました。初めてのフルマラソンでした。それは想像通りとても身体に負担をかける運動でした。そこで、ここは管理栄養士らしく、激しい運動と食事・栄養について私見ですがお話したいと思います。私は運動に関する栄養学については専門的に学んではいませんので、特に難しいお話ができるわけでもないので「へー。」という感じで読んで頂ければ幸いです。
フルマラソン当日の食事
↑私の朝食。
選んだ理由はおにぎり、バナナ、オレンジジュースなど消化がよく糖質が多いものを意識しました。
いつもはもち麦ご飯を食べているのですが、消化向上のため白米を炊き、おにぎりにしました。
- 消化が悪いものや利尿作用があるものも避けたほうがよい。
- 当日朝だけは野菜類は控えた。
- 2日前からコーヒーなどカフェインの入ったものを控えていた。(結果トイレにいったので効果があったのかどうかは不明)
もし、コンビニなどでおにぎり購入する時は消化のことを考えて「海苔が付いていないタイプ」がオススメ。
マラソン中
給水ポイントに水とアクエリアスと設置されていました。私は普段から足がつりやすいため「積極的にアクエリアスを選択」していました。
汗をかく=発汗には体温調整の機能があり、体内の水分が皮膚の表面から蒸発していくため、水分補給は大切です。しかも一気飲みではなく「こまめな給水」がベスト。
また走っていると汗で水分だけでなく、ミネラルも排出されます。ミネラルは水で補うことができないので「スポーツドリンク」で補います。
ちなみに「ミネラル」とはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの無機質のこと。これらの栄養素は体内で神経伝達に関わっています。体は脳が筋肉に指示を出すことによってはじめて動き出す訳で、大量の発汗によってミネラルが不足すると、脳から筋肉へ正しく司令を送れなくなり、筋収縮に支障が生じてしまいます。そういう理由で「水分」と「ミネラル」は長時間、特に多くの汗をかくフルマラソンを走る時などは重要になってきます。
持参した栄養補給ジェル
エイド(=給水・給食)でどのくらい食べられるか分からなかったこと。私史上最長を走るのでエネルギー切れになるのが不安、、、ということで合計6個の栄養補給ジェルを持参しました。
栄養補給ジェルの使うタイミングについて、スポーツ店などで尋ねると「10kmに1個」とか「1時間に1個」とかの目安でと教えて頂きました。
なので、6時間で走り切れれば、、、と思って6個という計算です。
結果的には写真の左の上下1個ずつしか使いませんでした。
↑レースの様子を観て頂くと分かると思いますが、福岡マラソンは市民マラソンということもあり、要所要所にスポンサーからの「差し入れ」がたくさんあるので、あまり必要はなかったかなって感じなので、次回は、スタートの時1個、持参は1個か2個にするつもりです。
もちろん栄養補給ジェルは運動「中」を十分に考慮された製品なので、身体への吸収なども良いはずです。なので、差し入れではなく、走りに集中したい!という人はそのあたりも考えて用意するとよいと思います。
栄養補給ジェルには身体を動かすための「エナジー系」と身体の調子を整える「BCAA系」があるので、用途を確かめてから購入するとよいです。
運動時にアミノ酸が必要な理由は?
生きていく中で糖質や脂質をエネルギーにしているが、フルマラソンのように大量のエネルギーが必要な場合、糖質や脂質では補いきれなく、筋肉などのタンパク質から分解されたアミノ酸がエネルギー源として使われるようになります。そこでアミノ酸を補うことが大切になります、これが「エナジー系」。
BCAAが必要な理由は?
カラダのたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の中でも、スポーツを快適に続けられるようなコンディションの維持に必要なのは、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれるバリン、ロイシン、イソロイシンです。が、BCAAは体内で作ることができないため(必須アミノ酸とよばれる)、体外からの補給が欠かせません。そこで分岐鎖アミノ酸を補うのが「BCAA系」です。
味の素社の「アミノバイタル」が私的にはオススメ。
今回はスタート前に「アミノバイタルパーフェクトエネルギー」を摂りました。
サイズが他の物よりも大きいことと、持続性エネルギーアミノ酸が含まれているのでスタート前に飲んでみました。福岡マラソンの場合、スタートの時は並んでいる時間が長く時間的余裕は結構あるので、福岡マラソンにチャレンジする際はぜひ。
そのほかにも、「アミノバイタルアミノショット」と「アミノバイタルアミノショットパーフェクトエネルギー」を1つずつ持っていきました。こちらは練習中は使ってましたが、マラソン当日は摂りませんでした。
選んだ理由;他のエネルギーゼリーよりもこの2つは開けやすいこと。そしてゴミもでないから、です。
簡単にまとめると、
だと思います。
他にも、
これも2セット購入してみました。
「フルマラソン 完走セット」で検索するといろいろと出てくるのでどうしようかと悩みましたが、初めてのフルマラソンだったので「タイミングメモ」があるほうが便利かも?と思ってこれ選びました(単純)。
栄養補給で大事なことは、補給ゼリーを利用する場合は、本番でいきなり使うのではなく、練習のときに1度は飲んでみること。初めて飲むと味にビックリしたり、気持ち悪くなったりする場合もあると先輩ランナーのみなさんが教えてくださいました。私も賛成。
フルマラソン完走後
ゴールした直後にいただいた「アクエリアス」+「アミノバイタルGOLD」で補いました。
★ぴょん!ポイント★
マラソンの食事のまとめ
アレコレ情報があって、オススメされている理由もわかるし全部試した結果、私にとってはそもそも量が多すぎたようです。特に朝食。
エネルギー切れが怖くてお腹がパンパンな状態からスタートしてしまった感じがありました。でも初めての経験なのでこのくらいパンパンにしておかないととても持たないよね!なーんて思っていました。
練習で走るときは、空腹の状態の時もあるし、ほんの少ししか食べないで走ることもあったりします。それなのにマラソンだからといってお腹パンパンになるまで食べるのは私にとってはあまり良くなかった、と反省中。
実際フルマラソン完走後に気持ち悪くなったのは、(途中で全エイドを制覇したりと)食べすぎなのか?それとも普段とは違った身体の使い方で血流の問題なのか?は不明ですが、まだまだ「研究」の余地がある、と思いました。
ただひとつ言えることは自分に合ったものを見つけること、が正解だということ。着るもの、持ち物、走り方、走るペース、エイド、などなど自分に合ったものが1番だなとは思いました。自分に合ったものを見つけるのが練習なんだなと感じています。
ー 適 材 適 食 ーてきざいてきしょく
小園 亜由美 (こぞのあゆみ)
管理栄養士・野菜ソムリエ上級プロ・健康運動指導士・病態栄養専門管理栄養士・日本化粧品検定1級
*1:文中の表現は全ての人が対象ではない場合があります。現在治療中の方は必ず担当医や管理栄養士の指示に従ってください。食事療法は医療行為です。ひとりひとりの身体の状態に合わせた適切でオーダーメイドなカウンセリングが必要です。充分に注意してください。